第34話 高陽の儒学者関中までの道のりが遠く感じられる
懐王は項羽が国を売った宋義を殺したという報告を受けて、項羽を上将軍に命じ、全軍の指揮を任せた。心を病んだふりをする胡亥の姿を見た趙高は、半信半疑ながらとりあえず彼を生かしておくことにする。そのころ、劉邦を突然訪ねてきた儒学者・レキ食其は、戦わずに陳留を手に入れてみせると約束するが……。崇信は章邯を呼び戻して宴席を設け、そこで趙高を暗殺しようと提案。その晩、崇信は趙高から呼び出しを受ける。
劉邦の元に策士が二人・・・
これを機に、一気に行きたいところ。
項羽は目障りな宋義を排除してようやく動きます。
宮廷でも崇信が動き始めますが、壁は高そう(^^;)
以下ネタばれしてます、ご注意を・・・
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楚宮。
季布より項羽の宋義誅殺の報告を受けた懐王・・・動揺を隠しながら
よくやった、項羽は楚の義士であると褒め、上将軍(将軍の最上位者)に
任命。してやったり顔の季布・・・なかなか好い顔になってきたぞ(笑)
高陽、劉邦駐留地。
風邪を召したのか、寒がる劉邦。甲斐甲斐しく世話をする戚夫人。
そこに勝手に尾入ってきたのはへんな爺さん。この地に住む
儒学者・酈食其(れきいき)と名乗りいきなり、秦を退治する方法を
教えると言う。迷惑そうな劉邦は無礼にも、酈食其の被っていた帽子に
排水作業(笑)この帽子見覚えがあるなぁ(^^;)それでもめげない酈食其は
作戦変更、儒学者改め酒飲みとして劉邦の前に。行き当たりばったりでは
いつまでたっても関中には辿りつけん、戦わずして勝利を得たいのなら
陳留県令とは友人の私が行って投降させると明言。なぜ、私を助けるのかと
劉邦が問うと、名君が来るのを待っていたと酈食其。更に劉邦の軍が街に
入っても規律正しくいるので、劉邦を名君だと信じここに来たと言う。
半信半疑で、頼む劉邦・・・だるそうな仕草で(笑)
邪魔な宋義を排除し、進軍を開始した項羽。戦いに出られるのが
嬉しいらしい。対して、秦を倒した後どんな国が出来ようと、構わない、
当たり前のことができるならば・・・
持而盈之、不如其已
持してこれを盈(み)たすは、其の已(や)むるに 如かず
揣而鋭之、不可長保
揣(きた)えてこれを鋭くするは、長く保つべからず
金玉滿堂、莫之能守
金玉(きんぎょく)堂に満つれば、之を能く守るころ莫(な)し
富貴時驕、自遣其咎
富貴にして驕れば、自ずから其の咎を遺す
功成名遂身退、天之道
功成り名遂(と)げて身退(しりぞ)くは、天の道なり
・・・と老子の言葉を引用し、欲張らないで、やりたいことをやったら
引退すると范増。そんな先のことより、項羽はこれからが大事、
范増の話を聞き流し(笑)話題は鉅鹿のことへ・・・
こんなことを話しながら道中を楽しむ二人です(笑)
鉅鹿。
すぐそこに代軍が来ているので大丈夫と言う張耳に、秦軍に包囲されて
代軍がどうやって入れる?義理で来ている奴らは戦の傍観者に
すぎないと苛立つ趙歇。秦軍にも弱点があると張耳は宥めますが、
秦軍には甬道(ようどう:本来は皇帝専用道路、壁に囲まれた道ですが、
劇中、章邯が考えた軍事施設として存在)がある、と諦め気分・・
項羽の軍営では、その甬道対策を検討していましたが、項羽には
もう策があるようで・・・。
咸陽、秦宮・寝所。
心の病にかかった(ふりをしている)胡亥くんのところに趙高が様子見に・・・
ホントにそうならそれでよい、と疑いを持ちながらも、胡亥くんを
もう少し生かしておくことに。ウソだったら、他の者を皇帝にする気です。
心の病と言えば、もう一人・・・子嬰くん。村人のお供え物に手を出す
困ったさんになってますが、そこに崇信より命を受けた女性が現れ、子嬰に
玉(ぎょく)を渡し、正体を明かします。ところが子嬰は玉を投げ捨て、
その場を去っていってしまい・・・。
陳留城、県令の館。
友人である県令を訪ねた酈食其。訪問を歓び、もてなす県令でしたが、
劉邦は寛大で、部下の信頼も厚い、投降すれば民の命が救えるとの話に
自分は秦の役人だと怒り出し、玉砕する覚悟だと無謀発言。それを聞いた
酈食其は仕方がない、ならば一言だけ・・・と、県令に近づきそっと
