新笑傲江湖(月下の恋歌)☆最終話

有我在 別怕
 盈盈をかばいながら、地面に叩きつけられた冲。闘いが終わり、静まりかえる中、盈盈が冲に声をかけますが、気を失ったまま。その後ろに横たわる我行が先に意識を取り戻し、冲に近づきます。冲を許すように請う盈盈は、絶対に殺してやると怒りを抑えない我行に、だったら先に私を殺してと叫びます。逆らう娘に愕然とする我行。気が付いた冲が、盈盈に先に逃げるように息絶え絶えに伝えますが、盈盈は一緒に死ぬと答え、それを聞いていた我行は、自分より冲を選んだことで激昂し、気を集めて冲を狙います。その時、不敗が現れ我行の背より掌を当て、心臓を一撃。不敗にやられたと気が付いた我行でしたが・・・。父親の骸に寄り添い泣き叫ぶ盈盈。事を済ませ、空を飛び去って行く不敗の姿を追うだけの冲・・・。
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 棺に納められた我行。父さんと呼びながら悲しむ盈盈。寄り添っていた冲は一指から、盈盈の毒については消すことができないと知らされます。
 盈盈は日月神教の教主は代理で務め正道の道に戻すと誓いますが、自分が死んだら父と一緒に埋葬してほしいと冲に頼みます。冲は俺の体も長くはない、でも生きている限りそばにいると誓い、二人は我行を荼毘に付します。
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 恒山。数日のうちに魔教が攻めて来ることを予想する方証たちは準備万端。かけつけた鳳凰は勝手に奥へ入り込み方生の仕掛け椅子に興味津々。玉座みたい♪と座ろうとすると、方証らは慌てて止めます。火薬が仕掛けらていると知って、驚いて離れる鳳凰。そこへ伯光が大変だ!と駆け込み魔教が来たと知らせます。方生は山道に仕掛けた火薬の爆破準備を恒山の弟子に指示し、山門で待つことに。 魔教の一行を、丁重に迎え入れる方証たち。ところが輿から現れたのは冲と盈盈。驚く恒山の者たち・・・。
 冲はなぜ魔教の先鋒隊と来たのか尋ねられますが、長くなるから後で説明することにし、先に問天の容体を気にします。問天が伯光に連れられやってくると、元気な姿に安堵した盈盈は邪教と嫌わず助けてもらったことに感謝します。問天が我行のことを気に掛けると、冲は亡くなったと伝えます。任教主が亡くなったのであれば恒山との闘いもなくなった、武林にとっては福となると方証が言うと、日月神教は霊鷲寺と恒山と和解したいと盈盈が申し出ます。そして盈盈は教主の代理はとりあえず自分がする、父の死は知られたいないので、世間は父が恒山に来て和解した思っており、父の名誉も守られるので自分が教徒にそう伝えると問天に伝えます。
 その夜、冲は儀玉を部屋に呼び、総帥の座を譲ると話します。予想通りに断る儀玉に、総帥なったのはやむを得なかったからだが、風来坊の俺は総帥には向いてない、定逸師太の一番弟子の儀玉ならほかの弟子たちも納得すると説得し、半ば強制的に引き受けさせます。そして、方証らも見守る中で、儀玉が総帥となる儀式が執り行われます。
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 気が楽になった♪と恒山の総帥の座を降りた冲。気ままが一番だと喜ぶ冲、盈盈に自由きままなヤマザルそっくりよとと茶化され、ヤマザルの女房になるか?とちゃっかり求婚。メスザルに?・・・サルは嫌か?楽しそうに二人がじゃれあっていると、奥から念仏を唱え、慈悲を願う儀琳の声。二人が行ってみると、盈盈の毒を消してほしい、令狐兄さんと白髪になるまで添い遂げられるよう祈っている儀琳の姿。嬉しそうに見守る冲と盈盈。
 冲たちが恒山を去る時。儀玉は冲を総帥と呼び、恒山に時折来るように願います。冲は総帥と言うのはやめるように言いますが、心の中ではいつまでも総帥ですと言う儀玉。方証も呼び方など気にする必要はないと告げて恒山を去ります。冲は見送る儀琳に向かい、元気でな、楽しくやれよと声をかけ去ろうします。儀琳が慌てて呼びとめ、気をつけてと声をかけると冲は儀琳の耳元でありがとうと囁き、去って行きます。
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冲の言葉に戸惑う儀琳・・・。
 我行の法要で盈盈は正派の道を歩むことを誓い、問天はこれからは武林の為に精進することを誓います。盈盈は、教主の座を能力もあり教徒たちも信服している向おじ様に譲る、霊鷲寺と武当派とも親しいので安心できるからと問天に告げます。問天はそれを辞しますが、冲が体のことがあるからと強く願い承諾させます。
 盈盈の体を気遣い部屋で休むよう促す冲に、盈盈はこのままでいたい、これが最後かもしれないから、明日は49日になる、そばにいてくれただけで満足よ、ただ残念だわと告げます。残念じゃない、令狐夫人になるんだ結婚しよう思い残すことないようにと冲、驚く盈盈は今の私は醜いでしょう?とはぐらかしますが、冲はじっと盈盈を見つめたまま。そして新婦になるなら美しく着飾って、美しい花嫁になりたいと口にする盈盈の頬にそっと手をやるとそのままです綺麗だよと囁き胸に抱きます。その様子を遠くから見つめる不敗・・・。
