シャネル&ストラヴィンスキー☆与え合い、奪い合った、愛と才能

N゜5」と「春の祭典」に秘められた愛の物語
今、明かされる  誰も知らないココ・シャネルのもうひとつの顔
画像
シャネル&ストラヴィンスキー
COCO CHANEL & IGOR STRAVINSKY
2009年 フランス
監督: ヤン・クーネン
原作: クリス・グリーンハルジュ
    「シャネル&ストラヴィンスキー」(竹書房刊)
脚本: クリス・グリーンハルジュ
    ヤン・クーネン
音楽: ガブリエル・ヤレド
出演: マッツ・ミケルセン
            (イゴール・ストラヴィンスキー)
    アナ・ムグラリス (ココ・シャネル)
    エレーナ・モロゾーワ
            (カトリーヌ・ストラヴィンスキー)
    アナトール・トーブマン
              (アーサー“ボーイ”カペル)
    ナターシャ・リンディンガー (ミシア・セール)
    グリゴリ・モヌコフ (セルゲイ・ディアギレフ)
1913年、パリのシャンゼリゼ劇場。
イゴール・ストラヴィンスキーはロシア・バレエ団による、自作の「春の祭典」初演を迎えるが
あまりの斬新な曲と踊りは観客には受けず、野次で騒然となる。そんな客席に、
当時アーサー“ボーイ”カペルと付き合っていたココ・シャネルがいた・・・。
七年後、イゴールはロシア革命から逃れパリへ亡命し、デザイナーとして名声を得てはいたが、
最愛のカペルを事故で失ったばかりのココと出会う。
「春の祭典」でイゴールの音楽に心惹かれていたココは経済援助を申し出、自分のヴィラを
イゴールの一家に提供するが・・・。
 
東京では一月に公開されてますが、こちらでも漸く公開されました。
お目当てはマッツ・ミケルセン 以外、何もないのですが(笑)
お話の内容が去年観たシャーリー・マクレーンの『ココ・シャネル』の続き・・・
『ココ・シャネル』はアーサー“ボーイ”カペルの事故死で
一応終わっていますので、その後に出会った男性、
イゴール・ストラヴィンスキーとの関係だけが描かれておりまして、
彼女の背景が描かれてなくても、かなり興味深く観ることができました。

世に名を残した芸術家を“愛”で語る映画というのは結構あって、
まぁ、私もそんなに観ているわけじゃないけど、
凡人には理解し難い描き方だったり、一方的な展開で
映画自体が芸術になってる場合があって、難しいとこなのですが(笑)、
その点では本作は意外とわかり易くて好感が持てました。
それでも、かなり唐突に始まり、終わる本作では、
ココの愛について『ココ・シャネル』を観ておかなかったら、
また、多少なりとも彼女を知らないでおいたなら、
身勝手な愛みたいに思うかも・・・な、作りですので、
予習の必要な映画です。
フランスでは誰でもココ・シャネルのことは承知している、
ってことなのでしょうかね~
ですので、芸術家ならではの行動といいますか、
感覚や愛情表現を軸に描いておりまして、
「N゜5」の誕生についても描かれてはいますが、
彼女を知る映画としてはちょっと難しいかも。
「N゜5」の誕生を中心に描いてもよかったのでは?と
思うくらい、面白そうだったのにね。
反対に、史実とか伝記とか考えずに孤高の芸術家の愛を
覗き見る感覚で観てしまえば充分に楽しめますね。

芸術家同士の結びつきと男女の結びつきというのは
状態の良し悪しがそのまま創作活動に響くのが常なのでしょう、
イゴールとココの関係も始めはそんな雰囲気でした。でも、
イゴール・ストラヴィンスキーという作曲家は
どうも苦境から作品が生み出されるような感じの方として
描かれているのが面白かったです。
面白かった・・・というのは変だけど(笑)
奥さんとの一つ屋根の下での関係もあるのですが、
・・・イゴールの奥さんの描きか方も良いよね、
下手すると単純な不倫話になりかねないもの・・・
自分の情熱や才能を愛する人と作品に向けるバランスのとり方の
イゴールとココでの違いが見て取れて、
それはもしかしたら男女の違いのかもしれないけど、
この映画の見せ場になっています。
まぁ、R18扱いなんで、“その行為”こそが見せ場という
見方もあるけど(笑)

似たもの同士とか言いながらも最後にはココに対して
自分だけが芸術家でココは洋服屋と言ってしまうイゴールに
愛想をつかしても最後まで面倒を見るココは
凄いですよね・・・凄いって言うしか、ほかに言葉なくて恥ずかしいけど
幸せな関係では好い作品ができないと見抜いているあたり
本当の芸術家なのだと、改めて心に染みました。

さてさて、お目当てのマッツ・ミケルセン
フォーマルから普段着、眼鏡などの小道具に至るまで
    五線譜マーカー(?)、初めて見た♪
ビジュアル的に申し分なく・・・何もつけてない姿でも(笑)
ピアノを弾く姿など充分すぎるくらいに堪能したしました♪
細かく言いたいけど・・・やめときます(笑)
最新作は4月23日から公開の
これまた大好きな出演者ばかりで
誰を観てたらいいものかと心配するほどの(笑)『タイタンの戦い』♪
3Dでの怪物との戦いが売り、という感じはするけれど
・・・そのうえ、こっちじゃまだ2Dでしか上映できないのが寂しい・・・
彼らが観られるだけで充分なのです♪

観ました♪感想は⇒『タイタンの戦い

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