借りると、大胆な策を魏軍に仕掛け・・・。
第93話 上方谷の火、消える ≪上方谷大雨救司馬≫祁山の孔明の陣。
木牛流馬を奪われた蜀の陣営では、兵糧が底を尽きかけていた。諸葛亮は王平に命じて、わずかな兵で奇襲させ、司馬懿から兵糧を奪うことに成功する。反撃を目論む司馬懿は、蜀軍が兵糧の守りに精鋭を就かせていることに目をつけ、まず本営を攻め、兵糧を守っている兵が援軍に向かって手薄になった隙をつくという作戦を立てる。しかし、諸葛亮は兵糧にある仕掛けを施していた…。
司馬軍に頼みの兵糧を奪われ、蓄えも尽きかけている中、
王平を呼び、富める者から兵糧を借りる策を授ける孔明。その富める者とは・・・司馬懿。司馬軍への兵糧が隴西を通る情報を
得た孔明は大胆にもそれをいただくことに。連れる兵は1千と聞き、
それは無理だと言いますが、孔明には奥の手があるようす・・・。
王平の耳元でごにょごにょ囁く孔明、どんな策を使うのか楽しみ(笑)・・・王平って、魏にいたんだね、出師の表(84話)の時に急に出てきたけど、
定軍山の戦いのころ、劉備に降った武将でした・・・って、いまごろ、
気にするか(^^;)でも、姜維もそうですが、司馬懿が指揮する前の
魏軍からの投降兵が、これだけ孔明に尽くすってことは、孔明に
それだけ惹きつける力があるってことですし、人材の使い方(育て方)が
巧いってことなんだろうな・・・笑顔で落ちたりして(笑)ルー・イーならありえる♪
魏の輜重隊は孔明の発案した木牛流馬をコピーまでして、兵糧を運搬中。
そこへ、魏兵の格好をした王兵。兵糧に粗悪品が混ざってないか
調べに来たと、道を遮り、荷物を調べるふりをして、
木牛流馬を何やらごそごそ・・・王平が何もなかった、と
引き上げたのを見て、出発しようとしますが、
木牛流馬が頑として動きません。さては、先ほどの奴らが細工をしたな、と
気付いた時には廻りは蜀の兵だらけ、あわてて荷を捨て逃げていく魏軍・・・
誰もいなくなったあと、細工を解いて王平たちはそっくりいただきます♪
木牛流馬、見た目は妙だが(笑)下手な兵器より、威力がありました・・・
司馬懿たちの援軍を連れ、戻ってみますと何もありません。
またしても、孔明にやられたと悔しがる司馬懿、すぐに追いましょうと言う
司馬昭に八つ当たり。自分で策はないって言っておいて・・・
かわいそうな昭くんです(^^;)
見事、ミッションをクリアして戻ってくる王兵を出向かえる孔明。今にも倒れそうなくらいに弱っているのに、嬉しそうにするする姿が、
逆に痛々しくて、見てられない。。。。。
兵糧を取られてしまった司馬懿に勅書が届けられました。内容は
負け続けているうえに、民たちの血税である兵糧まで
取れられてしまうとは何事だ、あと1か月待ってやる、
それで勝たねば処罰する、心せよ!とのお叱りの文面・・・
民へ申し訳なく思う心で、震えながら勅書を受け取り、私は罪人だと、司馬懿。
孫礼たちは諸葛亮への怒りを露わにしますが、自分が大都督でいられるのも
諸葛亮がいたから、いなければとうに、死罪になっていたと、司馬懿・・・
孔明のお陰で今の自分があるって思っているなんて、切ないけど、
孔明と司馬懿は陽と陰の関係なんでしょうね、どちらが欠けたら
終わりなんですからね・・・
もう後がない司馬懿、兵糧を取り返そうと躍起です。
蜀軍の兵糧庫である上方谷を偵察・・・そこを襲う計画を練る司馬懿。
谷口に魏延、王平がいるのを見て一計を思いついたようですが・・・。
陣では郭淮らがもう時間がない、期日を過ぎれば大都督に夏候覇に
変わってしまう、それだけは厭だ!と司馬懿を責っ付き・・・上方谷に
攻め入る命令を下します・・・ここで、命じるのに間をおいて、あることを
するのですが、これは台本通り?アクシデント?アドリブ?・・・
緊張感が一気にはじけ飛ぶシーンですよねぇ~驚きました(笑)上方谷を守るのが魏延、王平なら、本陣の祁山には弱兵しかいないと