 その夜、盈盈の寝顔を眺めならが寄り添う冲のもとに、どこからか舞って来たのは以前不敗が持って行った自分の髪留め。意味を察した冲が外へ出てみるとそこには不敗の姿。冲はすぐさま毒消しを要求しますが、持っていないと不敗は答えます。殺されたいのか?・・・一度殺したでしょ。・・・もう一度殺す。・・・そこまで想われて、盈盈は幸せ、死んでも本望・・・その悪ぶれない不敗の態度に堪忍袋の緒が切れた冲は掌を不敗に当てます。衝撃で吹き飛ばされた不敗に驚いた冲は慌てて駆け寄り反撃しないのか?と尋ねます。抱き起した拍子に顔を覆う布が外れ、不敗の顔の傷を目にする冲。醜いでしょう、私のことは忘れてと不敗は言うと、冲から離れ、三屍脳神丹の毒消しはない、反撃しなかったのは盈盈へのお詫びよ、私のことを愛してくれてた?あなたの口から聴きたいと頼みます。冲が困って黙っているのを見て、私はそんなに悪人?いろいろあったこともすべて嘘だったと言うの?と訴えます。罪のない人たちを殺したと冲が咎めると、岳不群があなたは死んだと言った、だから仇を討とうとした、小さな誤解が一生の過ちになった、私は愛されたことがない、愛する人とももう二度と会えない、だからあなたの口から聞きたかったと訳を伝えます。悲しそうに目を伏せる冲。あなたの前から姿を消すわ、罪深い私は行くべきところに行くわ、来世で会えるといいわねと告げると去り際に送り物があるわと、冲の唇に口づけをする不敗。そして髪留めを冲の手に巻き付けて、
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幸せになってと一言、冲の体を押した反動で月夜の空へ消えて行きます。
 冲と盈盈の婚礼の時。冲は盈盈の支度を手伝い、綺麗だと見惚れます。そして、二人は結婚の誓の盃を交わし晴れて夫婦に・・・その直後、盈盈は倒れ、冲が抱き起しますが・・・。
 冲は盈盈の遺体を前にして、剣を抜き、君は逝ってしまった、思い残すことはない、俺を想う人も俺が思う人もいなくなった、待っててくれすぐに行く、来世でも夫婦になろうと語りかけ、命を断とう剣を首に当て・・・その時、お嬢様を救う方法があります!と一指が部屋に・・・。
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 改めて行われる冲と盈盈の結婚式。問天や鳳凰たち、教徒たちに祝福される二人。盈盈は問天に教主なのだから遜らないでと照れながら言うと、私にとってお嬢様は永遠に聖姑ですからと目を細める問天は、お嬢様に無礼を働く者はこの私が許しませんとさりげなく冲をけん制し、皆を笑わせます。幸せそうな冲に鳳凰はあんたは落ち着いたけど、私はまだなのよ、私も結婚するから誰か見つけてとこぼすと、冲は計無死に目配せ・・・計無死は目をそらし、鳳凰も嫌そうな顔。冲がそんな鳳凰を促すと、鳳凰は仕方がないような素振りで計無死に近づき結婚しましょうと告げますが・・・田伯光だ!と注意をそらして計無死は逃げ出します。皆が大笑いの中、宴会を始めようとしたところに方証や儀玉らが祝いに駆け付けます。二人が結ばれて実にめでたいと祝福する方証。儀琳は二人を祝福すると、伯光からお祝いがあるのと、祝いの品を見せます。伯光の祝いとは、縛られた姿の徳諾です。冲は徳諾を見るなり、殺す!と手を上げますが、今日はおめでたい日よと盈盈が止め、陸師弟の仇を討つならいい方法があるわ、陸師弟はサルに似ていたのよね、黒木崖にはサルが多いから鎖でつないでサルと暮らさせましょうと提案。冲も賛成し、徳諾は連れて行かれ・・・その姿を見て、冲は大有に仇を討ったと報告します。そんなところに、二胡の音、見ると莫大です。死んだのでは?と驚く冲に、死んだふりをしたと莫大笑って答え、二人の結婚を“鳳求凰”を弾いて祝うと告げ喜ばせます。
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問天もいつも悲しい曲ばかりの莫大殿がめでたい曲を弾かれるとは驚きますが、そのくらいの常識はあると莫大。“鳳求凰”はめでたい日にはぴったりだと方証も歓迎します。ところで、毒消しは?と儀玉が助かった訳を尋ねます。盈盈は、平先生が心臓を移植してくれたと答え、もうダメかと思いましたが奇策を講じてくれた、善人には報いがありますねと冲。盈盈が毒は消えたけどまた発作が起こるかもと案じると、俺は一日でも夫婦になれて幸せだと冲は告げます。そこへ一指、心配ありません、二人は白髪になるまで一緒です、毒は完全に消えました、お嬢様の善行のお蔭、古書より方法を見つけたのだと告げ、二人を喜ばせます。しかし、実は・・・一指が毒消しが見つからず自分を責めていると、不敗が現れます。一指が驚いていると、不敗は一指の首を捕まえ薬について問います。