エリザベス:ゴールデン・エイジ☆敵は、外にも中にも──そして私の心にも。

本日、劇場で鑑賞♪
画像
エリザベス:ゴールデン・エイジ
ELIZABETH: THE GOLDEN AGE
2007年 イギリス・フランス
監督: シェカール・カプール
脚本: ウィリアム・ニコルソン
    マイケル・ハースト
衣装デザイン: アレクサンドラ・バーン
音楽: クレイグ・アームストロング
    アル・ラーマン
出演: ケイト・ブランシェット (エリザベス女王1世)
    ジェフリー・ラッシュ (フランシス・ウォルシンガム)
    クライヴ・オーウェン (ウォルター・ローリー)
    アビー・コーニッシュ (ベス・スロックモートン)
    サマンサ・モートン (スコットランド女王メアリー)
    リス・エヴァンス (ロバート・レストン)
    ジョルディ・モリャ ス(ペイン国王フェリペ2世)
    トム・ホランダー (アミアス・ポーレット)
    エディ・レッドメイン (暗殺者トマス・アビントン)
1585年。エリザベス1世が治めるイングランド。
プロテスタントを国教とするも、いまだカトリック教徒たちが多くおり、
不安定な国政であった。
エリザベスは独身である事を巧みに外交に生かすが、
欧州全土をカトリックにしようとするスペインは隙あらばイングランドを狙っていた。
スペイン国王・フェリペ2世は、正統な王位は自分にあると主張する
幽閉中のスコットランド女王メアリーと密かに手を組もうとしていた・・・。
そんなある日、エリザベスの前に新世界から帰ったばかりだという
航海士ウォルター・ローリーが現れる。
海賊まがいの行為をしてるらしい彼ではあったが、エリザベスは
興味を持ち、親しくなっていくが・・・。

予告編からかなり期待してまして、久々に大作映画を観た!という印象でした。
前編にあたる『エリザベス』はかなり前に観ただけで
細部は忘れてますが・・・
愛する人とは結ばれなかった彼女が国家と結婚しますと宣言してたような・・・
忘れてても、支障はない作りになってますので、観てなくても大丈夫(笑)
ジェフリー・ラッシュがそのまま同じ役で出演していますね。
お話はあれから27年後なので、出演者は歳相応で・・・
いや、実年齢は若いけど年齢不肖なところあるから・・・なかなかの作りです。
女王様は
ジェフリー・ラッシュ扮するウォルシンガムの頭をいきなりペシッと叩いたり、
外国語をさらりと使い、お婿さん候補のお坊ちゃまをお家に帰しちゃったりと、
貫禄がついたご様子で人間的にも興味深く、
何より、戦争シーンに時間をかけてないところが好かったですねぇ。
     ↑こちらを期待された方には申し訳ないけど・・・

女王様といっても・・・いくら国家と結婚しますといっても女性なのですね。
怖いものは怖いし、愛したいものは愛したい。
世には彼女の心を乱すものがいっぱいだもの・・・
敵対する国や宗教や身内は力づくで何とかなるけど、愛だけは彼女でも
どうする事も出来ない。女王としての心の痛みが感じられます。
こればかりは策略家・ウォルシンガムに相談するわけにもいかないですしね。
最後は女王としての決断と言うか、潔さとでも言うのでしょうか、
諦めにも見える哀しさを秘めながら幼子を祝福する彼女に
そんな事を感じとりました。

それにしても、クライヴ・オーウェン・・・
初めはかなりカッコよく見えましたが、とんでもない男でしたね(笑)
哀しみ怒る女王様の気持ちが分かるというか、同調しました。
近づいた目的が初めは資金目当てだとしても、もう少し女王様の
気持ちが分かる奴だと思っていたのに・・・こいつは、ゆるせん!とか
マジに思っちゃったりしてしまいましたよ~!
それが叶わないことだとは初めからわかってはいてもねぇ~。
ラスト、子どもを前にした顔は○ー・○柴に見えたくらい別人でした(笑)
でも、その変化をもたらした演技力は認めます♪
それに、女王様が国家の“妻”から”母”になるためには
重要な出来事だったのだろうし・・・。
しか~し、そう考えると、クライヴが演じたウォルターは
もっと若い人でも良かったかも・・・う~ん、それじゃぁ
ラヴェンダーの咲く庭で』状態になっちゃうか(笑)
    しかも、女王様はジュディ・デンチに変更しなきゃならんし
もったいなかったのがジェフリー・ラッシュ・・・
裏のからくりがイマイチあっけなくて・・・残忍ではあったけど・・・何をしてたのか
見せ場がなくて可愛そうでした。
・・・頭をひっぱたかれたのが見せ場だったのか(笑)。

衣装は、アカデミー賞にノミネートされるだけあって、素晴らしかったです。
         後記:祝!衣装デザイン賞受賞
服装史には疎いですが、あの首の後ろに立っているレースの襟は
当時、どうやって作ったのでしょうね~
侍女たちのドレスも若々しさを強調したのから
落ち着いた年齢相応のドレスまで、見応えのあるのもばかりでした。
  男性陣の服装もかなり好みでした・・・ウォルシンガムの後ろの引きずり具合が♪
  うふふ・・・って、何見てんだろ~(^^;)

