善き人
GOOD
2008年 イギリス/ドイツ
監督:ヴィセンテ・アモリン
原作戯曲:C・P・テイラー
脚本:ジョン・ラサール
音楽:サイモン・レイシー
出演:ヴィゴ・モーテンセン(ジョン・ハルダー)
ジェイソン・アイザックス(モーリス)
ジョディ・ウィッテカー(アン)
スティーヴン・マッキントッシュ(フレディ)
マーク・ストロング(ボウラー)
ジェマ・ジョーンズ(ハルダーの妻)
アナスタシア・ヒル(ヘレン)
1930年代のナチス台頭のドイツ、ベルリン。大学で文学を教えるジョン・ハルダーは、病気の母、妻と子供たちと賑やかに暮らす平凡な男。大学で昇進するにはナチスに入党しなくてはならないが、そんな気もない。しかし、安楽死をテーマにした彼の小説がヒトラーに気に入られ、入党せざるを得なくなる。ジョンには、モーリスというユダヤ人の親友がおり、友情にも暗雲が立ち込める。だが、ユダヤ人への弾圧が激しくなるとモーリスはジョンに国外脱出の手助けを頼んできた。なんとか助けようとするジョンだったが・・・。
5月9日、鑑賞。
ヴィゴさんのドイツ物・・・っていうジャンルがあるのか?(笑)・・・なので、
DVDでもいいから観たいなぁ~って思ってましたら、公開が決まって、
それでも、地方はムリかと諦めていましたら、こちらでも遅れて上映♪
物語の主人公は極々普通の男・・・仕事は大学の文学系の教授、
家に帰ると病気でちょっと痴呆の母がいて、ピアノに夢中になってる
妻がいてあまり夫婦仲は巧くいってなくて、だけど、子どももいて
普通の息子であり、夫であり、父でもある。
世の中は、ナチスが力を持ち、反感を持ってはいるけど、
何もできずせいぜい、入党を拒否するだけ。
そんな男の人生が、自分の書いた小説が元で
嫌っていたナチスへ入党することになり、
教え子と好い仲になり、妻とは別居、母は施設へ、
ユダヤ人の友人とはぎくしゃくし・・・世の中の変化に
同調するように自分の生活も変化し、
自分でも押さえようがなくなり・・・
物語は、自分の意志とは真逆の世界に足を踏み入れてしまった
現実を見るところで唐突に終わります。
原作は戯曲ですから、こういう終わり方もありなんでしょうが、
映画的に観ると、少々拍子抜けする感じも否めません。
主人公が高揚感(絶望感?)に覆われる時に本人にだけ
聞こえ見える音楽シーンが、巧く活かせないでいたように感じ
もったいなかったなぁ~
映画だと、日常がリアルすぎて、こうした場面が挿入されても
違和感を感じてしまうのでは・・・かといって、日常を曖昧に
描きすぎると、難解なものになってしまうし、難しいところかな。
でも、メッセージを素直に感じることができたので、いいのかな、これで。
ヴィゴさんファンにとっては、本作でのビジュアルは
たまらないモノばかり♪でしたので、それで充分かも(笑)
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