武士の家計簿☆刀でなく、そろばんで、家族を守った侍がいた。

  幕末から明治。
  実在の<家計簿>から
  生まれた物語。
武士の家計簿
2010年 松竹
監督: 森田芳光
原作: 磯田道史
    “武士の家計簿「加賀藩御算用者」の幕末維新”
    (新潮新書刊)
脚本: 柏田道夫
音楽: 大島ミチル
出演: 堺雅人 (猪山直之)
    仲間由紀恵 (猪山駒)
    松坂慶子 (猪山常)
    西村雅彦 (西永与三八)
    草笛光子 (おばばさま)
    伊藤祐輝 (猪山成之)
    藤井美菜 (猪山政)
    大八木凱斗 (猪山直吉:後の成之)
    中村雅俊 (猪山信之)
幕末の加賀藩。代々、藩の御算用者として仕える猪山家。その八代目、直之は
剣の腕はからっきしだが“そろばんバカ”と仇名されるほど数字には厳しかった。
やがてその誠実な働きが認められ出世していく。私生活では町同心で剣の師匠の娘、
お駒を嫁にもらい、子も生まれ幸せそのものだったが、家計は火の車。不審に思った
直之が家の財政状況を調べてみると、借金の総額が年収の二倍にも膨れ上がっていた。
このままでは破産すると、直之は家財道具で売れるものはすべて売り払い、借金の返済に
あて、自ら細かい家計簿をつけ、倹約生活をすることにしたが・・・。

実は12月7日に鑑賞・・・『レオニー』と二本立て♪
原作となった“武士の家計簿「加賀藩御算用者」の幕末維新”を
読んでいて、遅くなってしまった・・・っても、途中なんだけど(笑)
年越しもまずいよね~と、年賀状の前に・・・大きな試練だ!!

はじめは観るつもりがなかったのだけど、
原作者が何気に観てしまった「徹子の部屋」の出ていて、
その話が妙に面白かったので、急に興味が湧いて観ることに。
幕末といえばかなり激動の時代の印象がありますが、
全部がそういうことではないのですよね・・・
藩によって、その立場が違ってくるので動きもそれぞれ。
藩士の生活もそれぞれなのでしょうが、
一介の武士の生活を知る機会というのは
殆どありませんでした。
物語は奇跡的に見つかった加賀藩の猪山家の三代にわたる
家計簿から作られたもので、数字からここまで想像できるものだと
考えると、凄いことです。
武家の生活は身分が高くなるにつれ、
お付き合いにかかるお金がかさんでくるような
システムになっていました。
映画はこのあたり、コメディに通じるような雰囲気で
描かれていきますが、現代にもしっかり通じるものがあります。
直之の算術や勤勉さ、実直さは子の成之に受け継がれ
旧幕側にありながらも、新政府の海軍にスカウトされます。
父から子へ伝える側は厳しく、受け継ぐ側は大人になって
その厳しさの裏側にある愛情を感じる姿には涙です。

お金を通じて一人の男の信念と一家族の繋がりを描いていた本作
歴史の表舞台に立つことはなくとも、そこには彼が、そして
彼らのような人々がいなくてはその歴史が成り立たなかったと
思うほどの強さ、愛情を感じました。

         

もうすぐ、2010年が終わります。
家族って、いいな♪今年もそう思える一年でした。
来年も・・・我が家には一人、高校受験を迎える娘がいますので
ちょっと落ち着かないスタートになりますが・・・
いい一年だったな♪と思える年になったらいいなと思います。
ブログは忙しさにかまけて、かなり手を抜いていておりますが
来年もこそっと、続けていきますのでよろしくお願いします。
2010年、お世話になり、ありがとうございました。
よいお年をお迎えください。

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