耳打ち。秦は滅ぶ・・・そう言うなり、県令を一突き・・・。慌てる県令の
部下たちに、手遅れだからと投降を促し・・・。のんびり爺さんだと思っていたら
やる時は、やりますね~これで高陽を守れるなら、ってのことですね。
とは言え、友人を犠牲にするのはどうかとも思うが、劉邦はこの手に
感動したみたい(^^;)酈食其なんて、友人も納得してくれておる、
なんて勝手な事言ってますが・・・何も殺めなくてもと、思うのだけど(^^;)
気をよくした劉邦は酈食其を広野君(君:功臣の称号)に封じ
近くに置くことに。そして、早速次の一手を聞く劉邦・・・
酈食其は西の開封を打つことを提案。
咸陽、趙高の館。
趙高、例の呼吸法で“気”を注入中・・・なんだか妖魔化してない?(笑)
そこへ閻楽(えんがく)。義父の異様な行動に引いてます(笑)
閻楽から劉邦の動きを聞いた趙高、武漢の楊熊(ようゆう)に出陣を命じます。
武漢は誰が守るのかと心配する閻楽ですが、お前が心配することではないと
適当にあしらう趙高。
ある晩、晨曦を訪ねた崇信。謀反の企みを知った晨曦は話したくもない様子
ですが、章邯の名を出されると弱い晨曦です。晨曦が趙高によって危ない目に
あっているので、兵を起すように頼んだが動く気配がない、そこでもう一度
文を書いて欲しいと崇信。趙高の怖さを懸念し、事が為された後も章邯の
立場を心配する晨曦に、謀反は半分は実力、半分は運が必要、恐れる前に
実行あるのみと手紙を書かせます。崇信は章邯が帰ってきたら趙高に
祝勝の宴を開かせ、その場で・・・と、計画。
ほどなく、陛下警護の目的で親衛隊が趙高の手引きにより宮中に入ったとの
知らせを受けた崇信、気を引き締めるようにと仲間に注意を促していると
夜中だと言うのに趙高から魚釣りのお手伝いのお誘い・・・
部屋の中に魚の入った桶を置き、釣り針に餌を付けさせようと待っていた
趙高に、酒を飲み寝ていて遅くなったと言い訳し平に謝り続ける崇信。
その様子に気をよくした趙高は餌を付けさせ、魚釣り・・・崇信がなぜ部屋で
釣りをするのかと聞こうとするのを察した趙高は、私は谷や川へは
行かれない、ここから離れられないのだと回答。ならばここに池を作ったら
と崇信が提案すると、それは好い!と15日で作るように命じます。
内心、失敗したと悔みながら喜んで受ける崇信ですが、これが何を
意味するのか・・・餌のミミズの交換を忘れた崇信の心を何もかも
お見通しって感じの趙高、ますます怖い(^^;)
酈食其を召した劉邦、開封攻めと楊熊討伐の順序を検討中。
酈食其は手強い楊熊を後回しにすることを提案しますが
開封を攻めると見せかけ、楊熊を討つと劉邦。
そして開戦・・・優勢だったはずが、秦軍に援軍が来たと見るや大混乱に
陥り、劉邦は敗走することに。劉邦は白馬に集まり再起を掛けようとしますが
秦軍に包囲されたと聞いて万事休す・・・と思った矢先、現われたのは
張良♪張良は秦軍に変装して来ていたのでした・・・カッコいいけど、
知らなきゃ、混乱もしますよね~(笑)罪作りな張良ですが、
兵は偽りを厭わず(兵不厭詐:韓非子)と酈食其・・・戦場では
騙し合いはよくあるってことですね(^^;)
張良が劉邦と別れてから韓王を擁立、領土の一部を勝ち取ることが
できたが単独では楊熊には手出しが出来ずにいた、劉邦が戦うと知り
好機だと考え、出兵を躊躇する韓王を横目に駆けつけたと打ち明けると
張良の為に韓の領土を取り戻すと劉邦。それを聞き感服する張良。
そして、関中に一番乗りして漢王となったら・・・天下を取る、と・・・。
滅相もないと、首を振る劉邦。張良はあなたにできないことはない、と
言いますが、皇帝になるなど、夢をみているようだ(得天下為皇、
不是在做夢吧)と、考えも及ばない様子の劉邦です。
趙高の館にお届け物。
司馬欣が・・・いつの間にか戻されていたようです・・・命じられ箱を
開けますと、そこには楊熊の首。戦況が不利となって逃げた咎らしい。
驚く司馬欣に首を持って、章邯の元へ行くように命じる趙高・・・
司馬欣の過去(項梁を逃した事)が、しっかりばれてます(--;)
そのころ子嬰は・・・。
第33話


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