
映画史上、最も過酷な1時間
孫文の義士団
十月圍城 中文公式サイト
BODYGUARDS AND ASSASSINS
2010年 中国・香港
監督:テディ・チャン[陳德森]
脚本:グオ・ジュンリ[郭俊立]
チュン・ティンナム[秦天南]
チェン・ガーイ[陳嘉儀]
アクション監督:トン・ワイ[董瑋]
リー・タッチウ[李達超]
音楽: ピーター・カム[金培達]
チャン・クォンイン[陳光榮]
主題歌::“粉末” 歌:クリス・リー[李宇春]
出演:ドニー・イェン[甄子丹]
(シェン・チャンヤン[沈重陽])
ニコラス・ツェー[謝霆鋒]
(アスー[阿四・鄧四弟])
ワン・シュエチー[王學圻]
(リー・ユータン[李玉堂])
レオン・カーフェイ[梁家輝]
(チェン・シャオバイ[陳少白])
ファン・ビンビン[范冰冰](ユエル[月茹])
レオン・ライ[黎明](リウ・ユーバイ[劉郁白])
フー・ジュン[胡軍](ヤン・シャオグオ[閻孝國])
エリック・ツァン[曾志偉](シー・ミーフ[史密夫])
クリス・リー[李宇春](ファン・ホン[方紅])
サイモン・ヤム[任達華](ファン・ティアン[方天])
チョウ・ユン[周韻](アーチュン[阿純])
ワン・ポーチエ[王柏傑(リー・チョングアン[李重光])
メンケ・バータル[巴特爾](ワン・フーミン・臭豆腐[王復明])
カン・リー[李康](チェンシャン[薩鎮山])
チャン・ハンユー[張涵予](スン・ウェン[孫文])
ジャッキー・チュン[張學友](ヤン・チューユン[楊衢雲])
呂中(孫文の母[楊氏])
ミッシェル・リー[李嘉欣](劉郁白の想い人)
ジョン・シャム[岑建勳](阿純の父[張大友])
1906年、清朝末期。西太后の元に10月15日、孫文が日本から帰国し
香港で革命同志幹部による蜂起の密談をするという極秘情報が入り、
孫文の暗殺を命じる。一方香港では、その知らせを受けた中国日報社社長
チェン・シャオバイが孫文を護衛するための義士団を結成しようと、
大商人のリーのところへ資金の無心に赴くが・・・。
ニコくん祭、最後の一作品♪
以前、ニコくんの顔に傷メイク、なんて話題をネットでみていて
日本公開を楽しみしていたのに、こちらでは公開がなく、
残念な思いで見送っていた本作。
漸くDVDで観ることが叶いました。
物語は1901年に起きた楊衢雲暗殺から始まります。
おや!学友だ~♪出てたんだ~久しぶりだな~なんて
懐かしみながら、気楽に観始めたら、いきなり・・・
ビックリです!劇場で観てたらもっとビックリしてたでしょうね。
この掴み、凄すぎる・・・覚悟がいるなと、気を引き締めることに。
冒頭の暗殺事件から5年後、
清朝政府に追われる孫文が満を持して日本より帰国、
香港へ立ち寄り各地の革命家幹部と密談する10月15日までの
ほんの数日間が描かれています。
清朝からの暗殺団香港へ集結する一方で、
孫文を守る義士団が結成されていく様子を
カウントダウンされながら見せられるので、
当日の緊張感は観ている方にも伝わってきます。
殺そうとする側も、守る側も、国の将来の為ばかりではない
それぞれの思いがあっての事。
描かれる登場人物たちは、それぞれに物語を持っている。
すべての登場人物と繋がりがあるわけじゃないけれど、
中心になるのは王學圻演じる大商人の李玉堂。
革命家のパトロン、父親、夫、雇い主、旧知の仲・・・
いろんな顔があり、物語を最後まで見届ける役目も負います。
これが、切ない・・・たぶん、観客も同じ目線になるからでしょうね。
このあたりは、巧い作りだと感心してしまいます。
演じる王學圻は『花の生涯~梅蘭芳』で、少年期の蘭芳のお師匠さん。
この時は嫌な爺さん的な雰囲気でしたが、本作では一変。
初めのうちは、妾を数人持ち、家の安泰だけを望む金持ちにしか
見えなかった彼が心を動かし、囚われた陳少白の代わりに
皆をまとめるあたりは感動的ですし、
死にゆくであろう若者へのまなざしは深い悲しみと優しさでいっぱい。
こういう人物なら、妾が何人いても不思議じゃないよね。
さてさて、お目当てのニコくん♪
ニコくんは李玉堂に使える車夫・阿四。
李の恩に報いる為、李の一人息子・重光を守る為、
孫文が誰なのかも知らず、足には自信があると、参加。
純粋で一途なその姿は笑顔が素敵な分だけ切ない。
『レッドクリフ』では高感度NO.1だった胡軍が、強面メイクで挑んだ
暗殺団の長・閻孝國(怖すぎ~!)に果敢に向かう姿は・・・

