「世界潮流2005」で映画『墨攻』・・・
11月14日の深夜の
NHKBS-1で放送されていた
「世界潮流2005~
スクリーン・ウォーズ」で
映画『墨攻』が
取り上げられていました。「TRICK・SP」を観てからチャンネル変えたら偶然(笑)・・・
なので、一部分観ただけですが、なかなか興味深いお話をされていました。
出演者
住信基礎研究所主席研究員・・・伊藤 洋一氏
キネマ旬報映画総合研究所所長・・・掛尾 良夫氏
映画プロデューサー・・・井関 惺氏
現在製作中の映画『墨攻』は、日・韓・中・香の合作で、
制作費は16億円だそうです。
この映画のプロデューサー・井関 惺(いせき さとる)さんが仰るには、
最作費の捻出元は日本35%、韓国20%、中国25%、
香港を中心に東南アジア諸国を含んだ地域20%の割合で売った配給権。
なので、この16億はアジアだけで賄える計算なのだとか・・・。
ハリウッドでは珍しくないやり方なのだそうです。
アメリカや欧州での配給はもはや“おまけ”と考えているそうで、
アジアの映画はアジアで作る!とのこと。
世界的に見てもアジアの映画産業は急成長していて
特に中国では、元々ある広大な土地(豊富なロケーション)と
多くの人材(解放軍などによるエキストラ)などを生かし
CG時術の向上に力を入れ、ハリウッドを目標に国を挙げて力を蓄え、
製作側のみならず、シネコンの急増など観る側も成長しているそう。
経済的に余裕がでて、消費や娯楽への欲求が大きくなってきているようです。
また、元々映画産業が活発であった香港との係わりも、規制が緩和され
多くの香港映画人が中国で映画を撮るようになったのも要因となり
(香港は中国と他国とのクッション的な役割を果たすようです)、
合作で世界に通用する映画『グリーンディスティニー』、『HERO』、
『LOVERS』などが作られるようになりました。
売り上げは『HERO』の場合、アジアだけで制作費の4倍に当たる120億に
及び、そう考えてれば配給がアジアだけでも賄えるということになります。
韓国もやはりここ数年の映画産業の活発化の背景には国の支援があり、
例えば映画館は韓国映画を年間4割上映しなければならないという
規制があるのだとか。それ故に、合作という形を取り、
規制が厳しい中国も同様、映画の国籍を取っておく必要があるのでしょう。
対して、日本の場合、
今まで日本国内だけの売り上げで制作費が賄えてしまっており、無理に
合作を作ったり、海外へ向けて配給しようとはしなかった経緯がありましたが、
やっと、ここ数年で、外へ向かう考えが本格的に出てきたようです。
映画製作に関しては殆ど感心がなかった私ですが
・・・いや~、ほらネ、お気楽に“いい男”が観れれば好し♪なので(笑)・・・
こういうお話もたまには聴いておくものですね。勉強になりました。
今まで、単に華仔&安聖基が観たい!と思っていた
『墨攻』はそうした中で出来つつある作品で、日本原作の小説を
中国を舞台にして香港の映画監督、アクション監督、日本のカメラマン、
国際的に知名度のあるアジアの俳優を使った、
アジア人のアジア人の為の映画だということで、アジア人の私は
そういう覚悟で観なければいけませんね♪
『墨攻』中国サイト
この記事へのコメント
Millie
ずっとベルリンや東部戦線にいるもんで、
”激流”と言いましたが、”潮流”でした、ゴメン!!!
番組内でも指摘されていたけれど、
日本の俳優は、日本で売れるだけで、満足、って
言う感じ、私もしますね。
”井の中の蛙”??? ”激流”で揉まれるのが怖いのかなぁ・・・
ひらで~
相変わらずの東欧滞在ですね。
こうなったら、
とことんまで突き進んでください(笑)
日本の俳優さんは、
結構アジアでは売れているようですよ。
アジアの中では日本ってまだまだ、目標にされているので、本当はもっと自身を持っていいはずなんですけどね・・・。
アイドル系なんて特に。
どうしても、日本から見た海外ってアメリカになってしまうのね・・・。