第62話 九江王への使者薄姫って、何者?って感じでしたが、
命乞いをした魏豹は、一度は助かったものの、酷い待遇に次第に耐えられなくなる。そのころ、韓信は劉邦に3万の兵を送るよう頼んでいたが、一向に兵が来ないことにいら立っていた。カイ徹はそんな彼に、「劉邦は韓信に一目置くと同時に警戒している」と話す。やがて、関中で集められた新兵3万人とともに、監視役の常山王張耳が送られてくるが……。そんな中、劉邦は九江王英布を味方にするために、随何を使者に送る。
こうなると魏豹があまりにもお子ちゃまだったってことなのですね(笑)
何も考えてないというか、考えられなくて、素直だから薄姫の言うことを
受け入れて来たのでしょうが、頼られるばかりでは嫌にもなるだろうな。
死をも受け入れられない情けない姿を見れば、尚更でしょうね。
そんな薄姫を、気に入ったような劉邦・・・寡婦好きの癖が出て来たか(笑)
張良がスカウトした隋何、風体の割には結構大胆な人ですねぇ。
というか、かなり危ない奴って感じですが(笑)
それでも、英布調略には功を奏したのですから、
張良の目利きは大したものですね。
以下ネタばれしてます、ご注意を・・・
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滎陽、漢王宮。
劉邦に生きたいか?死にたいか?と問われ、生きたいと魏豹は答え、薄姫は殺してほしいと返答。俺は、人から命乞いされるのが嫌いだと前置きした劉邦、魏豹に命乞いをしろと命じます。魏豹が何度も頭を下げると、命を助けて役に立つのか?と呆れながら尋ねる劉邦。召使になりますと答える魏豹。その姿から、目をそらす薄姫・・・そして、魏豹は希望通りに召使に。
騎馬で戻った周勃が降りる際、踏み台になる魏豹。周勃は魏王がなぜここに?と皮肉を言うと、私はただの召使ですと答える魏豹に、王にまたがる機会だと部下を呼びまたがらせ、屈辱的な嫌がらせを続けます。みじめな魏豹の前に現れた薄姫は漢王に願い出るよう言葉をかけるのが精一杯。
魏豹は素直に、召使は務まらない、代わりにすべてを献上する、これからは忠誠を誓い、破った時には八つ裂きとなると訴えます。魏はすでに俺の物だと、呆れて奥へ行こうとする劉邦。魏豹はまだあります!と引き留め、薄姫を献上すると言い出します。耳を疑う劉邦でしたが、魏豹が本気だと察すると、唾を吐きかけ奥へ。
その夜、薄姫は劉邦を尋ね、漢王は魏豹を助命しましたが、哀れな生き方をさせては漢王に傷がつくと魏豹の待遇について訴えます。親族の解放後も居残る訳を尋ねられ魏豹の妻だからですと答えた薄姫、それほどの男か?と笑う劉邦にこれも私の運命ですと囁くように答え、もう魏豹には愛情はない私には帰るところがない、宮中に置いてほしい、魏豹と一緒でなければ牛馬のように働くと涙ながらに訴えます。ここに牛や馬はいらない・・・そう言いうと、うつむく薄姫の顔を上げて見た劉邦、とりあえず休ませます・・・部屋の奥にいる戚夫人に、気を使ったのかしらねぇ(笑)
関中では飢饉で餓死者は出たが回復している、兵は戦続きで思うほど集まらないと簫何から報告を受けた劉邦は、韓信からの催促がくると頭を悩ませ、この期に及び兵を与えるべきかと尋ねます。張良が、兵を与えれば韓信は必ず趙を討ちますと答えると、盧綰は滎陽の兵が少なくなってしまうと危惧を唱えます。兵を与えねば韓信の忠誠心が揺らぐと張良が言えば、兵を得た韓信が独立しないと言う保証はないと盧綰。今は信用するしかないと張良が言うと、兵のほかに王も一緒に与える・・・と、劉邦。
韓信の軍営。
相変わらず酒を離さない蒯徹、韓信の姿を見て、慌てて退散しようとします。ところが張良は、酒を奪い・・・熱燗でやけど(^^;)。いつもと違う様子に、兵が来ないことに苛立っていると察し、蒯徹は常山王(張耳)と漢王は姻戚になると話を切り出し、漢王は兵を必ずよこすと韓信を宥めます。そして、漢王は功績の大きい大将軍を警戒していると忠告したうえで、兵が来るか賭けをしましょうと提案した蒯徹は、兵と共に常山王が大将軍の見張りとして一緒に来ると予想します。
蒯徹の予想通り、やって来た常山王。3万の兵を見て、訓練もしていないのでは戦には使えないとがっかりする韓信に、大将軍が立派に鍛えると漢王は信じていると張耳は言うと、私も兵を率いて北から趙を討てと命じられたと告げます。王ではなく兵として戦うと言われ、それでは決まりに反すると韓信は尻込みしますが、大将軍は戦の事だけを考え、細かい礼儀は無用ですと張耳は韓信に従う意向をしまします。しかし韓信は礼儀あってこそ混乱なしと、認めようとしませんが、張耳も引きません。
賭けに負け、バツの悪そうな韓信に蒯徹は笑いながら、認めましたね?と尋ねます。賭けの事だと思った韓信は負けを認めますが、違います、王の命令のことだと蒯徹。向こうは王、私は臣下だから仕方がないと言いながら、新兵3万と自分の猛者2万と交換されたことには不満を口にする韓信。ここは無理にでなく素直に受け入れるべきです、漢王が常山王をよこしたのは、大将軍を重視しつつ恐れてもいるから、それに常山王は道理をわきまえた人だから付き合うのも難しくはない、そして一歩ずつ様子を見ながらやるのですと蒯徹は韓信を宥めながら進言・・・。
