項羽と劉邦 King's War☆第54話  義帝暗殺

此時去死是屈辱的死 是無能的死
第54話 義帝暗殺
義帝が項羽の命を受けた鍾離昧に暗殺される。劉邦は義帝を弔い、楚討伐を天下に宣言する。魏豹は劉邦につくか項羽につくかで悩んでいたが、薄姫に「どちらと戦っても負けるのなら、距離が近い項羽につくように」と勧められる。一方、楚軍に仕えていた陳平もまた、どちらにつくか選択を迫られていたが……。項羽は斉を攻撃して、王である田栄の命を奪う。だが生き残った宰相の田横らはあきらめず、楚軍を攻撃し続ける。
義帝さん、あっさり殺されてしまいました(^^;)
幾ら邪魔といっても、大義名分のないことですから、
逆賊とされ討伐の、それこそ大義名分を劉邦に与えることに。
項羽たちに不満を持つ諸侯たちが団結すればと考えた劉邦ですが
諸侯たちも海千山千の輩ばかり・・・先はまだ読めませんねぇ。
しかし、新参者が登場するたびに、文句が出るって漢軍も
なかなか大人になれない人ばかりで、なんだかな(^^;)

項羽にコテンパンにやられた斉の人々・・・秦にやられた楚の様です。

以下ネタばれしてます、ご注意を・・・ 
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郴県郊外。
 項羽によって彭城から追い出された義帝は長沙の郴県(ちんけん)へ移動中。義帝がぞんざいな扱いを受けていると、矢が射られあっという間に義帝一人に。矢の主は鐘離昧。そなたは命の恩人だと喜び、食べ物にがっつく義帝・・・気をゆるした矢先、鐘離昧の部下の手によって体を傷つけぬよう絞殺されてしまいます。 

檪陽。
 急ぎ戻った張良から項羽が義帝を殺害したことを知った劉邦は、逆賊・項羽の討伐を決意。今まで項軍に受けた屈辱を晴らすと息巻き、項羽に不満を持つ諸侯をまとめ、斉の地に項羽が出撃している今が絶好の機会と張良や簫何に後押しされ、義帝の為に正義を貫くとして、義帝の葬儀を行い、天下に討伐を告げると劉邦。
 天地に義なし・・・義帝の葬儀で弔文が読み上げられ、正義の為に手を挙げれば天下も声を上げる、罪人は血で償わせる!と決起の意を示します。そうして漢王から諸侯や豪族たちに檄を飛ばすと出撃・・・楚漢戦争の幕開けです。

平陽、西魏王宮。
 劉邦の呼びかけに、項羽とどちらに就こうか思案中の魏豹。薄姫は東へ行けと言いながら、項羽に就けとけしかけます。項軍は兵の多くが斉から離れられぬのに、大軍の漢軍には敵わないと魏豹が異を唱えると、両軍が来るのにかかる時間を考えよ、近い方につきなさいと薄姫。

彭城。
 以前、司馬卭(しばこう:殷王)を投降させた陳平(ちんぺい:もとは魏豹の兄、魏王・魏咎の家臣だったが項羽に就く)のところには、司馬卭の漢への寝返りを説明せよとの使者が来ており、どうしたものかと思案中。考え抜いた末、金印と報酬を項羽に返すことに。

劉邦の軍営。
 漢軍に就きたいと願う者が集合。その中には陳平の顔。歓迎はするが、もし項軍の密偵ならば許さないと釘を刺されます。陳平は夏侯嬰を通じて劉邦に会い、既に劉邦のもとに身を寄せていた友人の魏無知(ぎむち:魏咎の縁者)の推薦状を見せます。劉邦は楚を落とすためにどこから攻めるのかと問う陳平に興味を示し、考えを聞きだします。まずは都である彭城を攻めことを勧める陳平、平野の中央にあって攻めやすい、守っているのは侮れない范増だが欠点はどうにもならないと説き、劉邦を唸らせると都尉として同じ馬車に乗り身近で仕えることに。
 項軍と戦う前に魏豹と対峙中の漢軍、張耳も参加して作戦会議。魏豹は兵を配してはいるが、奇襲することもなかったことから、身を守りたいだけではと張良が推測。説得が可能として、魏にゆかりのある陳平がその役を買って出ます。功績を上げる機会だと、劉邦は喜んで送り出しますが、新参者の重用振りに盧綰は不満を口にします。劉邦はそれは陳平に対する不満なのか、俺に対するものか?と戒め、能力があるから使っている、敵に使われれば不利益になると退けます。

大梁城、魏王宮。
 陳平がまだ漢軍に降ったことを知らない魏豹は、陳平の来訪は項羽の差し金で漢軍と戦わせるためと考え思案していると、薄姫がまたも入知恵。
 陳平に漢軍に降ったと打ち明けられ、世の勢いは人心を得た漢軍にある、よく考えて行ってくださいと言われた魏豹は、すぐに薄姫と相談。漢に就こうとする魏豹に、まずは陳平とよく話し合い、信用させるよと薄姫。魏豹は陳平の前に戻ると、項羽への不満を口にしながら、もし漢に就いたら項羽に攻められることは必至、その時はどうすべきか?と尋ねます。陳平は笑いながら、以前の項羽は恐ろしかったが、漢軍には雍王を破った韓信がいる、強者と弱者は常に変化している、項羽は秦を倒したが時流に逆行していて勢いを得ていない、力で人を押さえつける項羽は斉を倒したら、魏にやって来てあなたのすべてを奪いますと半ば脅しぎみに答えます。魏豹は薄姫を伺いなら、漢に就くと告げます。

臨淄(りんし:斉の都)郊外。
 西魏王が劉邦と組み、彭城に向かったと知らせを受けた項羽ですが、劉邦など相手にならないと動くこともせず、田栄を殺したら戻ると范増への伝言を頼むだけ。斉の美しい都を悪党から守ってやらねばと楽しそうに話した項羽は、季布に先鋒を任せ、攻撃開始。圧倒的な強さの項軍に、田栄は殺されてしまいますが、宰相である田横(でんおう:田栄の弟)は瀕死の状態で兵たちに助けられ、ここで死ぬのは屈辱でしかない、太子もいるのだからと再起を決意。部下に人を集めさせ、秦の糧秣を奪うことで抵抗します。

項羽の軍営。
 ゲリラ的に出没する斉軍に手を焼く項軍、龍且は奴らはハエだ、残飯である街を燃やし埋めると強気な発言をすると、季布はこれは田栄を罰し、諸侯に警告を与えるためだ、これ以上人を殺し王の徳を損なえば利益はないと猛反対。季布の意見は正しいが斉は言うことを聞かない、平和を求めていないのだから殺そう、恩を忘れた者は血と炎で懲らしめるしかない、刃向う者の末路を天下に知らしめると項羽は言い放ち、奇襲は卑怯だと怒りを現すと兵を分けて掃討せよと命じます。しかし、季布は兵を分けては田横の思うつぼ、と反対しますが・・・。おや~?龍且の後ろは桓楚?ちゃんと働いていたのねぇ。
第53話                         第55話
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