音楽も素敵・・・ちょっと高揚感出しすぎの感も否めないけど・・・でした。

とはいえ、何といってもケイト・ブランシェットの見事さには感服です。

この記事へのコメント

  • non

    こんにちは♪ コメントありがとうございました☆
    FC2でこちらのTBが受け付けられない状態で、
    ほんとにごめんなさいね。
    特に拒否設定してるわけでもなく、原因が分からないんです(涙)
    申し訳ありませんm(_ _)m

    ところでこの作品、ケイトの演技が素晴らしかったですね。
    もう、貫禄と言う以外無いですね。
    確かにジェフリー・ラッシュはなんだか勿体なかったな・・・
    彼の名優なのに。

    衣装、ほんとにすごかったですね~
    そうそう、襟のレース、煌びやかでしたね☆
    2008年02月21日 15:34
  • マリー

    こんばんは~~
    見ごたえのある作品でしたね~。ストーリーはともかく、ケイトに圧倒され最初から最後まで目が離せませんでした~。
    私はもっと“強い”女王を見たかったんだけど~この作品は“弱い”女王を描いたものなのですね。
    でも、颯爽とした彼女、素敵だったなぁ・・・

    あの襟は、レースや薄い麻ローンを固く糊付けして、専用のコテで専任の召使が何時間もかけて丹念に作ったそうです~~~(ってパンフに 笑)気が遠くなる手作業ですね。
    2008年02月21日 22:15
  • ひらで~

    nonさん♪
    こちらこそ、ありがとうございます。
    TBの件は気になさらないで
    下さいね。

    ケイトは女王様でもなんでも演じられて
    ・・・人間じゃなくても・・・素敵です。
    安心して観てられますね。

    ジェフリー・ラッシュ・・・そうなんです。
    見せ場が無かったような、扱いで残念です。
    2008年02月22日 10:07
  • ひらで~

    マリーさん♪
    もしかしたら、この映画は
    “弱い”女王から“強い”女王への
    変革期を描いているのかもしれませんね。
    国が強くなっていくのと同じに・・・。

    襟のレース・・・そうでしたか、パンフに。
    最近、パンフは買ってなくて(^^;)
    当時と同じような手法で作ったのかしら?
    やっぱり、戦争シーンより衣装の方が
    お金かかってそうだわ(笑)
    2008年02月22日 10:18
  • なな

    こんにちわ~
    TBも送りましたが,反映されてないかも。(汗)
    おお,私と同じでローリーをこきおろしてる~~
    感じ方が同じで嬉しいかも!
    ルー○柴・・・ほんとだっ!!^0^
    ひらで~さん,面白すぎ!

    ジェフリーの見せ場ももっとほしかったですね。
    >・・・頭をひっぱたかれたのが見せ場だったのか(笑)。
    きゃはは,あれはインパクトありましたもんね。
    リス・エヴァンスも,よくわからん薄い役で
    もったいなかったなぁ。
    2008年02月22日 12:52
  • 真紅

    ひらで~さま!お久しぶりです。
    ウォルター・ローリー卿に激萌えだったのはどうやら私一人のようですね(哀)。。
    ケイトには、「エリザベス:オールドエイジ」もやってもらいましょう!
    何十年後でも・・・。三部作だぁ~。
    ではでは、またです~。
    2008年02月22日 15:15
  • kira

    ひらで~さん、お久しぶりです♪
    TVからエリザベスの宣戦布告のあの声が聞こえる度に、
    飼い主を振り返るわんこのように予告に釘付けだったので(~~;
    無敵艦隊とのシーンに期待しちゃいましたが、
    聡明で可愛く、男前でもあったケイトのエリザベスに、もう満足でした~☆
    ジェフリー・ラッシュ、、
    >・・・頭をひっぱたかれたのが見せ場だったのか
    あはは、あの一連のエピは面白かったですよね(笑)
    エリザベスのペシッがウケました。
    2008年02月23日 01:47
  • ひらで~

    ななさん♪
    私も、同じ意見の方がいらして
    嬉しかったです。
    初めのうちはカッコよかったのに・・・
    予告編でも
    彼に惹かれたところがありました。
    でもね~、内緒はいけない(笑)
    私的には女王様の暗黙の了解があるのか?
    って、良い方に考えながら観てましたが、
    やっぱりないんじゃん!って
    怒ってしまった(笑)そしたら
    ラストは○ーさんに見えちゃって。
    幸せ顔がまた許せん!って感じ(大笑)

    リス・エヴァンス・・・そうですよね。
    一体彼は何をしたんだ?(笑)
    2008年02月26日 09:42
  • ひらで~

    真紅さん♪
    ウォルター・ローリー卿に
    激萌えだったのですね・・・その気持ちは
    分かりますよ。カッコ好かったですもの。
    ただね、女王様の気持ちを考えるとね・・・
    彼が、プレイボーイ的な存在だったら
    まだ良かったのですよ。
    中途半端に誠意を見せるから、
    勘違いしちゃうよね~。

    「エリザベス:オールドエイジ」・・・
    10年経ってもケイトは
    変わらないんだろうなぁ~
    2008年02月26日 09:53
  • ひらで~

    kiraさん♪
    迫力ある予告編でしたよね。
    TVでは観たことなかったのですが、
    劇場で何度か観て、これは観なくちゃ!と
    思ってしまいました。
    海戦シーンに期待された方も
    多かったようですね。

    ジェフリーは出てきたなぁと思ったら、
    いきなりアレでしたから
    こんな作風の映画だっけ?と
    驚いてしまったのです(笑)
    でも、アレで、女王様と彼の関係の
    深さが見えたので良かったのでしょうね。
    2008年02月26日 09:59

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