伝えるべきことがある!

英国王のスピーチ
THE KING'S SPEECH
2010年 イギリス・オーストラリア
監督: トム・フーパー
脚本: デヴィッド・サイドラー
音楽: アレクサンドル・デスプラ
出演: コリン・ファース (ジョージ6世)
ジェフリー・ラッシュ (ライオネル・ローグ)
ヘレナ・ボナム=カーター (エリザベス)
ガイ・ピアース (エドワード8世)
ティモシー・スポール (ウィンストン・チャーチル)
デレク・ジャコビ (大司教コスモ・ラング)
ジェニファー・イーリー (ローグ夫人)
マイケル・ガンボン (ジョージ5世)
幼いころから吃音ゆえに自分を否定しながら成人した英国王ジョージ5世の次男ジョージ6世。
人前に出るのでさえ恐れるのだが、公務のためスピーチもしなければならない彼の為に
妻のエリザベスは吃音の治療をする者を探していた。いろいろ試すがジョージ6世はその
治療に癇癪を起し、二度と治療は受けないと言い張る。しかしエリザベスは諦めず
スピーチ矯正の専門家というオーストラリア人のライオネルを訪ねのだが・・・。
昨年、数々の映画賞に名を連ねていた本作、アカデミー賞では
観てもないのに、大好きなコリンに主演男優賞をとってもらいたい!と
応援していました。期待どうりにコリンは受賞♪それ以上は望むまいと
思っていましたら、なんと脚本賞、監督賞、作品賞まで・・・
それは、それは嬉しいことで、あとは、観るだけでした(笑)
日本公開は授賞式の直前でしたが、その時はまだ全国ではなくて
こちらでの上映予定はなかったのです(泣)
だけど、さすがはアカデミー賞、受賞が決まって直にこちらでの上映が決定♪
約2ヶ月遅れの開始ではありましたが、ようやく観ることが叶い
4月13日に観に行ってきました。
授賞式では恒例のビデオ・パフォーマンスに映像が使われていて
それを先に観ていますから、本編を観ながら、このシーンが・・・
などと楽しみながらも、やっぱり受賞しただけのことはあるな、と
感心しながら、コリンの王子、王様姿に見入ってしまいました。
物語はコンプレックスを抱えたうえに、
王室に生まれた故の苦労とプレッシャーを背負いつつ
それを克服する王の姿を描くもので、一般市民には
縁のないというか、もしかすると知ることもなかったお話です。
それがちゃんと世に出て、こんなにも愛される映画にできるなんて
素敵なことですね。
同じ障害を持つ人にとっても励みになることでしょう。
王様としての苦労は想像しかできないけれど
コリンだから余計身近に感じられて、
コリンを通して、ジョージ6世ご本人にも愛着を感じるほど。
本当に、コリン・ファースは好いよね♪
3ヶ月ほど前に『シングルマン』で魅せた姿とは
まるっきり別人なんだもの・・・
どっちが好きかって言われると『シングルマン』での彼の方だったり
するけれど、王様としての気品もしっかり持ち合せているから
立ち振る舞いが素敵で、特にロングコート姿には惚れ惚れです♪
コリンの軍服姿も初めて観たような・・・こういう姿も好きですが(笑)
コリンはコートとかスーツ姿が好いな・・・って、何の話?(笑)
お兄ちゃんのエドワード8世にまさかのガイ・ピアース♪
だって、歳下だよね(笑)
第82回アカデミー賞作品賞受賞作『ハート・ロッカー』にも
出演していているんだよね。
二年連続して受賞作品に出てるっていうのも凄いよ。
ライオネルにはオーストラリア人のジェフリー・ラッシュ。
巧いのは周知の上だけど、巧いだけじゃこのライオネルって
できない気がする・・・憎めない人柄とか、なんだろ、安心感みたいな
彼だから感じる雰囲気が素晴らしかったです。
上映が終わって、映画館の廊下に出たら
いきなり目の前に大きなバルボッサが!!
同一人物が演じているとは思えないよね(笑)
ジョージ6世の妻エリザベスにヘレナ・ボナム=カーター。
正直、あまり好きではないのだけど
この役の彼女は好いな・・・弱気になる夫を優しく包み込む姿は
理想的。私だったら何言ってんの!って、なるんだろうな(笑)
心の余裕を感じます。
音楽も好かったよね♪
オリジナル曲も好かったし、クラッシックの使い方も好くて品がありました。
物語の背景は決して平和ではないのだけれど、
いっぱいの愛情や優しさ、強くなれる心などを
目いっぱい感じられる素敵な作品でした。
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