その前途に内なる憂いが大きくたちはだかります。
第74話 七歩の詩 ≪兄逼弟曹植七歩詩≫220年、許都。
曹操の葬儀が行われる裏では、王位争いが繰り広げられていた。曹丕は、大軍を率いて許都へとやってきた曹彰に警戒心を強めていた。しかし、司馬懿が曹彰を説得し、内乱を防ぐことに成功。司馬懿は曹丕から絶世の美女、静姝を賜る。曹丕は、さらに曹植を処刑しようと画策するが、文官の前で詩を詠ませて曹植を試したところ、その文才にいたく感動し、降格処分に留めるのだった。
曹操の葬儀で屈辱を受けた献帝、先祖の霊の前で
曹操親子への恨みを連ね、己の不甲斐なさを嘆きますが、
生きて皇帝になってられただけ、曹操の時は良かったが、曹丕は
簒奪を狙っているとの噂を耳にし、不安は増すばかり・・・
一方、魏王となったばかりの丕くんは弟たちの動きが気になります。
植も彰も葬儀には現れず、司馬懿と相談。
植は酒を飲み詩を作るだけだから心配はないが、長安で20万の兵を持つ
彰には要注意・・・などと話している最中に彰が10万の兵を引き連れて
弔問に来たとの知らせが入ります。動揺する丕くんですが、司馬懿は
説得に行くと、単身、彰のところへ・・・彰はいきなり王の印綬を求めますが
先王の遺言で印綬は魏王となった兄の物、そして今、許都を取ったとしても
先王に仕えた武将たちが魏王の招集に応えて直にやってきて、
命はないでしょうと
すぐに降参、兵権を返して詫びを入れます。
この後、彰くんは警戒され続け3年後(223年)洛陽で急死・・・らしい。
彰の動きを未然に防いだとして、丕くんは司馬懿に褒美として望みの官位を
与えようとしますが、司馬懿は高官は辞退、皇室の主簿を願います・・・
賢者は実質を、愚者は虚名を求めるとの言葉に意をを得た丕くんですが、
それでは気が収まりません。そこで美女・静姝(せいしゅ)を与えます。
彼女の祖父は朝廷に仕えていた将軍・何進で家が没落して放浪の身を助け、
実は先王に献上するつもりであった、それが叶わないので、父同然に仰ぐ
司馬懿に捧げたいと、丕くん・・・う~ん、こんな美女をあげちゃうなんて
怪しいぞ(笑)
家に帰った司馬懿、静姝に見惚れております・・・墨をする手は玉の彫刻のように美しいと、すっかり詩人にも変身してます(笑)
そこへ、息子の司馬昭が・・・魏王が父親同然と言ったことを聞いて、
呂布の事を思い出し、心配します。そうだよね~、普通は何か裏が
あると思うよね~(笑)
後日、改めて曹丕が魏王になる勅旨がだされ、年号が建安25年から
延康元年と改められられました・・・儀式的に勅旨が読み上げられ、
退朝との声・・・でも、退出するのは献帝だけ、百官達は魏王へ上奏
するために待っています。曹丕の様子を伺いながら退出する献帝の
血の気の失せたような表情が切ない(^^;)。
献帝が退出するのを見届けて、華歆が先王の葬儀にも魏王に謁見にも
姿を見せない曹植を反逆の罪に処すべきと上奏。
曹丕は兄である自分への不敬は許すが、
親不孝は許せないと罪に問うことに・・・
許褚に捕らえてくるように命じます。
植くんは酒に酔い・・・自暴自棄状態。許褚が来たのを見て、
死を覚悟したようですが、そんな姿を静かに見つめる許褚の気持ちを
思うと、居た堪れない・・・ここは、すっかり親目線です(笑)
親と言えば、母親、卞氏(べんし)の登場です。丕、彰、植くんの生母でありながら、
ダンナさんには距離を置かれていたようです。植を殺めては
いけないと丕くんに懇願・・・母としては当然の思い、丕くんは今までの
母の悲しい姿を見ていたのでしょう、植を殺さないように考えます。
華歆と相談して皆の前で文才のあるところを披露させ、失敗すれば処し、成功すれば官位を落とすことに・・・
魏王府に呼ばれた曹植に曹丕は7歩、歩くうちに詩をつくれ、
題は“兄弟”、だが、“兄弟”の文字を入れてはならない、と命令。
皆が見守る中、植くんは・・・
煮豆燃豆萁 豆を煮るに 豆萁(まめがら)を燃やせば
豆在釜中泣 豆は釜中に在りて泣く
本是同根生 本は是れ同根より生ぜしに
相煎何太急 相ひ煎(い)ること 何ぞ太(はなは)だ急なる
豆柄は釜の中で燃やされて豆を煮、豆は釜の中で茹でられて泣く、
豆も豆柄ももともと兄弟同士なのに、どうしてこのように互いに
煮たり煮られたりせねばならぬのか・・・と、見事に詠いあげます。その詩に込められた弟の嘆きを理解した兄は、
減俸し安卿候に格下げするに留めます。
この詩があるから、前のお母さんのシーンが効いてきますね・・・。
とはいえ、植くんもこの後転々と移封される生活を強いられ
232年に41歳で病没。
身内の憂いがさっぱりとした丕くんは、このたびの孫権への
返礼の目録に目を通し、ちょっと少なくないかい?と司馬懿に相談。すると、孫権の欲しがっているもの・・・呉王の位をを贈っては?と司馬懿。
しかし、王位は天子か封ぜられないと曹丕・・・ですが、司馬懿は
そんな事は充分にわかっていて言っているのです。
その真意を察した曹丕は・・・。
第73話 第75話
ドラマには関係ないのですが・・・
「曹植系男子」(草食ではなく)という漫画、あるのですね~
ちらっと覗きましたが、楽しそうです♪
こちらで、ちょこっと読めます⇒曹植系男子
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