ラスト、コーション☆その愛は、許されるのか?

5月1日映画の日に鑑賞♪
久々の二本立て。別の映画館で上映時間もギリギリ・・・
予告編があって好かった(笑)
画像
ラスト、コーション
色・戒 LUST, CAUTION
2007年中国・アメリカ
監督: アン・リー[李安]
原作: チャン・アイリン[張愛玲]
    『ラスト、コーション 色・戒』
脚本: ワン・フイリン [王慧玲]
    ジェームズ・シェイマス
音楽: アレクサンドル・デスプラ
出演: トニー・レオン[梁朝偉] (イー[易先生])
    タン・ウェイ[湯唯] (ワン・チアチー[王佳芝]/マイ夫人[麥太太])
    ワン・リーホン[王力宏] (クァン・ユイミン[鄺裕民])
    ジョアン・チェン[陳冲] (イー夫人[易太太])
    トゥオ・ツォンホァ[庹宗華](ウー[呉])
    チュウ・チーイン[朱芷瑩] (ライ・シュウチン[頼秀清])
    チン・ガーロウ[銭嘉樂] (ツァオ)
    クー・ユールン[柯宇綸] (リャン・ルンション[梁閏生])
    ガオ・インシュアン[高英軒] (ホァン・レイ[黄磊])
    ジョンソン・イェン[阮徳鏘] (オウヤン・リンウェン[欧陽霊文]/マイ氏[麥先生])
1942年、日本軍占領下の上海。そこには日本の傀儡政府に協力する
特務機関のリーダー、易の暗殺を果たそうとする抗日運動に加担する女性・王佳芝がいた・・・。
佳芝は4年前までは普通の女子学生だったが、香港で出会った抗日運動に身を投じる
男子学生・裕民に恋心を抱き、参加することに。身分を偽り、易夫人に近づくが・・・。

『ラスト、コーション』は首都圏では2月に公開されているので、
地方では諦めていたのですが、ようやく公開されました。
遅まきながらの鑑賞ですが、大好きな李安監督+梁朝偉とくれば
観ないわけには!!(笑)
性描写が話題となっていたみたいで、確かに話題にしたい気持ちはわかるけど
いやらしい感じはなくて、切なさばかりが感じられる好い映画だと思いました。
      でも・・・さすがに偉仔の裸体は直視できなかったなぁ~(笑)
      『ブエノスアイレス』はダメだった私です(^^;)

あそこまで観せられると、恥ずかしいけど、
観る側に想像させるのではなくて、しっかり見せることで、
彼らが心の闇の中でお互いを確かめ合う姿を感じさせられ、
体より、その瞬間だけ結ばれている心が見えてきました。
明日をも知れぬ身と、誰も信じられないあの時代、あの状況での
“唯一の真実”なのでしょうね。

もしかしたら上映がないと思っていたので、
せめて原作だけでも読んでおこうと、買いまして読みましたが、
これが40ページ程の短編小説でびっくり。
お話の背景について予習も必要な感じで一読じゃ理解できなかったのです。
それを映画にするなんて、かなり脚色して別のお話にしてしまうしか
手がないんじゃないかと思ったのですが・・・
不思議にも原作通りなのですね。

映画の作りはクライマックスに続くシーンから入ってから
過去の話へ飛び、現在へ、そして冒頭シーンに戻って・・・というものでした。
もちろん、多少の違いはありますが、数行しか書いてない過去のことも
原作に書いてあったかのように描かれているのです。
登場人物も、語られていない人物像がイメージ通りに描かれていて、
原作が映画のあらすじみたいに感じるくらい(笑)
映画にするには、手が入れられるこうした短編が良いのではないでしょうか、
と思うくらい、好い作品を選んだ監督はさすがです。
なんだか、李安監督の崇拝者みたいな書き方してますけど(笑)
毎回こんなにも楽しませてくれて、感心させられる作品を作るのですから
しょうがないでしょ~!(笑)
でも、今度はもう少し楽しいお話を選んで欲しいなぁ・・・
と、思ったら、
次回作もゲイが主人公だそうで、いつも挑発的なんだから!
周りの反応を監督自身が楽しんでいるんじゃないかと思うくらいです。
本作でも、過激な性描写ばかりじゃなくて描かれる背景だって、
中国側から見ればあまり歓迎できないものだろうし・・・
それでも、あのセットや映画の規模を見れば
監督への期待も感じられて、
なんか好いなぁ~って思ってしまうのも確か。
エンドロールなんて、簡体字(中国)と繁体字(香港・台湾)が使われていて、
区別してるのね・・・
外国人から観たら、これって仲悪いのか好いのかわかんないっ(笑)。

さてさて、出演者・・・
偉仔の裸体についてはもう言わんけど(笑)
さすがに相手が若いと歳を感じます・・・そろそろ貫禄をつけないとね。
貫禄については原作からのイメージより若い感じがしたので
もう少しかなぁ・・・でもさ、困った顔が好きなので、
変に貫禄ついても、嫌かも・・・って、勝手なもんです(笑)
若さといえば、裕民を演じた王力宏。
HYDE & Gackt主演の『MOON CHILD』で初めて観まして、
その時は印象が薄かったのですが、今回は一番の収穫♪かも。
ちょっとの出演ですが抗日運動家で裕民を指示する呉を演じた庹宗華と、
退場シーンが無残だった銭嘉樂はお久し振りです~!って感じ。
共に老けたし、久々に見たので別人みたいな貫禄が(笑)
庹宗華は画面では誰だかわからず、名前見て、え~?!って。
懐かしい顔もがんばってるのを見るとそれでだけで嬉しかったりする。
女性陣では易夫人のジョアン・チェンが好い味出してましたね。

この記事へのコメント

  • ゆうこ

    ご無沙汰しております♪
    タン・ウェイの美しさというか、あの宝石屋の印象ばかり残っています。切なかったです。ラブ・シーンも思ったほど、いやらしい感じがしなくって、やっぱりこの作品に必要なシーンなんだろうなぁと思いました。
    2008年05月20日 20:47
  • ひらで~

    ゆうこさん♪
    こちらこそ、ご無沙汰してしまって
    すみません。

    タン・ウェイは可愛らしさが残るので
    痛々しさも感じてしまいました。
    いやらしい感じはしなかったですね。
    原作ではそのシーンがないので、
    映画で観てびっくりはしましたが
    そういうことだったんだよね、と、
    納得してしまうくらい
    私も必要なシーンだと思います。
    2008年05月22日 10:17

この記事へのトラックバック

映画「ラスト、コーション」
Excerpt: 原題:Lust,Caution/色・戒 どうしても思ってしまうのが、題名の意味だよね、最後の注意事項みたいな意味ありげなことを想像するけど、実は色欲に注意しなさいということなのね・・ マージ..
Weblog: 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~
Tracked: 2008-05-10 13:07