
ドラゴン・キングダム
THE FORBIDDEN KINGDOM
2008年 アメリカ
監督: ロブ・ミンコフ
アクション監督: ユエン・ウーピン
脚本: ジョン・フスコ
音楽: デヴィッド・バックリー
出演: ジャッキー・チェン (ルー・ヤン/オールド・ホップ)
ジェット・リー (サイレント・モンク)
マイケル・アンガラーノ (ジェイソン)
コリン・チョウ (ジェイド将軍)
リュウ・イーフェイ (ゴールデン・スパロウ)
リー・ビンビン (白髪魔女)
モーガン・ベンワー(ルーボ)
現代のアメリカ・サウスボストン。高校生ジェイソンはカンフー・オタク。
馴染みのチャイナ・タウンのオールド・ホップの質屋でDVDなどを物色中、
古びた金の棒に目をとめる。 それは売り物ではなく、
本当の持ち主が取りに来るまで、ずっと昔から預かっているものだと、聞かされる。
帰り道、ジェイソンはストリートギャングのルーボたちに脅され
オールド・ホップの店への襲撃の手引きをさせられてしまう。
ルーボに撃たれてしまったオールド・ホップから金の棒を持ち主へ返すように
託されたジェイソンは、棒を持ち逃げようとするがビルの屋上で追いつめられてしまう。
棒に引きずられるようにビルから落ちるジェイソン・・・。
気付くと、そこは中国の古代帝国“キングダム”だった。
ジャッキー[成龍]とリンチェイ(ジェット・リー)[李連杰]が共演!と聞いて
嬉しかったのだけど、香港映画じゃなくてアメリカ映画だと知って
なんで?って正直思いました・・・が、セリフが英語だろうと
主人公がアメリカの少年だろうと二人の素晴らしさを充分見せてくれるのには
香港映画じゃなくて良かったのかも、と思ってしまうくらい
楽しく、嬉しい作品になっていました。
以下ネタばれありです。
カンフー・オタクが主人公なのがまず楽しいよね。
ファンだってオタクまではいかなくても、二人の映画の中で
お気に入りのシーンとか観たい所は殆ど同じなわけで、
ファンだったら絶対反応しそうな(笑)
美味しいところばかりを集めた映画になっておりました。
まぁ、彼等や香港映画や中国の昔話を知らなくても楽しめるとは思うけど
知ってるとそれはそれは楽しくて、セリフの端々にも敏感に反応(笑)
ジャッキーとリンチェイの名が画面に現れる所から、
二人に対する作り手の思いが伝わって来るよう・・・
物語は「西遊記」を思わせるようなジェイソンの夢から入り
そこに登場する孫悟空がリンチェイなのにまずニンマリ。
オープニングの昔の映画ポスターで、どんどん引き込まれます。
ジェイソン行きつけのチャイナタウンの古い質屋の老店主がジャッキーなのに
またまたニンマリ・・・その店には・・・って、もう、細かく言っていたらきりがない(笑)
ので、自粛して大まかに・・・
無駄なく話も展開して、主人公同様気がつけばそこは中国・・・。
ジャッキーが『ドランク・モンキー/醉拳』を思わせる“八仙”の一人で
めちゃくちゃ強い酔っ払いの詩人ルー・ヤン[盧炎]として再登場。
中国語の世界から英語の世界になるのに
中国語がわからないジェイソンに“聞こうとしないからだ”と諌めるあたり、
妙に納得してしまった(笑)
キングダムを牛耳るジェイド将軍にはコリン・チョウ[鄒兆龍]。
『SPIRIT』ではリンチェイ扮する元甲のお父さんでしたが
今回は孫悟空から如意棒を奪い、石にしてしまった悪役。
でも、これがなかなかカッコよくて悪役も好い感じ♪
将軍に親を殺され復讐を誓う少女・ゴールデン・スパロウ[金燕子]も
元は武侠映画のキャラクターの一人。
将軍に不老不死の薬と引き換えに如意棒を探すよう命じられるのは
これも中国では有名な小説「白髪魔女伝」の白髪魔女。
映画『キラー・ウルフ/白髪魔女伝』も有名でオールド・ポップの店で
ジェイソンがDVDを手にしてますね。
それぞれ演じるリュウ・イーフェイ[劉亦菲]、リー・ビンビン[李冰冰]、
二人とも綺麗でしたね。女優さんとしても実力があるので
これからも注目ですね。
冒頭、孫悟空になって登場したリンチェイはその後、
どうジャッキーたちと絡むのか?と思っていたら
単独で如意棒を探すサイレント・モンク[黙僧]として再登場!
事情をお互い知らない上で
ジャッキーとリンチェイの戦いが目いっぱい繰り広げられます。
戦いの形もコミカルなジャッキーと正統派なリンチェイとの違いが
ちゃんと生かされていて、素晴らしかったです。
撮影時、ノー・テストで本番に突入したのはいいけれど、
あまりの速さにカメラが着いていけず、動きを遅くして
撮り直しをしたのだとか・・・二人ならではのエピソードですね。
二人を師匠として功夫の修行をするのが物語の主人公(?)が
ジェイソンなのですが、何故に中国人じゃない?(笑)
そのあたりも妙に納得するセリフがあるので大丈夫・・・か?(大笑)
カンフー・オタクといってもできるわけじゃないから
どうしょうもないくらいへなちょこで・・・
でもちゃんと鍛えればそこそこできるようになって
鍛え方も二人の師匠ではそれぞれぞれ違うというのが好いですね~。
顔つきまで変わってくるので大したのもです。
演じるのはマイケル・アンガラーノ 。見た事あるな~って思っていたら、
エミール・ハーシュ主演でヒース・レジャーも出演していた
『ロード・オブ・ドッグタウン』・・・そこでも、弱々しい感じでしたが
意思は誰よりも強く持っていた少年シドは印象に残りました。
他にもTVドラマなど活躍の場が広がっているようで
彼もこれからが楽しみです。
そもそも、この映画はリンチェイが自分の娘たちに
娯楽作品を観せたくてスタートさせた企画なのだとか。
そのせいか、明るく豪快なリンチェイが登場しています。
お話は少年の冒険・成長物語の形を取っていて
ジャッキーやリンチェイを知らない子どもたちも充分楽しめる作品に
仕上がっているので家族で観るのも好いですね。
残念ながら字幕版は上映されていないので我が家ではDVD化待ちですが、
我が娘たちにも是非観せようと思いました♪
この記事へのコメント
ゆうこ
コリン・チョウもかっこよかったです。
続編あったらいいなぁと思いました。
ひらで~
二人の共演、二人のバトル・・・
それだけで感動しましたね♪
コリン・チョウね!
あのアイメイクはどうよ?って思ったけど
かなりカッコ好かったですね♪
続編あったら、素敵ですね~
リンチェイとコリンのバトルが
もっと観たかったので
前編でも好いかも(笑)