教主の薬は配合が複雑で変化も多く成分が特定できないでいる、毒を毒で制するのも危険です、三屍脳神丹があれば研究が捗るのでどうかお与えくださいと一指が答えますが、残念だが、もう一粒も残っていない、それに調合できても盈盈の命は救えない、一時的に屍虫の毒を抑えるだけで、毒が広がってしまっては効果がないからと不敗。では死を待つしかないのですかと悔しそうに尋ねると、ないことはないとあっさり答える不敗。一指が方法を尋ねると、血は心臓で循環する、毒に抗体のある人間の心臓と取り換えれば、血の巡りもよくなり半年以内に全快すると答え、そんな心臓の持ち主がいるのかと問われると、笑って私の心臓がそうだ、心臓をあげてもいい、名医にとって心臓の移植はまたとない機会だ、やってみたいだろう、長年の夢をかなえてやる、だが、私の代わりに私の願いを聞くのだ・・・私が死んだら“氷の湖”に埋葬すること、
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そして私に会ったことは誰にも話すな・・・願いの通りに、事が済むと一指は不敗の亡骸を湖に沈めます。誰にも想い人はいる、ただ誰にも知られない想いがあるだけ、教主、ご安心を、あなたの想い人は一生幸せになれなます、あなたの幸せでもあるはず、一指は涙しながら不敗を見送ります。
 婚礼も済み、二人になった冲と盈盈。風太師叔の内向はさすがだ、あれ以来気のめぐりがよくなって内力も深まってすっかりよくなったと冲が感心すると、盈盈はまだ分からない?と笑います。方証大師が伝授したのは易筋経よ、霊鷲寺の門下にならないと分かっているから嘘をついてこっそり伝えたのよと盈盈に聞かされ、冲は方証大師と平殿がいなければ、夫婦になれなかったわけだ、白髪の夫婦になることもなかったとしみじみ思います。そして冲は盈盈と並んで大切な師娘に俺も家庭を持ったと報告したいと告げ、後日お墓参りに出かけます。
 墓の掃除をしながら、冲は中則に、これからは盈盈がいるので安心してくださいと報告、霊珊には仇を討てと師娘に言われたが守るように頼まれた平之は誰にも傷つけられない安全な場所にいるから安心するよう告げます。その場所とは・・・梅荘。平之を尋ねた冲、住み心地を尋ねます。俺をバカにするためにわざわざ来たのか?反省の色のない平之に冲はまだわからないのか?江湖を統一しようと人間の末路を見たのに?俺たちは江湖を引退して楽しく暮らしていると、諭すように言いますが、俺は他の奴らとは志が違うと薄笑いを浮かべて答える平之。急に表情を変えると俺に構うな、失せろ!と叫び、林家の辟邪剣法は無敵なんだ、いつか必ずお前たちを皆殺しにしてやると気がふれたように高笑い・・・。
 時が経ち、“氷の湖”のほとりで、冲は簫で、盈盈は琴で“笑傲江湖”を奏でます。ふと、盈盈の様子に気を止めた冲は、こんな寒いところで合奏をするのかと尋ねます。分からない、急に思いついたの、何かが私をここに導いた、寒いところは嫌いなのに・・・盈盈は急に涙があふれ、不敗の記憶が頭をよぎります。急に立ち上がった盈盈に驚いた冲は、何があったのか尋ねますが、盈盈はわからない、悲しいのと答えるだけ。冲は俺がついてる、怖くないよと抱きしめ、帰ろうと囁きます。
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二人が去ったあと、湖の底では・・・。
第41話                        
登場人物&キャスト
 とうとう、最終話です。不敗と冲くんの関係はどう収拾つけるのか?盈盈の毒は消えるのか?最後の最後に一度に解決してくれて、びっくりです。いっそのこと、二人娶るか?なんて、コメディぽく終わるのもいいかな~なんてことも思いましたが(笑)、究極の無償の愛で締めくくられておりました。観方によってはホラーなんですけど(笑)、『愛と死の間で』(アンディ主演映画♪)を彷彿させるよな感じもあって、好いんじゃないかな。でも、観終った時はさすがに、え?って呆然となって、しばらくたった今だから、そう言えるのかも。
 原作もほぼ同時に読んでいました。キャラ設定があまりにも違うのに驚きながらも、冲くんはそのまま変わらずに話が進む状態にもびっくりです。原作を先に読んで、この世界に浸っていれば、ドラマの設定に不満を覚えるのも仕方ないかなって思います。でも、私としてはドラマは上品で、綺麗だったので、充分に楽しませてもらい大満足♪原作は、キャラクターの違いを楽しむことがで来たので、展開を知りつつ楽しむことができました。これで、正統派(?)のドラマを観たら、また楽しめることでしょう。
 出演者の方々も、同時に観ていたほかのドラマに出ている方が多くて、混乱しながらも楽しめました。そうそう、今日から始まった「宮廷の泪・山河の恋」では、ヒロインが盈盈ちゃん、彼女に好意持つ、王子さまに伯光くん、彼女のお父さんは不群さん、その愛妾に平之くんのお母さん、まだ出てきませんがそのうちに儀琳ちゃんも登場予定ですので、なんだか変な感じです(笑)