九江城。
英布調略に遣わされた隋何、出迎えた兵に、出迎えは私と同格の大臣がするべきでは?と尋ねると、そんな慣例はないとの答え。まさか項王の使者でも同じことするのかと質した隋何は大臣が来るまで待つとゴネ、漢王が敬意を示しているのに無礼で野蛮だ!と兵を怒鳴りつけます。
そんな隋何に苛立った英布が、切り捨てよと命じると、慌てて楊宰相が止めに入ります。英布が楚の使者も来ているのに会わせずに手があるのかと尋ねると、楚の使者は漢王を攻める助けをするのを待っているのに、約束した兵や糧秣はどこにもない、これでは約束もご破算にするしかない、ここで漢王の使者を丁重に迎え何を欲して、何を与えてくれるのか見極めるのです、今の漢王は秦を倒した時とは違いますと楊宰相。そして、隋何を出迎えに。
最上の客舎に案内された隋何、九江王は病なのですぐには会えないと言われ、待つように漢王から命じられたと告げます。千里も離れた漢王が病の事を知るわけがないと、訝しむ楊宰相に、九江王様の病は有名です、“古来男子には妻を恐れる病あり、九江王様には項羽を恐れる病あり”“英布と項羽はネズミと猫”と関中の子どもたちは唄っています、王様がご存じなければご内密に・・・さりげなく挑発する隋何です。
その唄はさっそく英布の耳に入り、誰でも作れる唄だと笑い、漢にはロクな人材はいない、楚の使者同様、待たせておけと命じます。
ひたすら待つ隋何は、王に会う気がないと察し、客舎に火をかけます。楊宰相は隋何を助け出すと、自分の不手際だと詫びますが、隋何は自分が火をつけたと白状し・・・王との面会にこぎ着けます。隋何は九江王の兵の強さは一目置かれている、項羽の兵と違いはあるかと野心に火をつけようとしますが、英布は俺には大望などない、九江王でいたいだけとかわします。すると隋何は、項王は斉を攻め漢を攻めず、漢王は魏を討ち楚を攻めない、ここから劣る者は先に負けると分かる、燕も趙もいずれ漢王の手に落ちる、斉も楚の手の内、次は九江王様の番です・・・それだけ言うと、使命は終わったと去って行ってしまいます。不安いっぱいになる英布・・・。
隋何は楚の使者が王と会うことを密かに調べ、謁見中を見計らい乱入し、楚の使者を殺害。英布は俺を非道な人間にしたな!と怒り、隋何に剣を向けますが、隋何は恩を仇で返すのですか?と落ち着き払って質し、私を殺そうが殺すまいと、王は項王に殺されると開き直ります。お前を殺し、項王に説明すると英布が殺そうとすると、隋何はもう手遅れです、楚の使者は供の者に九江王には二心ありと報告させている、私を殺して説明しても、裏切者には容赦のない項王のこと、今までと同じ関係は保てない、私を殺せば漢王とは決別する、項王が許さねば行き場がなくなると脅し、汚い仕事をさせる項王の顔色を窺うよりも、漢王を頼るべき、見返りも大きいと促します。英布は脅すようやり方は英雄のやり方ではないと呆れたように言うと、“良き鳥は木を選ぶ良き臣下は主を選ぶ”、互いに信じ合い偉業を成すのが英雄、項羽のところで受けた汚名を返上し英雄になりませんか?と心を揺らし、話を聞いていた楊宰相に筋が通っていると後押しされた英布は・・・。
城陽南、項羽の軍営。
英布が漢と同名を結んだとの知らせを受けた項羽は鐘離昧に九江攻めを命じます。そこへ范増から、漢に魏も落ちた今は、田横と和睦し漢を攻めろととの知らせ。田横とは絶対に和議は結ばないと怒る項羽に、ならば先に田横を倒すべき、英布はわずかな褒賞に目がくらみ今は劉邦に降ってもまた戻ると鐘離昧に言われ、斉への総攻撃を優先させます。
滎陽。
門前で劉邦の出迎えを待つ隋何と英布。しびれを切らし文句を言う英布に待つように隋何は宥めますが・・・。その頃劉邦は、後宮の洗濯場で働く薄姫に目を止め、薄姫一人だけ残すとなぜここにいるのか尋ねます。私が頼みました、ヒマより働く方が良いと答える薄姫は、貧しい生まれで魏豹に連れ去られたが、優しくされて魏豹を助けようとしたと打ち明けると、魏豹は私のせいでああなった、仕事をして疲れれば償えるようで心が楽になるから、続けさせてほしいと願います。劉邦は好きにさせることにし、もし魏豹がすべて言うとおりにしていたら、ちがっていただろうなと言い残し去って行きます。
そのころ、劉邦を待ちわびる英布たちは、漢王が頭痛で出迎えにこれないと聞き、怒り出します。隋何は小事にこだわり大事を台無しにするおつもりかと、繕い英布たちと中へ。中へ入っても出迎えがないので、ますます不機嫌になる英布たち。隋何が頭痛で一歩も動けないのですと宥めていると、漢王が待っているとの知らせ。
第61話


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