最終目的地☆あきらめた愛、忘れてしまった愛、

だけどここで 最後の愛を見つける
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最終目的地
The City of Your Final Destination
2009年 アメリカ
監督:ジェームズ・アイヴォリー
原作:ピーター・キャメロン
    「最終目的地」(新潮社刊)
脚本:ルース・プラワー・ジャブヴァーラ
音楽:ホルヘ・ドレクスレル
出演:オマー・メトワリー(オマー・ラザギ)
    アンソニー・ホプキンス(作家の兄、アダム)
    ローラ・リニー(作家の妻、キャロライン)
    シャルロット・ゲンズブール
               (作家の愛人、アーデン)
    真田広之(アダムのパートナー、ピート)
    アレクサンドラ・マリア・ララ
              (オマーの恋人、ディアドラ)
    ノーマ・アレアンドロ
            (ユーエン夫人、地元の有力者)    
アメリカの大学院生オマーは、自殺した作家ユルスの
伝記執筆の為に遺族の公認を求めていたが、
認めないとの返事を受け取る。
しかし恋人のディアドラに自伝を書けなければ、
大学にいられないと言われ、説得のため
南米ウルグアイに住む作家の遺族たちに会いに行く。そこは作家の妻、
作家の愛人とその娘、作家の兄とそのゲイの恋人が共同生活を送るところ。
早速、交渉を始めるが・・・。

昨年10月に公開された本作、こちらでは5日から公開、
8日に観に行ってきました♪
ジェームズ・アイヴォリー監督作は昨年、“午前十時の映画祭”で
眺めのいい部屋』を観ましたが、そう言えば、『上海の伯爵夫人』に
続いて真田さんが出演すると言っていた新作はどうなった?と思っていたら、
日本では3年越しの公開・・・どうして、そんなにかかったのでしょうね~
まぁ、そんなことはどうでもいいか(笑)公開されればいいことですね♪
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以下、ネタばれありますので、ご注意を・・・
お話は、ジェームズ・アイヴォリー監督らしい“人生の再出発”がテーマかな。
『上海の伯爵夫人』の続編みたいな位置にある感じ・・・真田さんの役回りも
土地に縛られた主人公たちを解離してくれる、そんな役だし♪

雰囲気的にはのんびりしたような地味な感じですが、
登場人物たちの心中はかなりドロドロした爆発寸前な様子で
地味ながら、結構楽しんで観てしまいました。
自殺した作家ユルスに縛られて生きている、妻と愛人と兄が、
急に訪れた他人によって解放される物語・・・ありがちと言えば
ありがちですが、この他人も枷のような恋人から解放されるのね。
彼らを繋ぐ役目を兄のゲイの愛人がしている、そういう人間関係ですから
話もわかりやすく、『上海の伯爵夫人』ほどの重さもなくて
南米の雰囲気と相まって明るく楽しささえ感じました。
ラストの解放感も好いよね♪
役者もみんな好いわ♪特にキャロライン演じたローラ・リニーの表情!
自殺したダンナにも、愛人にも兄にも相当、ムカついてたと
思うのだけど、常に冷静で、冷笑してるのが、逆に心の奥底の
嫉妬や怒りや嘆きを感じて、女を感じました。
愛人のシャルロット・ゲンズブールも、八方ふさがりで、
弱っていくような、か弱さがでていて、両極端な感じ・・・

このお話、観方を替えれば、喜劇にももっとドロドロしたものにも
なるのに、静かに描かれていくので、刺激がほしい方には
物足りなさを感じるかも・・・でも、
真田さんファンには目の保養になります♪40歳の役ですが
違和感は全然ありませんね。ゲイの役も自然な感じでした。
なんでも、役を作らないようと監督に先に言われていたとか。
自然な感じが、アダムとの関係の深さを感じさせてくれて
さすがは、監督だわ♪いい映画、観ました♪

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新潮社
ピーター キャメロン

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