項羽と劉邦 King's War☆第65話 黄金四万斤

猜疑心就是慢慢要発作的毒薬
第65話 黄金四万斤
韓信に敗れた陳余は、自分が逃げるために部下をむち打った。それに怒った趙国の兵たちは、陳余を殺害。趙王の趙歇も生け捕りにされ、趙国は滅亡した。韓信はかねてより尊敬していた李左車に、自陣に留まってくれるよう頼む。そのころ、劉邦は敖倉に貯蓄してある食料を頼りに、ケイ陽に立てこもっていた。そこで項羽は、敖倉とケイ陽を結ぶ甬道を破壊して漢軍を攻める作戦に出る。楚軍と漢軍のこう着状態が続くが……。
憎々しい感じの陳余でしたが、最後は意外と
簡単でしたねぇ(^^)張耳が討つとばかり思ってましたが・・・
その張耳、いつの間にか漢に貢献するような存在になってて
びっくり(笑)韓信の監視役とばかり思ってたのに、しっかり韓信を
援護してましたからね~見直しました・・・だって、この方、
華歆@三国で、伯嚭@孫子大伝なんだもん、イメージが(^^;)

膠着状態を保ちながらも、時間がない漢軍。
陳平流の離間の策で、楔を少しづつ打って行きますが・・・
どのようになるのかドキドキもの。

以下ネタばれしてます、ご注意を・・・ 
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井陘外。
 張耳に追われている陳余は行く手を阻む味方を容赦なく斬り、なぎ倒しながら逃走。その様子に腹を立てた部下たちは、一斉に槍を陳余めがけて放ち、殺害。韓信は趙歇を生け捕り、趙国は滅亡。
 李左車も捕らわれ、韓信の前に連れてこられます。韓信は人払いをすると、李左車の縄を解き、以前から尊敬いていたと敬意を表します。李左車も、韓信の振舞いで、陳余は勝てるわけがないと納得。そんな李左車に韓信は軍営に残って、共に大事を成してほしいようと頼みます。

彭城、覇王宮。
 滎陽を制するには敖倉を奪うべきだと范増に進言された項羽は、戦もせず立てこもるだけの劉邦を意気地なしと呼び、補給路を断つために甬道を破壊する策を取ることに。甬道を守る灌嬰は手ごわいが、夜中に奇襲を数カ所で行い攪乱すると龍且から攻撃の手順を聞くと、項羽は敵に構わず壊したら撤退し、それを繰り返して甬道を少しずつ壊すように命じます。そして、甬道を壊した後、自ら滎陽を包囲すると意気込む項羽です。

滎陽、漢王宮。
 甬道を破壊された報告を受ける劉邦でしたが、簫何がいるから心配ないと軽く受け流します。楚の攻撃を案じる盧綰には、韓信が外で仕事ができるように、俺が餌になると約束したのだ、万が一の時には大将軍が助けに来るから心配するなと言い放ち、それ以上は言わせません。そして、項羽の攻撃に耐え、滎陽を守り抜く劉邦。項羽も引くことはなく、両者の対峙が続きます。

 籠城は長くてもあと三か月が限度と劉邦に告げた陳平は、楚軍には3つの弱点があると気を引くと、その1、功績は大きいが官職や地位の低い鐘離昧、季布、龍且は不満を抱いているはず、その2、秦の将が大勢いるが新安での生き埋めの件で恨みを買って項羽は彼らを全く信用していない、その3、項王はうぬぼれが強く疑り深い、范増に対しても例外ではないと説明。離間の計だと察し無理な話だと言う劉邦に、人は誰も猜疑心を持っている、それはゆっくりと効く毒薬、私なら必ず范増を取り除くことができると訴える陳平。興味を持った劉邦は具体的な策を訪ねます。陳平はこれには金が必要で、と少々言い憎そうに話を切り出すと一万金で3割、二万で5割の自信があると答えます。すると、4万金では?と劉邦。その額に驚きながらも、必ず成し遂げますと答える陳平。劉邦は陳平に賭けは好きかと尋ね、負けるのが嫌なのでいたことがないと聞くと、俺は好きだ、今回賭けるのは4万金とお前の命だと告げ、陳平に命を賭けて成し遂げるよう仕向けます。

滎陽、張良の屋敷。 
 一方、張良は盧綰から愚痴悩みを聞きだします。籠って数か月、戦いでは被害が楚より大きく、明らかに不利、滎陽の為に命を捨てるのは愚かだと盧綰は思いを吐き出すと、張良から王様に進言してほしいと訴えます。張良は、王様は危険な勝負にでて誰よりも焦っている、ここで項羽の力を消耗させている間、韓信が北の広大な土地を得れば楚軍より優位となる、韓信が助けに来ることを願いましょうと、穏やかに言って聞かせ、宥めます。

滎陽、漢王宮。
 劉邦が簫何に糧秣の調達を頼むと、簫何は4万金が消えていると訴えます。劉邦から自分が使ったと白状されると、苦労して溜めた金だが、王様のもの、国のものと言うなら勝手に使うのは如何なものか、理由があるなら別ですが・・・と、少々、おかんむりの様子で簫可は告げると漢中へ戻ります・・・簫何の背中を見て、やれやれって感じの劉邦、可愛い♪(笑)

