長期戦を避けたい孔明、
司馬懿を挑発して外に出したいところですが・・・。
第92話 木牛流馬 ≪諸葛孔明下書辱司馬≫234年。
年老いた諸葛亮が再び北伐に乗り出すのを見送りながら、劉禅は二度と会えないかもしれぬと悲しむ。魏延のもとに魏軍の鄭文という将が投降してくる。鄭文の話を信用し、魏延は馬岱と共に北原へと向かうが、伏兵に襲われる。諸葛亮はすべて司馬懿の策略だと見抜き、魏延らを救出する。諸葛亮は、魏延と馬岱に司馬懿を挑発させるが、司馬懿は頑として出陣しようとしないのだった。
成都。5回目となる北伐の出立の時。劉禅が老いた孔明の
手を携え、馬車まで送ります。二度と会えぬかもしれぬと涙ぐみながら見送る劉禅。
孔明もそう感じたのか、馬車に乗る際、振り向いて、
皆が送るその姿を目に焼きつけているよう・・・。227年から7年間に5回・・・その負担は計りしれません。
孔明ともなれば、身も心も相当疲れているでしょうね・・・。
そのころ、魏延の陣中に魏から鄭文が投降。初めは偽りかと疑う魏延でしたが
魏の将軍・秦朗を倒したため、信用し取り立てることに。早速、魏軍の様子を問い、司馬懿が孔明が隴中道を通るであろうと読み、
隴西ではなく5千の軍と北原の陣にいるとの情報を得ます。
こちらは鉄騎2万、全軍なら勝てると奇襲を考える魏延に
馬岱(すっごい久し振りだが、どこにいたんだろう?)が
かなり距離があるので危険であるし、丞相の到着を待ってはと、案じますが
危険は承知、丞相は反対するかもと、勝手に兵を出す魏延でした。
祁山の陣営に到着した孔明、旧友の楊儀を参軍として同行。この楊儀、もとは曹操配下の荊州刺史・傅羣の主簿であったが、関羽に降り、
いろいろあったけど(笑)孔明と仲が良く、補佐についたのだとか。
出迎えた王平が魏延不在の訳を話しますと、すべては偽り、主力部隊を
つぶす司馬懿の策だと、孔明は苛立ちますが・・・すぐに魏延救出に
姜維と王平を司馬懿が伏兵を置くと思われる紫石谷(しこくや)へ
向かわせます。
孔明の読み通り、紫石谷伏兵に会う二人の軍、なんとか応戦しますが
数には敵いません。3年前に失った張郃の弔いに魏延を討つと息巻く司馬懿。そこへ援軍が到着しますが、孔明がいないなら取るに足らんと、迎撃を命令。
戦い済んで、孔明の陣。魏延、馬岱に敵の策に落ち、勝手に出陣し、兵を失った罪を詰問する孔明。
二人は善戦し敵の損害は大きいと王平らの取りなしがあり、
処罰は免除されますが、再び隴西に籠もった司馬懿を
毎日挑発せよと命令・・・二人は、門の前で司馬懿に罵り攻撃をする羽目に。二人にとっては、棒たたき80回の方が簡単だったのでは?というような、
屈辱的な仕打ちのような気がするが(^^;)、これも丞相の愛の鞭とばかりに、
静かに受け入れ辛抱する魏延です・・・ここは反省しとかなきゃねぇ~。
どうやっても出てこない司馬懿を挑発するために孔明、
司馬懿に書簡をしたため、楊儀に贈り物と一緒に渡してくるように命令。これで、必ず司馬懿は出てくると自信ありげな孔明です。
毎日罵り攻撃を受ける司馬懿の陣では将軍たちが我慢ならんと、
司馬懿に訴えます。それだけ諸葛亮は焦っている、こちらの思う壺だと、
司馬懿が我慢させているところへ、楊儀が・・・。
命を賭して来たのか?と司馬懿が問うと、「立てば泰山のごとく、面の皮は
城壁よりも厚い、使者に怒りはぶつけな」いと丞相が申していたので、と
悠然と楊儀は答えます。
自分のことをよく理解しているなと感心したのか、書簡を受け取る司馬懿。
