第52話 章邯、散る虞姫が助けた若姜の正体がついに発覚・・・
蕭何は劉邦に、項羽との戦いの前に章邯を叩き潰すべきだと言うが、劉邦は司馬欣に章邯を説得させる道を選ぶ。そのころ項羽は、斉の田栄が謀反を企てていることを知る。激怒した項羽は范増が止めるのも聞かず斉の討伐を命じていた。夜間、項羽の幕営の近くをうろついていた若姜は見つかって尋問されるが、虞姫が彼女をかばい……。そんな中、廃丘を何カ月も守り続ける章邯に対し、韓信は水攻めの奇計を決行する。
項羽は復讐心だけでここまで生き延びた若姜に己の姿をの見たのかも。
それでも、項羽は新たな復讐心を産む行為をやめようとしないのね・・・
人を許すこと、生かすことをしなければ・・・やり方がわからないのかも
しれないけど・・・最後は自分一人になってしまうのにね。
章邯もついに、最後の時。犠牲者を少なくしようと民を逃したのは
偉いとは思うけど、投降していれば劉邦の大きな力になってただろね。
このドラマでは数少ない、いい男的存在だったのになぁ・・・って、
残念なのは、そこ?(笑)
以下ネタばれしてます、ご注意を・・・
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檪陽、漢王殿。
任命された王の中で、俺が一番貧相だ、項羽は俺を侮辱するために名ばかりの王にし、辺境の地に閉じ込めたかっただけ、誰も王とは見ていないのだからと劉邦は太子を立てることに異を唱えると、ならば王らしく振舞えばいいと簫何は食い下がります。しかし、俺の身に何かあれば、簫何たちの誰かが引っ張て行けばいい、命がけの生き方では明日のことは分からないと、劉邦は聞き入れません。それよりも、子供たちに良い指南役を捜すように頼みます。快く引き受ける簫可に、劉邦は司馬欽が章邯を説得する意向であることについての意見を求めます。簫可は天下に勇名を馳せた章邯を討ち取ったから項羽は英雄となった、そんな章邯とは堂々と戦い、項軍ができたことは漢軍もできると知らしめることで項軍と戦う士気が高められると、説得は必要ないと述べます。劉邦は、自分は考えが違うと前置きして、極力戦は避けるべき、戦は街を壊滅させる、民は財産だ、兵は土台、やはり説得させたいと伝えます。
陽夏、項羽の軍営。
その頃項羽は、張良より韓王の埋葬ができたことへの礼と共に、謀反を起こした田栄に誘われたことをを打ち明け、斉と梁に出兵し、漢が事を起こしたら西へ向かえばよいと進言する書状と田栄が彭越(梁王)と手を組んだ証拠を受け取ります。張良を助けた項伯は、田栄が尊敬するのは義帝只一人であり、能のない項羽が勝手に指図していると暴言を吐いていると告げ、項羽の気を引こうとします。劉邦を討ちたい范増は、もう兵は動いているので、このぐらいの知らせでやめてはならないと進言しますが、劉邦は虫けら、心配ないと范増の意見を退けると、項羽は梁叔父上の援軍要請に応じず傍観していた田栄には叔父上の死に対する遺恨があるのに領地を(同族の)田氏に与えた、だが田栄は満足せず挑発を続けている、もう我慢がならないと斉討伐を命じます。そこへ、龍且が彭越の奇襲を受け行方不明となったとの知らせ。反対する范増を彭城へ引っ込ませ、怒りの向かうままに動く項羽・・・虞姫も項羽を案じて彭城へ帰ろうと宥めますが、聞く耳を持ちません。
そんなある晩、不審な動きを見せる若姜を虞子期が問い詰めていると、虞姫が助け船。自分の部屋に連れて行くと、若姜の正体に疑りをもった虞姫は秦の者では?と尋ねます。すると若姜は虞姫を剣で脅し、出身はどこでもいい、王が生きているとまた虐殺が起き、街が火の海になると項羽を殺しに来たことを示唆。しかし、虞姫に復讐して恨みが消えるのなら功王の女である私を殺して、私が生きている限り王は殺させないと言われ、手を離します。虞姫は自分も嘗て同じだった、けれど復讐では心は晴れない、明日をも知れない戦乱の世では行く抜くことが亡くなった人への償いとなる、もう人が死ぬのは見たくないと諭し、若姜を外へ逃がします。ところが、若姜は捕まり、項羽の前に召し出されてしまいます。項羽はここまで優遇したのに、なぜ俺を殺そうとした?と問うと、死ぬべきだからと答えた若姜、なぜ秦を滅ぼした?と項羽に問います。