思ってしまった・・・のに・・・
胡軍ったら、容赦なさすぎ~!
ニコくんはこの役で
香港電影金像奨の助演男優賞を
受賞するのですが、
ほんと、好い役に巡り合えましたね。
ニコくんにぴったりの役。
アクションはないけれど、
笑顔が効いてます♪
そう言いながら、
悪役も好きだけど(笑)
先日観たばかりの『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』では
ニコくんのお兄ちゃんを演じていたド兄さん♪
相変わらず、カッコいいです・・・ビジュアルは控えめですが(笑)
アクションは凄い!速い!
人間ハードル越え走り(?)、ビックリです。
李康演じる暗殺団の使い手・薩鎮山とのバトルは凄まじく、
相手が強い分だけ迫力がありました。

誰?ってほど落ちぶれた姿で登場した黎明♪
臭気を付けてまでなりきったらしい・・・
でも、黎明だから好い匂いしそう(笑)
生きる糧を失くしながらも、自分自身には
決着を付けたかったんだろうね、
一人対30人(ぐらい?)の鉄扇を使った
バトルは美しさもあるけれども、
悲しさもあって、最後まで愛に
生きようとした姿は別次元のお話の様。
この黎明演じる劉郁白の物語、
スピンオフしてもらいたいぐらい♪
義士団の中で(たぶん)唯一実在の
人物なのが新聞社社長の陳少白。
孫文とは深く親交があり、
日本にも滞在していたとのこと。
そのあたりのことは全く触れずに描かれる彼を演じたのは梁家輝。
西太后の旦那さんやってたのに・・・とオールドファンは思ってしまった(笑)
任達華もお久しぶりで、やくざか刑事のイメージしかないから、
娘がいる役なんて、妙に新鮮でした。
曾志偉も、岑建勳もいい味だしてて好かったよね~。
エンディングの唄も好かったな・・・サビの部分のメロディが耳に残る・・・
唄うのは勇ましい方紅を演じていた
李宇春。中国では人気の歌手だそうです。
もう、一人一人挙げていったら、長くなるのでこのへんで(笑)
辛亥革命100周年を目前に控え、その記念的に製作された
映画なんだろうと思うけど、政治的な意図を強く匂わせる事もなく、
オールスターキャストで、しかもアクション映画に
仕立て上げてしまったのですから、さすがは香港映画です。
ただ、痛々しいので、気軽に楽しめないのが難かな・・・。
『新少林寺』きっかけに始めたニコくん祭、
レンタルだったので忙しかったけれど(笑)
ニコくんの成長する姿がすこしだけだけど観ることができて
楽しかったです。
今は『密告・者』が公開中。 公式サイト
残念ながら、こちらでの公開はなくDVD化待ち(涙)
追記:観ました♪→感想『密告・者』
王晶監督の古装アクションコメディ[財神客棧]
周杰倫と共演の[逆戰]の公開、あると好いなぁ~
追記:二本とも公開♪観たけど感想は未UP

[財神客棧]→『トレジャー・オブ・ドラゴン』
[逆戰]→『ブラッド・ウェポン』
来年には劉青雲と初共演の[消失的子彈]の製作が決まってるらしいので、
これからも楽しみです♪
追記:観ました♪→感想『バレット・ヒート 消えた銃弾』
ニコくん祭の次は・・・
WOWOWで、12月早々に『葉問』の2部作が放送されるというので、
ド兄さん祭、開催しようと思います(笑)
まずは、『セブンソード』、再見しょっかな♪
この記事へのコメント
真紅
ニコくん祭りを開催されていたとは。。
彼は最近、役者としてすごく評価が高いですね♪
本作でもとっても切ない役柄で、、(涙)。
冒頭だけ出てくる張学友、私わからなかったんですよ。。クレジット観てどこに出てたっけ?って。
黎明の「いい匂いしそう」に爆笑でした。
『イップ・マン』楽しんで下さいね~。
悠雅
なかなか、こういう作品は近くで上映されにくいですよね。
こちらは何とか何か月か遅れて期間限定で上映されるという奇跡みたいなことがあったので、何とか観ることが叶いました。
ホント、黎明のエピソード、スピンオフしてもらいたいわ。
1人1人、見せ場と見応えのある作品でしたよね。
わたしも、イップマン、2作を早々に録画予約して楽しみに待ってます。
ひらで~
こちらこそ、ありがとうございます。
『新少林寺』でのニコくんの悪役ぶりに
火がつきまして(笑)
ニコくん祭を開催しておりました。
順を追って観ましたので成長ぶりも
感じられて、この作品は
クロージングにぴったりでした。
学友は、もう口からあごの形で
彼だと(笑)好いおっさんになったなぁ~
なんてことも思いながら観てたら
いきなりですから、ひゃ~!って(笑)
黎明は、汚くても黎明ですから♪
いい匂いなんですよ(笑)
ひらで~
こちらでも遅れて上映されることを
願ってたのですが・・・(泣)
スクリーンで観たかったな~きっと
凄い迫力だったでしょうね。
黎明のエピソード、興味ありますよね~
父親の奥さん、多分後妻なんだろうけど、
妄想しちゃいます(笑)
『イップ・マン』、
私も予約しっかり入れました。
待ち遠しいです♪