そこには、勇敢なはずなのに引きこもってばかり、女子みたい・・・と、
小馬鹿にする内容、そして贈り物は女性用の着物、しかも派手。
それを見ていた孫礼らは怒りますが、司馬懿は至って冷静。
その着物を羽織って見せます。そんな父の姿に目をそむける司馬昭、
男性としてはこの上ない恥ずかしい姿なのでしょう。それでも冷静な
司馬懿は、楊儀に酒を振る舞います。さすがに将軍たちもこれにはキレて、
出て行ってしまいます。
二人になったところで、なぜか赤面する楊儀・・・この時に楊儀を覗き込む
司馬懿、いいね~♪却って、楽しそうだ(笑)司馬懿は孔明の様子を聞き、睡眠不足と聞くと
「欲をかかねば、枕を高くして眠れる」と孔明への言葉を伝え、
楊儀を返し、さっと着物を脱ぎ棄てます・・・
一番、頭にきているのは司馬懿なんですよね・・・。
策を見透かされ、空振りに終わった孔明、司馬懿の言葉にも感心しますが、
もう兵糧が5日分しかなく、進退を決め兼ねての策だったようです。糧道の偵察に行っていた姜維によると、誰も見当たらないとの報告。
担当の李豊はいい加減な男ではないと信じる孔明、ですが北伐のたびに
兵糧で苦労し、つい荊州があったら・・・と口にします。言っても無駄だと
わかってはいても、無念さは消えることはないのでしょうね・・・切なそうな
孔明を見ているとこちらまで、心が痛くなる。。。
一方、司馬懿の軍でも一波乱・・・
いつまでたっても打って出ない司馬懿に業を煮やした将軍たち、
大都督が辱めを受けたのを機に、出撃を願い出ます。そんなことは
取るに足らんと、出撃を認めない司馬懿。ならば、抗命し、勝手に出撃
しますと孫礼・・・勝手にすればよい、だが、死んでも功にならないばかりか
逆賊と上奏するから、一族がどうなっても知らんぞと、脅し止める司馬懿。
こうなると、出るに出れないのが部下の身分です。
怒りに満ち、悔しさに沈む兵たちに向かい、司馬懿は私を信じてくれ、
ここで戦わぬことが勝利への道、必ず諸葛亮を倒すから・・・と
坐して願います・・・司馬懿軍、兵たちの心は一丸となり、
気は爆発寸前にまで達しているようです。
そのころ、李豊の輜重(前線に輸送、補給するべき軍需品の総称)隊は
雨による崖崩れで道を阻まれておりました。
道具がなく、道を開けられず、やむなく険しく狭い剣閣道を行くことに。
そこは馬車が通れず、荷を担いで行くしかない道です・・・
ようやく、李豊が到着。喜んだのも束の間、道が塞がれ桟道が壊れて
運ぶのに時間がかかると聞いて天は蜀を見捨てたかと嘆く孔明。
気苦労と、激務で体も弱ってきている様子です。心配する楊儀は
漢中への撤退を進めますが、ひとたび撤退すれば簡単には
戻ってこられぬと、孔明。なんとか運ぶ算段をする3人、すると、孔明
閃きます・・・昔考えた物がある、これを作って運ぶのだと。荷車のようで馬車のような、これは一体なんでしょう?と楊儀。
“木牛流馬”だと答える孔明・・・久々に嬉しそうな得意げな顔です♪
この情報を手に入れた司馬懿は、その兵糧の強奪を司馬昭に命令。これも諸葛亮の策略では?昭くんは警戒の意を唱えますが
私をおびき出すのに、桟道を壊してまではしないだろうと、司馬懿。
司馬昭は拒馬寨(きょばさい)で待ち伏せし、“木牛流馬”ごと強奪し
司馬懿のもとに運びます。重そうだが持ち上げると軽いと、その機能性に感心しながら、
なぜこういう物を考える者が魏ではなく蜀にいるのかと少々不満げ・・・。
