
密告・者
綫人 STOOL PIGEON
2010年 香港
監督:ダンテ・ラム[林超賢]
脚本:ジャック・ン[吳煒倫]
アクション指導:チン・ガーロウ[錢嘉樂]
音楽:ヘンリー・ライ[黎允文]
出演:ニコラス・ツェー[謝霆鋒]
(サイグァイ[何細魁・細鬼])
ニック・チョン[張家輝]
(ドン[李滄東])
リウ・カイチー[廖啟智]
(ジャバー[廢噏])
グイ・ルンメイ[桂綸鎂]
(ディー[阿弟])
ミャオ・プゥ[苗圃](シュー[阿雪])
ルー・イー[陸毅]
(バーバイ[巴閉])
キョン・ヒウマン[姜皓文]
(タイピン[太平])
香港警察のドン刑事は密告者を使い麻薬取引の現場を押さえようとしたが失敗。
密告者ジャバーは組織の報復により大怪我をおってしまう。
密告者は“友人のように扱うが友人ではない”と、後輩に指導するドンだったが、
彼を助けられなかった事を、心の中では悔んでいた。
1年後、台湾から帰って来た凶悪犯罪者バーバイの動向を探るため新たに密告者を
潜入させることにしたドンは出所間もなくの卓越した運転技術を持つサイグァイに目を
付ける。父親の借金の片に身売りされた妹を助けるためにお金が必要なサイグァイは
運転の技術を闇レースで見せつけ、バーバイの組織に入り込むのだが・・・。
まさか、こちらでは公開されることは・・・2週間ほど前に
映画館の告知ポスターをたまたま見て、ビックリ(笑)
作品HPの上映館案内に載ったのはなんと公開2日前・・・
事情があるのだろうけど、観せる気があるのか?って思うよ(笑)
まぁ、諦めていたニコくんの映画が劇場で観られる事は
何より嬉しいので、いい事にしときます。
物語は刑事と事件解決のためにその刑事が配した密告者の
痛くて切ないお話し・・・以下ネタばれありです。
香港映画では、密告者や潜入捜査官を描いたお話が結構あって
設定は珍しいものではないけれど、使い捨てるとか、
いつの間にか目と目で通じあうくらいの友人になってる、
というのが殆どなんですが、
本作は、密告者にするにあたって契約書めいたものを取り交わしたり、
仕事内容で一つ一つ報奨額が違うことなども盛り込んであって
これがどこまで本当かはわかりませんが、単純になりがちな物語に
トリビアめいた厚みを持たせてくれましたし、
双方の距離間を感じさせられるところで面白みが増してました。
友人というより、そこに人としての愛情を感じます。
刑事は情報を、密告者はお金を、とうわべの関係はイーブンのはずだけど、
密告者は刑事に弱みを握られている上に危険が伴い、
どう見ても密告者の方が分が悪い。
それでも、ドン刑事はできるだけの事をして、身を守ってやろうとする。
こんな刑事もいるんです。優しすぎるんですね。
しかも、個人的な苦悩の抱えている設定。
事件も大きくなって、自分だけではどうにもならなくなってくる・・・。
一方、密告者の方は妹の身請け金のために仕方なく承諾・・・
これはありがちな設定ですが、組織のボスの女と知り合いだった!
もう、それだけで、行き先不安です(笑)
元恋人だったとかは、ありがちなんですが、
ほんの一瞬の出会いだけの知り合いっていうのが、凄いよね。
そこからの発展が、淡い感じでニコくんらしい(笑)
深い関係になってたら、ちょっと違う感じがしたでしょうね~
指輪をわたすところなんて、キュン♪来ますよ(笑)
強盗決行のあと、
ボスとボスの女の愛情の縺れに引き込まれて彼女と逃げる羽目に・・・・。
二人別々の事情で身も心もボロボロに傷ついて行く様は
痛々しくて、観ていて辛くなるほど。二人とも正直で優しいの。
だから余計に切ない・・・ラストのドンの潔さが救いでした。
予想外の展開と詰めに詰め込んだお話で
興味深く観ることができました。
ラストのバトルなんて久々に観る壮絶モノ・・・アクション指導、
チン・ガーロウさんです。銃撃戦だけでなく、切り合い、取っ組み合いの
過激アクションにチョット懐かしさを感じました。
他の出演者ではバーバイ役のルー・イーくんに注目。
今Gyaoで彼が出演している「八人の英雄」を観ているところなので
別人のような雰囲気が好かったです。映画では『セブン・ソード』ぐらいしか
観てないので、その時のイメージと比べても、
大人になったなぁ~って、感じです♪
ただ、極悪犯↓に見えないのよね(笑)
この作品でニコくんは香港金像賞の主演男優賞を獲得♪
ダブル主演のニック・チョンも同賞にノミネート。
ニック・チョン、メガネがないと関根勤さんに見える・・・ゴメン(^^;)
役柄上、ニックの方が堂々の主演に見えたので
ニックにあげても良かったんじゃないかなとも思うくらい。
でも、前年の『証人』で主演賞貰っているからね♪
さて、その『証人』、やっと公開です!
邦題は『ビースト・ストーカー/証人』 公式サイト。
4月7日から公開・・・こちらに来るのはいつ?(^^;)
この記事へのコメント
マリー
これ、残念ながら知りませんでした。
でも、その映画館、やる気が見られませんが?(笑)でも公開してくれるならいいけど~。
ニコさん、表情がいいですね~。
もしかしたら、本当にもしかしたら観るかもしれないのでネタバレ読んでないけど~。
香港ノワールに飢えているから観たいです。
ひらで~
全国でもひっそりと、
公開されているみたいですから
あまり知られてないみたい(ーー;)
私ももし、ポスター見てなけければ
知らない間に終わってたかも・・・
もうすぐDVDになるはずなので
機会があったら観てください♪
観たら、また語りたいですね~
ニコくん映画、このところハードな
作品ばかりだったので、ここらで軽く・・・
と、『財神客棧』のVCDを購入♪
日本でDVD発売があってもいいように
安くあげました(笑)
中国語&英語字幕ですがコメディなので
動きだけでも面白いです♪
『密告・者』主演二人、同じ人とは
思えないくらいです(笑)
sakurai
急に決まられても、困りますけどね~。
「アクシデント」は、前座だ、と思えばいいんだ!と言うことで、じっくりこっちを堪能しました。
はいはい、容赦のなさ・・・良かったですね。
瀕死だったのに、あんだけ逃げられるんかい!と突っ込みそうになりましたが、ぐっと抑えて。
古い校舎でのいすガタガタの戦いは真面目に痛そうでした。。。
>ニック・チョン、メガネがないと関根勤さんに見える・・・ゴメン(^^;)
似てます!誰かに似てる・・と思って見てたんですが、すっきりしました。
ひらで~
地方だからって、ぞんざいな扱いは
困りますよね
「アクシデント」・・・そーなのですよね、
前座的な作品でした(笑)
香港映画だと、このくらいは普通の
傷なんでしょうね~敵役は特に(笑)
ニック、やっぱり似てますよね~
よかった、私だけじゃなくて(笑)