『春の雪』
2005年 東宝
監督: 行定勲
原作: 三島由紀夫
『春の雪 豊饒の海(一)』(新潮文庫刊)
脚本: 伊藤ちひろ/佐藤信介
音楽: 岩代太郎
主題歌: 宇多田ヒカル 『Be My Last』
VFXスーパーバイザー: 道木伸隆
衣裳デザイン: 伊藤佐智子
出演: 妻夫木聡 (松枝清顕)
竹内結子 (綾倉聡子)
高岡蒼佑 (本多繁邦)
榎木孝明 (松枝侯爵)
大楠道代 (蓼科)
石丸謙二郎 (綾倉伯爵)
岸田今日子 (清顕の祖母)
若尾文子 (月修寺門跡)
田口トモロヲ (松枝家執事の山田)
及川光博 (洞院宮治典王殿下)
大正初期。
公爵家の子息・清顕と伯爵家の息女・聡子は幼馴染。
自分を慕ってる聡子の気持ちに気づきながらも
素直に受け入れられない清顕は、聡子の結婚話にも
反対することはなかった・・・が・・・。
原作を知らずにいたので、予告編から身分違いの愛とか、
権力によって引き裂かれる悲哀みたいのを
想像していたのですが・・・違いましたね(笑)
宮家との結婚が決まってからの逢引、
大胆だなぁと驚きました。
その溺れようが凄い(笑)
今までの反動みたいに愛し合い、終には
子どもまで始末され、仏門に入る選択をした聡子。
清顕は病に倒れながらも聡子を追うが、門前払いに。
清顕に対しては自業自得、
聡子に対しては可愛そうだけど、それが良いのよと、
思ってしまいました。
生まれ変わっても、また・・・はこの二人では難しいかもなぁ
な~んて、ちょっと意地悪な思いもチラホラと(笑)
二人の愛の形には、取り巻く環境とか、立場とか時代背景など
ちょっと勉強不足だったせいもあるのか
共感できなかった部分があったけど、
清顕の友人・本多くんには感動しました!いい奴なんだよ~!!
本田くんの清顕への愛のほうが強く感じたのは
私だけではあるまい!(笑)
脇役は面白かったですね。
大楠さんのばあや・蓼科の迫力。
田口さんの執事・山田の粋な計らい。
及川くんの殿下は無言だったけど高貴さが溢れてましたし、
岸田さんの多分、江戸時代生まれのおばぁちゃまは可愛かった♪
大正時代と聞きますと、
「はいからさんが通る」を連想してしまう世代なので、
劇中で出てくる和歌からも、お話を比べてしまいましたが・・・
「はいからさん~」の方が泣けるよねぇ~。
大河ドラマにしてもいいんじゃないか?
って思っているくらいだから(笑)
映像的には綺麗だし、
それ相応の背景が今の技術で再現されてましたが、
庭園やお寺などの本物には敵わなかったような・・・。
玉三郎さんが監督した『外科室』も連想しました。
小石川植物園だった思うのですが、ちゃんとその時代に
なっていて、とても美しかったのを思い出します。
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