フローズン・タイム
CASHBACK
２００６年 イギリス
監督・脚本： ショーン・エリス
音楽： ガイ・ファーレイ
出演： ショーン・ビガースタッフ （ベン）
エミリア・フォックス （シャロン）
ショーン・エヴァンス （ショーン）
ミシェル・ライアン （スージー）
スチュアート・グッドウィン (ジェンキンス店長）
マイケル・ディクソン（バリー）
マイケル・ラムボーン（マット）
マーク・ピッカリング（功夫オタク）
画家志望の美大生、ベンは自分から言い出した破局を取り消すのに失敗した痛手から、
不眠症になってしまう。眠れない８時間をスーパーマーケットの夜間バイトに当てる事に。
同僚はいたずら好きや功夫オタク、時間恐怖症のシャロンなど一癖ある若者ばかり。
そんな中で、ベンの不眠症は治る気配もなく、ついに彼の時間感覚がマヒ、
突然、周囲の世界がフリーズしてしまった。
時間の流れぬ世界でベンは、夢中になってお客である美女たちのデッサンを始める。
そしてある日、シャロンの横顔に心を奪われる…。
２００４年にファッション・フォトグラファーのショーン・エリス監督が製作した短編を
長編化した作品だそうですが、短編の方は未見です。
DVDに収録されているので、後日メイキングと合わせて観たいと思っています。
この短編はアカデミー賞（２００５年）の短編実写賞にネミネートされました。
長編を観た限りですが、写真家らしさが映像に滲み出ているのが感じられます。
とても美しい雰囲気で、おバカなシーンでも
許せる範囲の下品さでしたので(笑）
最後まで楽しく観ることができました。
失恋の痛手から時間を止める特殊能力を持ってしまう主人公が
立ち直って新しいい恋を見つけるお話で、
下手をすれば不気味な感じになってしまうのに
・・・時間を止めている間は女性に対してやりたい放題ですからね～（笑）
女性とのシーンではファンタジー色を強めてあるので
そこは美しく、
男同士のじゃれあいでは子どもっぽく描く事で
軽く笑えるシーンに仕立てられている所に好感が持てました。
男の子って、いつまでも子どもなんだから～と、女性から見て
思わせてくれるってことですね。
映像的にも美しくて、スーパー内の配色とか素晴らしかったし、
何よりラストシーンが秀逸の美しさ♪
出演者はなんとなく観たかも～な感じで観てましたが・・・
主人公･ベン役のショーン・ビガースタッフくんは
『ハリー･ポッターと賢者の石』でグリフィンドールのキャプテン、
オリバー･ウッド役で出演していたのですね。
可愛らしさを初めは感じたのですが、段々と変化していって
ラストでは頼もしさを感じるくらいいい感じの男の子に成長していて
コレからが楽しみな一人となりました。
シャロン役のエミリア・フォックスはエドワード･フォックスの娘さんなのね。
そう言われれば、目元が似ているような・・・
知的でもあり彼女もコレからが期待できそうな雰囲気です。
脇役も曲者ぞろいで楽しかったです。
原題は“CASHBACK”で不眠症でできた時間を働いて世に還元するみたいな
ところからきているようで、セリフの中でも説明しているのですが
この“CASHBACK”は和製英語らしいですね。
それがイギリスの映画の題名に使われるなんて・・・なんだか凄いよね(笑）
邦題はやっぱりセリフの中から来ているのですが、
イメージ的に私も邦題のほうが合っているように思いました。
う～ん、お国柄による感性の違いなのでしょうかね～？
日本では今年の年初めに公開されてまして
年末になってようやく観ることができましたが、
かなりポイント高いので、今年の締めくくりとしては
いいもの観たな～と嬉しくなりました♪
新作の『ブロークン』、雰囲気ががらりと変わってる感じ。
観たかったけど・・・ＤＶＤ待ちだな～
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