まだ上映してて好かったわ♪

ブロークバック・
マウンテン
BROKEBACK MOUNTAIN
2005年 アメリカ
監督: アン・リー
原作: アニー・プルー
脚本:
ラリー・マクマートリー
ダイアナ・オサナ
音楽:
グスターボ・
サンタオラヤ
出演: ヒース・レジャー (イニス・デル・マー)
ジェイク・ギレンホール (ジャク・ツイスト)
ミシェル・ウィリアムズ (アルマ)
アン・ハサウェイ (ラリーン・ニューサム)
ランディ・クエイド (ジョー・アギーレ)
リンダ・カーデリーニ (キャシー)
ケイト・マーラ(アルマ・Jr.)
1963年、ワイオミング。
ブロークバック・マウンテンの農牧場で働く為にジョーの事務所で
出会った二人の男・・・イニスとジャック。二人は山で野宿をしながら
羊の放牧の管理を任された。性格的に対照的な2人だったが、
一緒の時間を過ごす中で心身共に打ち解けあうようになる・・・。
やっと、観ることができて嬉しかった♪
先日TVで『ロック・ユー!』を観たばかりだったし
気分的にも盛り上がっておりました。
上映時間が4時頃からだったので普通なら諦めるとこでしたが、
これを逃したら、DVD発売までお預けなんて嫌だ~っ!って感じ(笑)
1000円になる割引券も重宝したよ♪
ゲイ映画は正直、苦手・・・何処が?って声も聞こえますが(笑)
でも、アン・リー監督の描くものならきっと大丈夫だろうと、
勝手な思い込みで臨んで観たものの、
流石に、突然の出来事にはひゃ~っ!って感じでしたが(笑)、
それ以後は、いつもの如く、アン・リー監督の優しさいっぱいの
映像に感激し、涙のラストでありました。
何処がゲイ映画なんだ?という程、人間味溢れた映画だと思いました。
観終わってから考えると、最初の行為に至るまでも
きっと自然に、こうなるんだろうなぁと・・・空間的には開放的な山中、
だけど、社会的には檻とも言える山中では、楽しみも特にないし、
若さ故の生理的欲求みたいのものも出てくるだろうから、
特別なことではなかったのだと・・・思いました。
問題は、それ以後なんだよね。問題って言うのも変だけど、
彼等が社会に帰ってから・・・
例えば、学生時代に楽しい思い出がたくさんありすぎて、
社会に出たとたん彷徨っちゃう、そんな感じと、
いけないことをしてしまったという、後ろめたい感じと、
自分のしたいことが出来ないもどかしさが溢れている彼等、
と、彼等を取り巻く人々、家族・・・
人間の細かい感情を描かせたらアン・リー監督には敵わない♪
男とか、女とか超えて
ひたすら人間を追った映画のように感じました。
肉体的な快楽は一瞬、だけど精神的な快楽は永遠。
生きる拠り所は誰にでもあって、彼等の拠り所は
ブロークバック・マウンテン・・・彼らだけの永遠の楽園。

ぼそぼそとしゃべり、
ぶっきら棒な
イニス=ヒースくん♪
今までのどちらかと言うと
お坊ちゃまな感じ(笑)は、
微塵もなく
粗野だけど、多くを求めず、
まじめで純粋な感じが
好いですね~。
小さな社会から抜け出せない原因であろうトラウマを抱え、
兄たちに育てられ、過去は苦労しただろうなぁと思わせる雰囲気が
伏目がちな表情に現れておりました。
彼の妻への愛し方は種付けみたいで、痛かったけど、
娘への愛情は、特別な物みたいでホッとしたよ。

