
私の肉体は壊せても
心までは壊せない
クローゼット・ランド
CLOSET LAND
1991年 アメリカ
監督・脚本:ラダ・バラドワジ
美術・衣装デザイン:石岡瑛子
音楽:リチャード・エインホーン
出演:マデリーン・ストー
アラン・リックマン
突然拉致された絵本作家の女性。
絵本には反社会的な内容が隠されていると、
密室で一人の男性に尋問を受けるが、
身に覚えがないと反論する。だが、
尋問は次第に強さを増していき・・・。
アラン・リックマン祭、4日目♪
この作品は、サイコスリラー劇みたいな紹介がされていて、
アランの一人三役が見ものらしい・・・との情報を得て、
そんなのを期待して観てまましたら、
とんでもないもので、ラストは衝撃。
確かに作りは、舞台劇を思わせるような
不思議な空間に女と男というシンプルものだし、
物語は理由も分からず突然家から拉致された女性が、
一人の尋問官に、身に覚えのない罪を白状させられそうになる
と、言うようなもので、尋問官ははじめのうちは紳士的だが、
次第に尋問の仕方はエスカレート、精神的、肉体的な苦痛を
負わせるようになっていき・・・もう、拷問の世界です・・・、
女性の過去の話も絡んで、観ている方が錯乱状態に
なりそうになるのですが、
実は、世界で今も(1990年当時ですが)、行われている
国による拷問に対しての反対メッセージを含んだ作品で、
国の力(おもに独裁国)に屈しない姿が浮き彫りになる
ラストは結構力強く感じます。
お話の中には子どもへの虐待(性的なものも含む)への怒りや、
辱められている人に対して見て見ぬふりをする者も、
同罪だとういうメッセージも孕んでいて、
観ている側は他人ごとではない思いに駆られてきます。
が、こんな内容だとは、露にも思わず、
アランの熱演を観ていましたので、
痛い内容にも関わらず、楽しんでしまいました♪
途中、女性に目隠しして、
別人、それも二人になり済まして
汗だく演技を展開するシーンが特に印象的。
その滑稽さが、そのまま拷問の愚かさにつながると思うと、
深い意味があるのですが・・・、不謹慎にも楽しい♪と、
思ってしまうのでから、困ったものです(笑)
その上、この作品のアランは
ビジュアルもすっきりしてますので、
ファンにはたまらない一本・・・か?(笑)
ブランドン大佐まであと、4年・・・来てますね~♪
この作品も、なかなか見つからなかった一本。
『愛しい人が眠るまで』と、一緒にネットレンタルで
借りて観ました。
他の作品、見つかるといいな♪
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