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  だが、“存在する”ためには、戦いを   
誰がため
FLAMMEN & CITRONEN
FLAME & CITRON
2008年 デンマーク、チェコ、ドイツ
監督: オーレ・クリスチャン・マセン
脚本: ラース・K・アナセン
    オーレ・クリスチャン・マセン
音楽: カルステン・フンダル
出演: トゥーレ・リントハート (フラメン)
    マッツ・ミケルセン (シトロン)
    クリスチャン・ベルケル (ホフマン)
    スティーネ・スティーンゲーゼ (ケティ)
    ハンス・ツィッシュラー (ギルバート)
    ピーター・ミュウギン (ヴィンター)
    ミレ・ホフマイーヤ・リーフェルト
                   (ボーディル)
1944年、ナチス・ドイツ占領下のデンマーク、コペンハーゲン。
反ナチス地下抵抗組織“ホルガ・ダンスケ”に
23歳のベント・ファウアスコウ=ヴィーズ、通称フラメンと
33歳のヨーン・ホーウン・スミズ、通称シトロンがいた。
彼らの任務は上司のヴィンターの命令でナチスに協力する売国奴を暗殺すること。
若く妥協を許さないフラメンは躊躇なく任務をこなしていたが、
二人のドイツ情報機関将校への任務を受けてから何かが変わっていく・・・。
一人目のターゲットのあるギルバートの話を聞いて任務に疑問を生じ初めて
任務の遂行をためらった。そして二人目の時には相撃ちとなり重傷を負ってしまう。
その姿を見て、今までフラメンの運転手として行動を共にしてきたシトロンは
殺人に抵抗を感じながらも、フラメンのわかりにギルバート暗殺を追行しようとするが・・・。

まさかの田舎での上映♪(実は8月3日)嬉しいよね。
お目当てはマッツ・ミケルセンですが
今年3作も出演作にお目にかかれるなんて、幸せです♪

お話はナチス占領下のデンマークでの実際に暗殺者として
名を馳せた二人の男性の物語です。
が、全く知らなかったお話でした。そもそも、
デンマークがナチスの占領下にあったということすら知らない・・・
お恥ずかしい限りではありますが、
マッツ・ミケルセンが出てなかったら一生知らなかったかも。
まぁ、デンマークではタブーとされていた史実らしく、最近資料が公開され
映画化が実現したということですから知らなかったのも無理ないですが・・・
こうした隠された国家レベルの資料が公開されることで これからも
表沙汰にできなかった話がいろんな国から出てくるのでしょうね。
そういえば、
別の国のお話ですが、『アイルランド・ライジング』だって、
お目当てがいなかったら一生知らなかっただろう歴史ですから、
いい男を観つつ、歴史も知るなんて
ありがたいことです・・・とは、ココだけの話か?(笑)

デンマークは占領される前はドイツと不可侵条約を結んでいるので
ドイツとの関係はちょっとばかり複雑で、
もちろんそれを知っていて観るのがベストなんでしょうが、
映画として楽しめるように物語の進め方や見せ場がありますので、
あまり知識がなくても大丈夫。
信じていたものがゆがんで見えてきたときの苦悩や
愛する人たちと幸せにしたいと思ってしたことが、、
一緒にいられなくなる原因となる切なさ、
裏切られても自分を見失わないようにする覚悟、そして抵抗・・・
複雑な時代背景、人間関係にあっても貫き通そうとする信念は胸を打ちます。
でも、悲しい。

さてさて、マッツ・ミケルセン♪
シトロン役は繊細さがにじみ出ていて、
眼鏡の奥の目が素敵でした♪
“罪を憎んで人を憎まず”という感じで、人をを殺める行為に抵抗を感じ
苦悩する姿は切なかったです。
ラストの雄姿も素敵でした・・・痛々しい姿でしたが。
久々に聞く母国語の声のトーンもいい感じ♪
魔物と戦う騎士、作曲家、そして苦悩する暗殺者・・・と、今年は
極端な姿ばかりをみせていただいていますが
どれも好いのよ~♪
そう言いながら、『キング・アーサー』をDVDで再見して
トリスタンの雄姿にまた見惚れております。
フラメン役のトゥーレ・リントハートは『青い棘』が初見。
主人公二人に影響を及ぼす二人の友人役として
出演してましたが、そんなに印象が残るほどではなかったので、
本作観てその成長ぶりが感じられて好かったです。
天使と悪魔』も観たけど・・・う~ん、どこに?・・・見直しします(笑)
トムちんの『ワルキューレ』で観て、好いかも♪と思っていた
ドイツ将校ホフマンを演じたクリスチャン・ベルケルは
『ワルキューレ』と似たような格好で出てちょっとびっくり(笑)
でも、将校役、カッコいいんだよね♪

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