
世界最大のNSN 誕生の物語
すべてはこの男から始まった
ソーシャル・ネットワーク
THE SOCIAL NETWORK
2010年 アメリカ
監督: デヴィッド・フィンチャー
原作: ベン・メズリック
脚本: アーロン・ソーキン
音楽: トレント・レズナー
アッティカス・ロス
出演: ジェシー・アイゼンバーグ
(マーク・ザッカーバーグ)
アンドリュー・ガーフィールド
(エドゥアルド・サベリン)
ジャスティン・ティンバーレイク
(ショーン・パーカー)
アーミー・ハマー(キェメロン&タイラー・ウィンクルボス)
マックス・ミンゲラ(ディビヤ・ナレンドラ)
ルーニー・マーラ (エリカ)
2003年の10月。ハーバード大の学生、マーク・ザッカーバーグは、
エリカにフラれた腹いせに、酔った勢いで学内のデータベースをハッキング。
女子学生たちの顔写真を使った人気投票サイトを作ったところ、アクセスが集中し
大問題となる。が、その才能に目を付けた同校のウィンクルボス兄弟は
校内で交流できるサイトを創るように依頼する。ところが、マークは親友の
エドゥアルド・サベリンに資金協力を依頼し、独自のサイト、the facebook.comを
立ち上げる。それは、一気に拡大していくが・・・。
昨年からの賞レースではダントツの人気で
否応なしに気になってしまっている本作。
個人的には他の作品を観てもないのに
応援しているのですが(王様がんばれ~

物語は、世界でものすごい数の人たちが利用している
資産価値も莫大なサイトの立ち上げに関わる人たちの姿・・・
なのですが、実はこのfacebookなるサイト、
この映画のお陰で存在を知ったようなもの(笑)
コンピューターの果てしない世界についても
何が何だか・・・ですから、そこはそ~んなんだ、と受け流し。
専門的なことは知らなくても、
映画としては十分楽しめますので大丈夫。
描かれているのは、同じ夢を追った者たちが、出会い、
協力し、成功した途端に生じる亀裂・・・
成功者に纏わる友情、嫉妬、名声、富、愛情など
昔も今も変わらぬもので、目新しい物語ではないのに
ここまで引き込まれるのはやっぱり、描き方なんだろうね。
マークとエリカの普通のカップルにありがちな風景から始まりますが、
その会話は聴いていても、フラれる成り行きは当然と思われるような
マークの独りよがりのしゃべり方・・・それほど長いシーンではないのに
ちぐはぐな会話でマークがどんな人なのか良く分かる。
こんな嫌な奴が、成功するのか・・・と、思ったとたん
訴訟の場面へ。何、もめてるの?と、気にしたとたん
マークの才能が一気に開いていきます。
冒頭の会話で性格が悪い!といわれた挙句、
振られたマークが腹いせにしたことは、人間的には許されない行為。
けれどその才能は世を変えるような高度なもの。
これが発端となり、才能には恵まれたが、
愛情には恵まれないマークの姿が
訴訟で語られる記憶を再現する形で描かれていきます。
まるで陪審員になったような気分(笑)
利用する者とされる者、裏切る者と裏切られる者、
そういう対立はビジネスの世界には当然出てくる。
でも、そこに友情がからんでくると・・・この友情も
かなり一方通行なのに驚くのですが、
マークの側にしてみれば、友情よりもネットの世界を広げる
ことの方が大事なのですから、折り合うどころか
何言ってるの?な感覚。元々、興味の持ちどころが違うんです。
それを踏まえて、それぞれの立場になって考えるとね、
マークが一人悪い・・・と、次第に思えなくなってくるから、
不思議です。そこが面白いですよね。
ラストで、自分が立ち上げたfacebookで
あることをするのですが、もう、それが切なくてね、
泣けてきました。
実話をもとにしているので、伝記映画ともいえると思うのですが・・・
今までいろんな伝記映画を観てきて、
映画になるほどの天才や成功者というのは
そもそも、凡人とは違う時空に居るんじゃないかと思います。