それでも、それをまねてたくさん作らせる司馬懿です。
第91話


孔明が発明したとされる“木牛流馬”(ぼくぎゅうりゅうば)、ドラマでは
手押しの一輪車に牛の頭をつけた物のように見えますが、
実際は形は不明。動きなどの記載はあっても設計の記載はなく
後世の者が想像で作ったりはしているそうで、真面目に研究も
されているのだとか。
この回の司馬懿の衣装、素敵です♪孔明は変わってないけど、爺ちゃんに
なったら、同じでも渋い雰囲気が出てくるから不思議♪・・・ファンの贔屓目?(笑)
ディスク3枚組9巻の「三国志Three Kingdoms」、27枚のディスクが
あと1枚となりあとがないと思うと、寂しいなぁって思います・・・
TV放送もあと3話・・・終わったら気が抜けそうだ(笑)
この記事へのコメント
ちはる
司馬懿ついに女装デビューしちゃいましたね(笑)まさか、本当に着てしまうとは思わなかったです。このドラマを観るまでは、司馬懿が好きではなかったんですが、このドラマの司馬懿好きです。そんなわけで司馬懿役のニー・ダーホンさん気になる役者さんです。
五回目の北伐に出る孔明、もう帰って来れないと思うと切なくて観ていて辛かったです。五虎将の黄忠爺さんのように、長生きして欲しかったです。
ドラマもあと少しで終わりですね。ルー・イー以外にも気になる役者さんが何人かいるんですが、役者さんの名前を忘れてしまっているので、ひらで~さんの気になる出演者リストを参考にしつつ、PCで調べてみようと思います。
ひらで~
お仕事、ご苦労さまです。
曹真、意外な退場の仕方でびっくりでした。
ニー・ダーホンの司馬懿は
不思議な魅力がありますよね。
憎たらしさも可愛らしさもあって
司馬懿がいるから孔明がいるような
セットになってる(笑)
お話は孔明にとっては切ない展開に
なりますが、そうなることで永遠に
生きられる・・・そんな気持ちで観ると
良いのではないでしょうか。
気になる役者さん、他にも挙げたい方は
いるのですが、資料が少なくて・・・
時間がないっていうのもありますが(笑)
TV放送が終わってからでも、
またゆっくり調べてUPできたら
いいなって思ってます。
さっちゃん
今回特に劉備三兄弟きつかった。劉備はお父さんのように孔明を大事にして守り育てていたのに・・・
にせの病気のシーン(この作品ではこういうシーン多いですよね)
苦しそうな孔明熱弁でおもわず起き上がる。
「病気ではないな?」に対して「御主君も」と。
このシーンもよかったです。最後の最後で劉備は元の劉備に戻っていき孔明の気持ちが今まで自分を支えるのにどれだけ苦悩したかわかりました。
司馬懿の女物の着物すごかった。でも以外に似合うかも。動作がおかしいけど。
でもね、なんとなく感じたのは司馬懿はフルフルと怒っていたんだろうと画面から読めて最後に後ろ向きに着物を落とした時、一面にいつもの司馬懿の黒い着物の背中、足元に女物のの服。
このシーン色の対比からもすごく印象に残り、背中ひとつで色っぽく悪く歌舞伎の色悪のような・・・
いいシーンでした。ゾクリとしました。
ひらで~
三国の物語は今までにもいろんな視点から
描かれているのでしょうね。
私は、多くを観ていないのですが、
このドラマは曹操贔屓なところが
あるように感じます(笑)
司馬懿にも愛を以て描いているような。
孔明は、きっとどんな風に描いても
孔明ですから♪
司馬懿が着物をするっと落とすシーン、
着物の赤に私も惹きつけられるように
印象深く観てました。