舞台はイタリア
天才映画監督のスランプ
彼に夢中な女達
愛を選びきれない男
彼が見つける9つ目の愛とは
NINE
NINE
2009年 アメリカ
監督: ロブ・マーシャル
原作: アーサー・コピット
脚本: アンソニー・ミンゲラ
マイケル・トルキン
振付: ジョン・デルーカ
ロブ・マーシャル
音楽: モーリー・イェストン
アンドレア・グエラ
出演: ダニエル・デイ=ルイス
(グイド・コンティーニ)
マリオン・コティヤール (ルイザ)
ペネロペ・クルス (カルラ)
ジュディ・デンチ (リリー )
ファーギー (サラギーナ)
ケイト・ハドソン (ステファニー)
ニコール・キッドマン (クラウディア・ジェンセン)
ソフィア・ローレン (ママ)
リッキー・トニャッツィ(プロデューサー)
新作「ITALIA」の撮影を10日後に控えるも、脚本がまだ一行も書けていない
映画監督グイドは何を撮るのかもわからずにセットを組み、衣装まで準備する
製作の場や記者会見の場から逃げ出すほど心身ともに追い詰められていた。
映画制作から逃げ出したはずだったが、プロデューサーは彼を見つけ出し、
その場に映画の製作現場を作り上げてしまう。
一方、グイドが慰めを求めようと呼びつけた愛人・カルラはグイドからの日陰の扱いを
悲観し、自殺を図ってしまう。仕事でも私生活でも上手くいかないグイドの精神は
ますます混乱を極めていく。
久々のミュージカル映画です♪
元は1982年トニー賞の作品賞・演出賞・作詞・作曲賞など5部門で
受賞した大ヒット・ブロードウェイ・ミュージカル「NINE」、
で、その元はイタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督が
1963年に製作した「8 1/2」(はっかにぶんのいち)。
舞台は観てはいないのですが、舞台のCDだけは持っていて
曲は既に予習済み♪
というのも、初演時にグイド役を演じたラウル・ジュリアが大好きで
CDだけは手に入れていたからですが(笑)
まさか今ごろ映画になるなんて思ってもいなくて、
それもダニエル・デイ=ルイスが唄う!ってビックリしつつも嬉しくて、
娘たちが春休みに入って、いつもなら出かけられないのに、
ちょっと行ってきま~す♪と、朝一の回を観てお昼には戻ってくる
ということまでしてしまいました(笑)
大元の映画はCDを買った当時にビデオで観ましたが、
若かったのでしょうね~、よくわからないものでした(笑)
それのミュージカルといわれても、謎でしたね。
CD聴いても、やっぱり謎(笑)でも、ラウル・ジュリアの声には
聴き惚れておりました♪
で、映画化されてこれで謎が解ける!って思いました・・・が、
どう見ても身勝手なおじさんの困った姿しかなくて
それぞれのナンバーには音だけの世界の視界が
ぱ~っと拓けたって感じで感動したけど(笑)
でも、困ってるのはおじさんといえども
ダニエル・デイ=ルイスですからね~そういう困ってる姿も
なんだか好いかも~なんて思ったりもしました(笑)
でもでも、ラウル・ジュリアを思い浮かべて
唄はラウル・ジュリアの方が素敵だなとかも♪
まぁ、お話より作りには結構感動いたしましたね(笑)
映画製作に纏わる話も面白かったし・・・
脚本もできてないうちから題名だけでセットや衣装を
準備するって、それだけ期待される監督もそういないだろうけど。
それに、なんといっても出演者の豪華さですかね♪
グイドの周りにいる、色々な立場の女性がそれぞれに
踊り、唄うのですがその豪華さは舞台では無理、
まさに映画ならではのもの・・・
CDでしか知らなかったナンバーも素敵にアレンジされていますし、
映画オリジナルナンバーも元からあるように素敵でした。
特にファーギーの“BE ITALIAN”は踊りも唄も圧巻で、拍手もの。
妻を演じたマリオン・コティヤールの“MY HUSBAND MAKES MOVIES”、
“TAKE IT ALL”は涙ものでした。
ペネロペ・クルスの“A CALL FROM THE VATICAN”は
愛人らしい大胆な踊りでしたがかわいらしくて、
たぶん男性陣にはたまらないんじゃないかと(笑)
グイドの善き理解者役のジュディ・デンチの“FOLIES BERGERE”は
予想外の展開で華やいだ気分になりますし、
映画オリジナルのキャラクターで、ヴォーグ誌の記者ステファニー役の
ケイト・ハドソンの“CINEMA ITALIANO”はファッション・ショーの雰囲気で
60年代の設定は?って突っ込みも吹き飛ばすほどカッコよくて、
一緒に踊ってたダニエル・デイ=ルイスの姿に見とれました♪
“UNUSUAL WAY”を唄うニコール・キッドマンは人気女優クラウディア役。
思ったより出演時間が短かったけど綺麗でしたね~。
そして、イタリアの大女優・ソフィア・ローレンはグイドのお母さん役。
唄うというより、語りかけるような“GUARDA LA LUNA”は
母の大きな愛情でいっぱい。
こんな素敵な女性たちに囲まれて何やってるの?って
思ってしまうよね(笑)
でも、女性に甘えたいとか仕事から逃げたいとか思うのは
男の性かしら~、しょ~がないわね、男って・・・
で、やっぱり舞台で観たいわね~と思うのよね(笑)
ちなみに
ブロードウェイでは2003年にグイド役にアントニオ・バンデラス
ルイザ役にメアリー・スチュアート・マスターソンで再演されておりまして、
トニー賞の再演賞など2部門を受賞しております。
こっちも魅力的だわね♪
題名の“NINE"の意味は?ってず~っと知らなかったのだけど(^^;)
9番目の映画ってことだったのね・・・
でも、9歳のグイドの体験が今のグイドを作ったっていうお話でもあるから
“9歳”っていう意味にもとれるような・・・違うかな(笑)
この記事へのコメント
悠雅
すっかりお邪魔が遅くなってしまいました。
映画を楽しむのはいろんな見方があるけれど、
先にそういう思い入れがあると、また違う観点で楽しめるのですね。
多少、その後の意味合いが変わるけど、わたしも最初は『オペラ座の怪人』をそんな風に観てたかもしれません。
何もない、自分の中にある何かを動かしてモノを作ってなんぼ、という仕事をしていると、
ここまで極端でなくても、グイドの苦悩がわからないではないものがあって、
彼の中では辻褄があっている発想も面白くて、
いろんな立場の女性たちが彼を見放さない理由がわかった気もしました。
たとえどんな男であっても、息子に対する母の愛は絶大なのだ、と
妙な自信を持ってしまったり(笑)
ひらで~
まさかの映画化でした(笑)
熱しやすい性質なので、気になり始めたら
声だけでもOKとばかりに
内容もよくわからずにCDを買ってました。
輸入版なので歌詞カードもないし(^^;)
映画を観て唄の意味がわかっただけでも
嬉しくて、出演者の豪華さと共に
しっかり楽しんでしまいました。
こんなにたくさんの女性に囲まれるてる
グイドは他の苦悩する男性にとっては
羨ましいのでは、と思うくらいですが
女性から見ると、周りの女性の誰かと
自分がかぶって見えるかもしれないですね。
母の気分もそういうことなのかな?
私としては深入りするより
リリーさんの立場がいいかも・・・
でも、片思いのような雰囲気もあって
切ない感じもしますね。