そこに摩擦が生まれ、凡人が感じることない苦悩があったり、
逆に凡人には与えられない幸せがあったりするのでしょうね。
で、凡人は成功者の生き様に不幸を観ると安心したりする・・・
やっぱりね、頂点に立つ者は大変なのよね~って(笑)。
特に人間関係がまだしっかりでき上ってない若い時に成功すると
こじれた時の傷の深さは計り知れないものがあったり。
デヴィッド・フィンチャー監督に関していえば、
監督が製作総指揮といて参加した『ロード・オブ・ドッグタウン』がそうでした・・・。
なんだか、マークの人生と普通の幸せ、どっちがいい?って
マークが最初にはじめた二者択一の人気投票のような
映画だったな。
さてさて、出演者・・・
知ったお顔がアンドリュー・ガーフィールドぐらいだけだったのですが、
昨年の洋画鑑賞の一作目『Dr.パルナサスの鏡』にも出ておりまして、
今年も洋画鑑賞の一作目でお目にかかることになりました。
だからどうした、ってことなんですが(笑)
複数の映画賞で、助演男優賞にノミネートされたりしてますし、
なんたって、新スパイダーマンですからね~、超注目株なんですね♪
映画賞といえば、主人公マーク役のジェシー・アイゼンバーグ、
主演男優賞では応援しているコリン・ファースの強敵なのですが、
あのラストシーンを観る限り、獲っちゃうかも・・・な、予感(笑)
世の、男性にかなり強烈に訴えてるからな~
強烈といえば、双子のキェメロン&タイラー・ウィンクルボス役の
アーミー・ハマー。えっ!一人?って、びっくりしました(笑)
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』ではブラ・ピの若返りにびっくりだったけど
・・・年取ることじゃなくて(笑)こういう、のもありなんですね~
びっくりといえば、Napster(ナップスター)なるソフトを開発した
起業家・ショーン・パーカーを演じたジャスティン・ティンバーレイクの
本業(?)は歌手で、グラミー賞やエミー賞も受賞している方だったのですね~。
洋楽に疎い者ですから、そんなスターさんだったとはつゆ知らず(汗)
でも、歌手だったらショーン・パーカーを訴える方だよね・・・
嫌味も込めたキャスティングかい?(笑)
鑑賞は18日・・・まとまった時間がとれずに、こんなに時間が
経ってしまいました。感想もまとまってないね~(苦笑)
ともあれ、
アカデミー賞のノミネート発表は25日(日本時間は26日)、
いよいよですね~。
今年は楽しみがいっぱい♪
この記事へのコメント
悠雅
さて…コリンの受賞はあるかな?やっぱりそれが一番です。
アンドリューくん、スパイダーマンできっと大人気になるでしょうけど、
わたしが一番期待してるのが『わたしを離さないで』です。
とか言いつつ、わたしは近くで観れるのだろーか、という不安が大きいですが…
小説のイメージにちょうどハマるので、きっと凄くいいんじゃないかと思います。
人間の持つ能力には限界があって、何かが傑出していれば何かが足りない、
凡人は何にも傑出してないけど、いろんな面を適度に持ち合わせてる。
どっちがいいかと聞かれたら、1度でいいからあんなに大もうけがしてみたいと思いつつ、
結局のところ、凡人でいい、と言うと思います。
何でも、中庸の美が一番のような気がします。
ひらで~
いよいよ、明日、
ノミネートが発表されますね~
楽しみです♪
『わたしを離さないで』は、こちらでも
上映の予定が今のところありません。
ル・シネマでの上映ですので、評判が良ければ
もしかしたら、遅れて観ることができるかも。
でも、可能性は薄いな・・・
大儲けは、誰もが持つ夢ですよね(笑)
何でも、あることには越したことはないと
思うけど、欲が出たところで不幸も
一緒にやってくるものです(笑)
あるだけありがたいと思って
生きていくのが幸せのへの道ですね。
あとは、器の問題だ(笑)