群盗☆心に届く活劇アクション

名もなき群盗が 今 立ち上がる!画像
群盗
군도:민란의 시대 
KUNDO: AGE OF THE RAMPANT
2014年 韓国
監督・原作: ユン・ジョンビン
脚本: チョン・チョルホン
武術監督:チョン・ドゥホン
       カン・ヨンモク
音楽: チョ・ヨンウク
出演:ハ・ジョンウ(と畜人トルムチ/トチ)
    カン・ドンウォン(武官チョ・ユン) 
    イ・ギョンヨン(坊主テンチュ)
    イ・ソンミン(頭領テホ)
    チョ・ジヌン(戦略士イ・テギ)
    マ・ドンソク(怪力チョンボ)
    ユン・ジヘ(弓撃手マヒャン)
    キム・ジェヨン(瞬殺者クムサン)
    キム・ソンギュン(賤民チャン)
    チュ・ジンモ(新任領主ソン・ヨンギル)
    ソン・ヨンチャン(ユンの父)

1862年朝鮮王朝末期、民たちが飢饉と貪官汚吏たちの搾取による極貧生活を強いられていた世に、民の敵を懲らしめる義賊の集団“群盗”チリサン(智異山)のチュソルが現れる。
そんな中、と畜人トルムチは大富豪チョ・ウォンスクの庶子で、朝鮮最高の武官と謳われるチョ・ユンに、特別な仕事を与えられるが、失敗してしまう。トルムチは口封じに殺されそうになるもチュソルに助けられ、トチとして生まれ変わる。
その間、チョ・ユンは新任領主ソン・ヨンギルと結託し悪徳なやり方で民から土地を奪い勢力を拡大させていた。そんな民の敵・チョ・ユンを倒そうとチョソルが立ち向かうが・・・。
地方公開あって好かった~♪最終日(26日)に鑑賞。

程々コミカルで、程々残酷で、程々渋い時代劇でした。
やっぱり、『七人の侍』を彷彿しちゃいます。
ユン・ジョンビン監督の原作だそうですが、“一度は撮ってみたい映画”の
雰囲気です。物語云々より、キャラクターを前面に出してる感じ。
物語はよくある復讐劇なのですが、主人公と敵の二人の生い立ちに
これまで私が韓国の歴史ドラマを観て感じていた朝鮮王朝の特色・・・厳しい
身分制度や家長制度みたいなもの・・・をしっかり背負せているところが
興味深く、韓国らしさを感じました。
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主人公トルムチは貧困にあえぐ中、生活のためにとした仕事のせいで
凄惨な目にあい死を覚悟。そんな彼を救ったのは巷で大活躍の
“群盗”と呼ばれる義賊集団・智異山チュソル。
トルムチは頭領からトチ[倒置](“世の中をひっくり返す”の意)と命名され、
外見もぼさぼさ頭から坊主頭の強面に変容し、仕事道具であった
肉切包丁二刀を二丁拳銃さながらに、くるくると回しながら
力強くさばく武術を身につけた義賊に大変身・・・
演じたハ・ジョンウは『ベルリンファイル』でも、しぶとさが際立つ
北の諜報員でしたねぇ。冒頓とした雰囲気の中に、底知れぬ強さを感じる
こういう役はぴったりだなぁって思いました。スキンヘッドが好いよね♪
そんなトチの復讐の相手が最強の武官と謳われたチョ・ユン。彼は庶子で
あるがための不幸を纏い、父に愛されたい一心で生きてきた男。愛を知らぬ
反動か、無慈悲で非道となったチョ・ユンを演じるのが、カン・ドンウォン。
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『デュエリスト』で初めて観た方です。あの時はまだ少年って感じで綺麗な
子だな~ぐらいにしか、思わなかったのですが、さすがに今回は容姿も武術も
際立って、美しかったです。心に悲しみを湛えているので幽鬼のような
雰囲気も漂っていて、人間離れした“最強の敵”でした。
そんな彼にも、ウィークポイントがありまして・・・これがね・・・
切ないのよ。。。。。生き地獄にいたんだろうねぇ。。。。。
救いの蓮の花、見えたんじゃなかろうか。
カン・ドンウォンの出演作は他に『チョン・ウチ 時空道士』しか観てないの
ですが、こちらはコメディっぽい軽い感じの役。現代にあっても彼の古装姿は
絵になって、なかなか良かったです。ので、古装劇の彼をもっと観てみたいな♪
ドラマで知った方々もいらして・・・頭領役の方は「大王世宗」で、最後の方で
世宗の政敵となったチェ・マルリの人ですね・・・役名でインプット(^^;)
長い刀でチョ・ユンと戦う姿がカッコ好くって、アクション、こんなに
できる方だったのですね~とびっくりです。
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面白かったのが、チョ・ユンと結託する新任領主ソン・ヨンギル・・・
「馬医」の師匠でインプットされてますので、悪役もするんだ~!って・・・
そりゃ、いろいろ演じるんだから、不思議じゃないんだけどね(笑)
物語的には、登場人物が多いせいか少々消化不良なところもあるけど
アクション映画としては見応えのある作品ですので、そちら方面が
好きな方にお勧めです。

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