読んだ司馬懿、まずは祁山を攻め、魏延らが援軍に出たところを
狙うという計画。孫礼と郭淮に祁山を攻めさせ、自ら兵糧を奪い返し
陛下にお返しすると自ら指揮をとり上方谷へ・・・。
祁山の孔明の陣。姜維に兵法の極意を教授中・・・兵法の極意は術(すべ)ではなく、道にあり、萬物の変化には虚実と奇正(奇抜と正当)がある
術は上辺荷すぎず、根底にある道こそが肝心・・・それを理解するのは
千の陣法を学ぶより重要・・・前にも言ってたなぁ似たようなこと。
見た目に惑わされるな・・・な感じの・・・でも、こういうシーン好いですね♪
そこに、楊儀が祁山に魏の大軍が迫っていることを告げに来ます。
すぐに司馬懿の存在を問う孔明。中軍に司馬懿の旗があると知らされますが、
これは先ほどの虚実と奇正、旗があれば本人は不在と読むのが孔明です。
本当に自分をとらえる気ならば、密かに兵を動かすはず、それが派手に
攻めて来るのであるから、それは虚勢である・・・姜維は狙いは上方谷、と気付き案じますが、そんなことはもうお見通しです。王平に命じ、
兵糧が司馬懿の手に入ることのないように手は打ってありました。
魏延が援軍に出るのをひたすら待ち望む司馬懿、祁山への攻撃を強めます。
一方、猛攻を受ける祁山では姜維が司馬懿はここにいるのではと訴えますが
司馬懿は上方谷に必ずいる、と頑なに孔明は言い張ります。そして・・・
魏延が出たとの報告を受けた司馬懿が上方谷へ・・・。
祁山では南の砦を破られ、本営も危険と楊儀が陳倉への退避を孔明に
促しますが、孔明は自分が抜ければ必ず落ちると、徹底抗戦を命じ
動きません。すでに、体も限界に近いのですが・・・。
本営に魏軍が迫ったところで、魏延が援軍に駆けつけ、その報を受けた
孔明は寥化に上方谷へ行き王平軍と呼応し、司馬懿が谷へ入ったら、
谷口を封じるように命令・・・自分は、司馬懿の最後をこの目で見たいと
病を押して上方谷へ。
王兵の軍を蹴散らして上方谷が空になったと聞いた司馬懿、探りを入れつつ
上方谷へ近づき・・・それを高見から覗く孔明・・・魏延と郭淮が祁山で
膠着状態の報告を受けた司馬懿、意を決して上方谷へ進軍。
その様子を見て、司馬懿が墓場に入ったぞと喜ぶ孔明。
一方の司馬懿は、空になった上方谷で兵糧を手にしたと喜んだのもつかの間、
米に油がしみ込んでいるのに気が付きます。計られた!と思った時には
既に遅く、一気に火の手が上がり、矢の一斉攻撃が・・・。
見事な火だ、夷陵の火攻めにも勝る・・・と孔明、そして空の劉備に向かいようやく中原を平定できます・・・と。
大混乱の上方谷に途方に暮れて座り込む司馬懿・・・既にあきらめ顔です。
諦めずに戦うと訴える息子・昭を振り切り、兵たちに投降するものは
投降せよと命じます・・・が、誰一人投降をするものはおりません。大都督が
殉じるなら、我々も・・・
「風 瀟瀟として易水寒し 壮士ひとたび去ってまた還らず」
秦の始皇帝を暗殺に失敗した荊軻の歌を歌う兵士たち、思いはひとつ・・・。
その歌声を聴いて、気高き男と褒め称える孔明。
最後を悟った司馬懿、曹操の短歌行を口ずさみ、お傍にまいりますと一言。
さっと、剣を首に当てたその時・・・雨粒が剣を打ち・・・手を止めます。雨粒はすぐに大雨に変わり、業火を消していきます。
雨に打たれ呆然と立ち尽くす孔明・・・。
天は我らを助けた!蜀軍をつぶせ!!と司馬昭・・・。
第92話 第94話
兵糧不足という隙を見せて、司馬懿を誘いこむ作戦・・・どこから始まって
いたのでしょうか・・・雨さえ降らねば、完璧な作戦だったのでしょうね。
その昔、訳本を読んだ時には赤壁の時には風さえ予報できたのに、
どうして肝心なこの時に雨が予報できなかった?と、がっかりしながら
読んだ記憶があります。でも、こうしてドラマで観ると、天命、そういう
運命だったのだと納得しつつあります。はっきりとは言えませんが・・・。