滎陽、軍舎。
 陳平は漢軍の兵の中から、楚軍から流れてきた兵を集めます。

項羽の軍営。
 項羽は項伯、虞子期、項莊に兵符を与え、今後の兵の管理を任せます。これでは鐘離昧将軍たちは我々の同意なくては兵を動かせなくなり、彼らに疑念を与えてしまうと虞子期と項伯は案じますが、項莊は漢王の家族を殺そうとしたりする彼らの行動は目に余る、将兵たちも王は彼らの言いなりだと陰口を言っていると、賛成。項羽は彼らは私の為にしてるのだろうが、王は私だとわからせたい、放任すれば収拾がつかなくなるのだと項伯らを黙らせます。

滎陽、軍舎。
 元楚軍の兵を集めた陳平は、兵に黄金を見せると、楚に潜り込み理想を同じくする友人に惜しみなく配り、楚の隅々にまで鐘離昧や龍且は項羽の信頼を失ったように仕向け、腹心は范増、虞子期や項伯だけだと思わせるようにするように命じます。

項羽の軍営。
 范増が鐘離昧や龍且に滎陽を落とせば王に推薦すると言ったなど横暴な態度が目に余るとの評判が立っていると項羽の耳に入れる項莊。噂の内容より、そんな噂の出所が知りたい項羽は不機嫌になり、項莊を戻らせますが、内心穏やかではいられない様子。

范増の幕舎。
 鐘離昧は王が側近を副将につけたのは信用を失っているようで辛いと范増に訴えます。范増は折を見て気持ちを伝えると宥めますが、そんなことをすれば徒党を組んだと思われ不利になると鐘離昧は反対し苛立つばかり。

滎陽、陳平の屋敷。
 陳平は司馬欽調略に着手。まずは密書を送ります。そして司馬欣が大司馬(だいしば:軍事を取り仕切る官職)・曹咎(そうきゅう)と敖倉の西の成皋(せいこう)を守っていると確認すると、機転の利く者を楚の密偵に仕立て、機密を入手したと曹咎に近づき、漢王の使者が司馬欽に会うと知らせよと命じます。

成皋、司馬欣の幕舎。
 漢王からの密書を読んだ司馬欣は使者を絞り上げろと命じます。そこへ曹咎。司馬欣は丁度良いところにこられたと言うと、漢王が離間の計に陥れようとしたと訴えます。すると曹咎は使者を殺害。驚く司馬欣に、曹咎は密偵から滎陽では司馬欽が漢の間者だとの噂があると知らせを受けたが、そうではないはず、使者が生きていれば却って邪魔だ、王には私から話すと告げます。司馬欣は感謝しながら漢王からの密書を渡しますが・・・。

項羽の軍営。
 曹咎から密書を見せられた項羽、曹咎に意見を求めます。文面から初めての事ではないだろうと察し、司馬欣は忠誠心は感じられるが元は秦の兵、敵だった男ですと正直に答えます。項羽は司馬欣にはこのことは済んだこと、二度と触れぬように伝えよと曹咎に命じ戻らせます。これは離間の計だと考える項羽と范増。司馬欣は項梁を救った男だ、謀反など起こすはずがないと范増が口にすると、あの時は非常に男気があったと項羽・・・。

陳平の屋敷。
 陳平の補佐として盧綰が屋敷を訪れます。快く迎え入れる陳平に盧綰は見張り役ではないから安心しろと言いながら、陳平の策に効果が現れないことに触れます。陳平は私の策は単純で滑稽に見えるだろうが、項羽がどんな人間かお忘れなきように、心に毒を盛った場合は効くまでに時間がかかる、だが毒が効けば消すことはできないと答えますが、滎陽の壁はそれほど厚くはないと盧綰。

項羽の軍営。
 項羽は項伯に項莊と一緒に使者として滎陽に行き和議を結ぶように頼みます。滎陽はもうすぐ落ちるはずなのにと訝しむ二人に、和議は口実、内情を探るためと項羽。項伯はそれで納得すると、司馬欣が漢と通じているとの噂が広まっていると口にします。項羽はそれは離間の計、司馬欣を信じていると告げ項伯を安心させると、滎陽に向かわせます。

范増の幕舎。
 司馬欣を呼んだ范増は、体調がすぐれないので擁護できないことを詫びると、項王には折を見て話すと、密命を託します。

滎陽。
 項伯と項莊を迎え入れた漢王は、陳平と周勃を交渉人に立て、ゆっくり話すよう仕向けます。そんな役目はお門違いと驚く周勃を、陳平は不機嫌そうに黙って座っていれば良い言い聞かせます。

漢王宮。
 項伯と項莊、陳平と周勃が対面。向かう処敵無しの項王だが、手加減しているだけ、もう滎陽は守り切れないだろうから早く投降するように、義兄弟だったよしみで命は助けると項伯が切り出すと、それは和議でないと陳平。すると和議の為ではなく、盟約に反した漢王を糾弾するために来たと項莊・・・。
第64話                         第66話
項羽と劉邦 King's War☆キャスト
項羽と劉邦 King's War☆INDEX

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