イニスとは
対照的な行動あるのみ!
のジャック=ジェイクくん♪
女性の好みも対照的だし、
割と世渡り上手だったりする。
イニスに今日はダメとか
暫く会えないとか言われて
他の人に手を出したり、
買いに行っちゃったりも・・・
でも、イニスを見つめたり、見送る目は愛でいっぱいゥ
この二人、陰と陽とはよく言うけれど、対照的な分
欠けている所をお互いがピッタリ埋めてあげていたのだろうね。
その上、彼らの感情の駆け引き・・・って言うと下世話なのですが他に言葉が見つからない
・・・が、また好いですね~。
どうしても、女性的男性的といように分けて考えがちなんで、
・・・自分が女性だから男性の心とか生理とか理解し難い分部が
あるのはしょうがないけど、人間としてわかる部分も
たくさんあって、切なさや嬉しさが伝わってきます。
そして、彼等を見守る家族の描き方がまた好いのです♪
自分より男性を愛した夫に対するアルマの苛立ちや、、
義父にやっと文句を言った夫に対するラリーンのしてやったり顔、
一人暮らしの父を気遣うアルマ・Jr.娘としての思い、
息子の愛したイニスと会い、墓に入れることを許すジャックの父、
遺品を手にしたイニスに微笑で紙袋を渡す母・・・
アン・リー・監督はこうした何気ない表情の中にその人の思い
全てを感じさせてくれます。
そして、その遺品。
イニスが山に忘れてきたと言った、別れ際に思わぬ殴り合いで
血がついたシャツが、同じように血がついたジャックのシャツに
重ねて隠すように残されていたのです。
ジャックの二人だけで住もうという提案を拒否するほど
過去のトラウマから自らの世界を縮めていたイニス。
もしかしたら、ジャックの妻も思っていたようにあの地は
想像の地にしたかったのかも知れないイニスが
実際にあった、確かにあることを自覚したのでしょうね。
娘の結婚式に仕事より大事と思うのも、自覚して初めて
開放されたのではないかと思います。
見つけたときはジャックの物が上にかけてあったシャツが
ラストではイニスの下になっていて・・・
それを見たら、そんな風に思いました。
観た後に、時間が経てば経つほど思いが変わってくる・・・
変わると言うより、深くなる、そんな映画でした。
人間というのは、社会や家族や風習や実にいろんな物に
縛られて生きているものなんだなぁと、今、感じてます。
そして、一番強く縛られる物が愛なのだと・・・
なんだか、上手くまとまらなくて困っています。
DVDになったら、ゆっくり観たいですね~
でも、あの素晴らしい風景は家のTVでは
再現できないだろうなぁ(^^;)
羊の数、凄かった!CGじゃないよね?(笑)
オリジナル・サウンドトラック~ブロークバック・マウンテン
この記事へのコメント
悠雅
大きなスクリーンでご覧になれて、本当によかったです。
わたしは初見から5ヶ月。サントラを聞き続けてきたせいかどうか、
彼らを愛する想いは深くなるばかりです。
わたしももう1度だけ観たくて、明日何とか都合をつけて遠くまで観に行こうと思ってます。
シャツのエピソード…
上下を入れ替えようと言ったのは、ヒースなんですって。
それを聞いたら、またヒースに惚れなおしてしまいます。
ひらで~
おかげさまで、無事下山しました(笑)
ありがとうございました。
明日、いかれますか?6回目?
しっかり、目に焼き付けて
きてくださいね。
サントラ、私も買おうかな・・・
シャツの入れ替えはヒースくんの
アイディアだったのですか!
私も、惚れなしました♪
彼の包みこむ愛を感じますね。
松たけ子
ついに登られたのですねブロ山!
この映画、私にとって一番強烈だったシーンは...再会したイニスとジャックが、もう辛抱たまらん!とばかりに、ブチューと熱い抱擁&キスするところを、もう奥さんに見られちゃうところ!もし自分の恋人や旦那が、同性とあーいうコトをしているのを目の当たりにしたら...と想像すると、何だかドキドキしちゃって...
DVDでも、再見したいですよね。
私もCG疑惑を持ったほど、羊さんには驚きました。
悠雅さん、ハジメマシテ!
あのシャツは、ヒースのアイデアだったんですね。へぇトリビア!ヒース、やっぱ素敵な感性の持ち主!
ひらで~
コメント、ありがとうございます!
ついに・・・長かったですよ~
周りの方々は早々に行っていて、
情報に蓋をするのが大変(笑)
再会したイニスとジャックの
抱擁シーン・・・しっかり見られて
ましたね~あの時の彼女はかなり
複雑だったろうなぁ~私だったら
どうかなぁ?映画の時代ほど、
抵抗ないかも(笑)
相手にもよるし・・・
羊さん、やっぱり多いよね~
最近の戦争映画などの戦闘シーンの
人間の多さよりビックリしました。
ゆうこ
うわぁ。ほんと、観たいです。
アン・リー監督は、2作しか観たことがないんですけど、けっこう好きな監督さんです。
D
変わると言うより、深くなる、そんな映画でした。
そして、一番強く縛られる物が愛なのだ・・・
ああ、まったく同感です!!
いろんな意味で後を引き、また近いうちに再鑑賞するだろうこの作品、みごとですねぇ~
ひらで~
DVDになりましたよ~!
ぜひ観てください。
私は買ってしまいました(^^)v
アン・リー監督は映像も綺麗だし、
人間も素敵に描かれるので
私も好きです♪
ひらで~
TB&コメント、ありがとうございました。
観るたびに、また発見があったり
思い入れが強くなったり・・・。
素敵な作品は再見でも
楽しみがありますね。
ゆうこ
あの時代だからこそ、ここまで続いたのかな?とも思ったり。
ヒースと、ジェイクの演技に、相当ひきこまれました!!
ひらで~
あの時代だったからこそでしょうね・・・
今だったらもっと堂々とできるかも。
でも、秘めた想いだからこそ、
あそこまで深くなれたのでしょうね。