カラヴァッジョ 天才画家の光と影☆この身は愛するために、

 命は描くために。
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カラヴァッジョ 天才画家の光と影
             (ドラマ)
CARAVAGGIO
2007年 イタリア・フランス・スペイン・ドイツ
監督: アンジェロ・ロンゴーニ
脚本: ジェームズ・H・キャリントン
    アンドレア・プルガトーリ
音楽: ルイス・バカロフ
出演: アレッシオ・ボーニ
    (ミケランジェロ・メリージ/カラヴァッジョ)
    エレナ・ソフィア・リッチ
      (コンスタンツァ・コロンナ侯爵夫人)
    ジョルディ・モリャ (デル・モンテ枢機卿)
    パオロ・ブリグリア(マリオ・ミンニーティ)
    ベンヤミン・サドラー(オノリオ・ロンギ)
    クレール・ケーム(フェリデ)
    マウリツィオ・ドナドーニ (ラヌッチョ・トマッソーニ)
    セイラ・フェルバーバウム(レーナ)
1610年7月
イタリアのポルト・エルコレ沖の船上に死の淵にいる男が横たわっている。
名はミケランジェロ・メリージ・・・
カラヴァッジョと呼ばれる男は己の生き様を思い出す・・・。
カラヴァッジョ公爵家に使えていた父を幼くして亡くしたミケランジェロは
生きるために母と離れ絵の道に進もうとするが、
住む所も食べるものもない生活を送っていた。
ある日、ローマでマラリアで倒れた所を画家のマリオ・ミンニーティに助けられ、
彼の紹介で ダルピーノの工房に入るが、思うような仕事をもらえず
貧乏な暮らしが続いていた。そんな彼を救ってくれたのは
彼の才能を見出したデル・モンテ枢機卿だった。
全てを与えられ生活は一変したように見えたのだが・・・。

“カラヴァッジョ”の名を初めて知ったのは
ショーン・ビーンが出てるから♪と、観た
デレク・ジャーマン監督の『カラヴァッジオ』(1986年)で。
名前にしても絵にしてもその時が初めてでした。
ショーン観たさに観たものの、
画家の一生にしては呪われているような生活と
絵の中の漆黒の世界が、一度観たら忘れられずにいました。
そうしたところ、今年は没後400年だそうで、その記念公開が
2月の銀座テアトルシネマでの公開から始まりました。
嬉しかったですが、
コチラでは上映がないだろうなと半ばあきらめ状態・・・が、
まさかの上映で嬉しいやら、ビックリやら(笑)
公開から4ヶ月も経った6月11日、、観て参りました♪

お話は割りと普通な伝記モノの形を取っていまして
人物把握が少々難ですが(笑)、
代表的な絵はたくさん出てきますし、
波乱ずくめの一生は、物語として充分楽しめました。
イメージ的にひたすら暗いものを抱いていましたし、
難解な展開になっているのではと思っていましたので
この展開にはビックリでした・・・
物語として脚色が多く、全てが事実とは言えないでしょうが、
娯楽作品として充分成り立っていて、面白かったのです。
殺人罪でローマから逃げている割には
イタリア中に作品が残っていて、どうして?とも思っていたのですが
窮地に陥ると必ず誰かが助けてくれる、
才能ゆえに憎まれることも多いけれど、
愛されることも多い・・・そういう理由が確認できて
すっきりした気分でもありました(笑)

本作はもともとはテレビドラマで2回のシリーズをまとめたもの・・・
というのは、あとで、知ったのですが、
どうりで長いし、話が飛んでる(笑)
でも、気にならないのは詰め込むだけ詰め込んだエピソードの
面白さと、絵の迫力ですね♪
画集などで観るのとはやっぱり大きさの感覚が違って、
画集には大きさが数字で書かれてはいても
実際に人が立っている空間にあると、その大きさにビックリします。
本物、観たい!!!

さてさて、出演者♪
カラヴァッジョを演じたアレッシオ・ボーニ【Alessio Boni】、
初見ですが、適度なヘタレ感が、なかなか素敵でした♪
Official sites もあるんだよ。
私的にはカラヴァッジョの悪友オノリオ・ロンギを演じた
ベンヤミン・サドラーや
マルタ騎士団の衣装が素敵だった
コンスタンツァ・コロンナ侯爵夫人の息子役の
ルベン・リジーロに注目♪

DVDにするときはTVシリーズの長さのままでお願いしたいな。。。

この記事へのコメント

  • sakurai

    こんにちわ。はじめまして。
    迷宮映画館のsakuraiと申します。
    TB、コメ、ありがとうございました。
    いろいろと立て込んでおりまして、トンと反応遅くなってすいません。
    あたしも、見る前は難解なのかなあと、覚悟して行ったのですが、イタリアらしく、色使いのはっきりした絵で、話も見やすかったですね。
    これでカラヴァッジョのひととなりを勉強したようなもんでした。
    アレッシオさんですが、以前に見た「輝ける青春」っていうすんごい映画に出てる、超イケメンさんなのですよ。
    またお目にかかれて、満足でした。
    2010年06月30日 12:41
  • ひらで~

    sakuraiさん♪
    こちらこそ、ありがとうございます。
    私も何かと忙しなく、反応が遅れることが
    ありますので、お気になさらずに。

    絵描きさんの伝記ものって、
    難解に描かれているのがあたりまえ、
    という雰囲気ありますから(笑)
    こういう描き方でいいのか?と・・・
    実のところはもう少し悪い人だった
    らしですね・・・騎士団になってからの
    事とか、かなり違うようです。

    アレッシオさん、ちゃんとすれば(笑)
    かなりのいい男ですよね~
    「輝ける青春」・・未見ですので
    さがして是非、超イケメンさんの彼に
    お目にかかりたいです♪
    2010年06月30日 15:13

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カラヴァッジョ 天才画家の光と影
Excerpt: 中世イタリアらしい鮮やかな光と、どす黒い闇の見事なコラボ
Weblog: 迷宮映画館
Tracked: 2010-06-30 12:41