この記事へのコメント

  • ちはる

    ひらで~さま、江湖にお集まりの皆様こんばんは。

    やっ…と全42話完走しました♪
    不群や盈盈パパのあっけない最期にビックリしつつ(冲がトドメを刺すと思ったので)、盈盈ちゃんが死んで終わりなんてとショックを受けながら見ていました。

    と思ったら盈盈ちゃん無事復活。平一指どう助けたのと思ったら、不敗さんのおかげだったのですね。不敗さん生き返ってこの先どうなるか気になりましたが無償の愛で幕を閉じましたね。不敗さんの気持ちに泣けました。

    結局、五岳剣派で生き残ったのは恒山派、華山派。てっきり死んだと思った莫大さんが生きていたってことは衡山派もでしょうか。
    終盤主要人物が亡くなっていき寂しさを感じましたが、冲と盈盈ちゃんが夫婦になれて良かった良かった。

    ひらで~さま、詳しいあらすじ書きお疲れ様でしたm(_ _)m
    ひらで~さまのあらすじのおかげで中文字幕でも楽しく視聴できました。お疲れではないですか?肩モミモミ隊いつでも出動しますよ♪
    本当にありがとうございました。
    多謝、娘娘。多謝m(_ _)m
    2014年04月25日 18:32
  • ひらで~

    ちはるさん♪
    おはようございます
    最後までお付き合いいただき
    ありがとうございました。
    楽しいことは共有したいと
    楽しみながらUPしてきましたが、
    読みづらくてごめんなさい。
    いっそのことセリフだけにしようかと
    思いましたが、みんさんおしゃべりなので
    端折ってしまいました(笑)
    早くDVDにならないかな~

    ラストは、驚きでした。
    不敗さんの想いの先がこうなるとは
    意外でもあり、彼らの一途さから
    思えばそれもありかな・・・とも思えて、
    好かったです♪
    原作もほぼ並行して読みましたが
    ラストはドラマの方が
    面白いかも~♪って・・・我行さんが
    意外とあっさり消えるので(^^;)
    ドラマを観てから読んだので
    キャラクターのイメージが原作とは
    かなり違うので違和感を感じましたが、
    逆でも当然そう思うでしょうね(笑)
    原作には想像がつかないキャラクターが
    多くできてますから、淘汰されたような
    ドラマの方が分かりやすいかも。
    やっぱり、みなさん綺麗だし、かなり
    上品になってるので(笑)
    原作ももちろん、面白くて魅力的。
    忠実に映像化するなら100話でも
    足りないかも。

    Youtubeで「金玉良縁」ちょびちょびと
    観ています♪ドタバタしてるので
    話しが分からなくても、観てるだけで
    楽しいです。日本で観れるといいなぁ。
    2014年04月26日 08:51

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