秦は仇だと答えた項羽に、ならばお前は秦人の仇、秦という国は滅んでも、秦人の尊厳は滅びないと言い返す若姜。すると項羽は若姜の縄を切ると剣を与え、父の仇をここで討てと詰め寄ります。こんな見せかけの同情などいらないと突っ張ねる若姜、項羽は同情ではない、お前を尊敬するからだ、と死を覚悟。腕を広げて待つ項羽の外套を突き刺すと、戦装束を突き刺したからやることはやったと殺すことを諦める若姜。項羽は始皇帝は英雄か?と尋ね、若姜がそうだと答えると、では俺は?と尋ねます。分からないと答えた若姜は後世の人が決めるはずと付け加え処罰を待ちます。項羽は、命より尊厳を重んじる者は支配できないからと、若姜を釈放。若姜を案じていた虞姫は、会いに来た項羽から話を聞くと、彭城へ帰ろうと再び、戦を止めようとしますが、俺を無慈悲な虐殺者と思っているのは知っている、私に従う者は豪傑、憎む者は虫けらだ、豪傑を率いて虫けらを叩き潰す、100年後には我々は戦の神となると告げ、話を聞かないどころか、若姜をかばったことに触れ、残念だと言い残し去って行きます。
項羽は、呉県の県令・鄭昌(ていしょう)を韓王に封じ首府・陽翟(ようてき)に置き劉邦を牽制し、自らは田栄討伐の為、臨淄(りんし:斉の首府)へ。
廃丘城外、韓信の軍営。
酈食其(れきいき)が水攻めの策を考えた韓信をべた褒め中。廃丘を落とせば関中は容易い、すぐに王は沛県に戻れると灌嬰が言えば、帰ったらまた一人嫁をもらうと樊噲。既に勝った雰囲気の中、韓信は糧秣が乏しくとも守り抜いている章邯は凄い男だ、投降するよう試みたが拒否した、死を覚悟した相手に油断は禁物だと諌めます。そこに、章邯が民を街から出したとの報告。韓信はその民を受け入れることはせず、戦いに専念することとし、樊噲を希望通りに先鋒として向かわせます。
廃丘。
水攻めが始まり、章邯が気付いた時には溺れる者も多く出て、大混乱。覚悟を決めた章邯は、兵たちに戦場で戦って死ねるのは最高の栄誉だと叫び、気合を入れ突撃・・・そして、命を落とします。部下2000人、誰一人漢軍に投降することはなく・・・。
檪陽。
ここを都とするつもり劉邦に、咸陽でなくていいのですかと尋ねる簫可。あそこは王者の気があると言われて、あそこで胡亥は死んだのだ、ここは咸陽の目と鼻の先、王者の気はここにこそ感じるとして都に決めます。
ある夜、呂雉を戚夫人が挨拶に訪ねます。心づけに虎の毛皮を渡され、戚夫人が身ごもっていることを知った呂雉は気遣い、来たばかりなので色々教えてほしいと頼みます。呂雉の態度に好意を感じた戚夫人ですが、満おばさんには漢王の寵愛を受けているあなたをあの女は始末する気でいる、優しくする程憎んでいると忠告、不安になった戚夫人はおばさんにどうすればいいのか尋ねます。満おばさんは、私の言うとおりにすればいいと言いますが・・・。
章邯を倒し戻った韓信に恩賞として、雍(よう)の地を与えようとしますが、関中を平定したが道は半ば、私ではなくよく戦った樊噲将軍を候(こう)に封じてほしいと頼みます。劉邦はこの仲間に恩賞はいらないと思うが、大将軍の意向に沿い候に封じ、村を一つ与えます。
韓信と酒を酌み交わす劉邦、項羽についてどんな男か尋ねます。韓信は項羽は天下の英雄、好敵手です、天下に覇を唱え諸侯を服従させたのに、それをダメにする過ちを犯した、攻めにくい関中を手放し、攻めやすい彭城を都にした、民にも凶暴で、義帝の扱いもひどい、あれでは人心が離れる、民こそが秦打倒の支えであったのに、死ぬ気だ~と評価。劉邦は、酔いに任せてもうひとつ聞きたいと、漢軍についてもどう思うか尋ねます。すると韓信は急にお笑い。我らは農民の軍だが、戦ではよく戦うぞと劉邦は持ち上げますが、曹参は軍規担当が妥当、使える兵は1万5千が限度、樊噲は突撃はできるが作戦の相談はできない、2万までと情けないような返答に、俺ならどうだ?と尋ねます。王様なら10万ですと聞くとお前は?と劉邦。韓信が多いほど良いと答えると、だったらなぜ俺がお前に命令できる?と劉邦は怒り出し、慌てた韓信、私は兵が多いほどよく、王様は将軍が多いほど良いのですとフォロー。その答えに口が巧い奴と顔をほころばせる劉邦・・・。
第51話


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