野村萬斎 狂言を楽しむ会

昨晩、生・萬斎さんを
初めて狂言で楽しんでまいりました。狂言は中学のとき授業の一環で
能とセットで観たぐらいなので、
正式(?)なものは初めてです。
昨年、歌舞伎で間狂言を観たことは観ましたが・・・。

さて、『狂言を楽しむ会』。
最初に高野和憲さんの解説がありました。
演者だからなのでしょうか、余りなれていない感じが、微笑ましい。
演目のあらすじや、言葉、仕草などの説明をわかりやすく
時に面白くお話してくださるので、初心者でもハードルが低くなったよう。
出てくる謡まで伝授してくださり、あとは観るだけ・・・
の、前に大事なことを・・・拍手の仕方。
歌舞伎のように役者が出てきた時の拍手はやめてほしいとのこと。
役者が全て退場した時点でお話が終わるので、そのときに
拍手をしてほしいのだそう。
初心者には大切なお話でした。

「二人大名」 使いの者 野村万之介
         大名 深田博治   大名 石田幸雄
二人の大名(地主程度)が野遊びに行く途中、通りがかった男に
無理やり太刀持ちをさせる。始のうちは従っていた男も
大名たちに下人のような扱いに腹を立て、太刀をふりまわし
大名たちを言いなりに・・・脇差・着物を取り上げ裸にして
犬や鶏の物まねをさせ、最後に起き上がり小法師のまねまで。
謡を歌いながらまねをしている隙に男は逃げ・・・。


この、大名たちの仕草が実に滑稽で、,楽しい。二人なのでなお更。
使いの者(男)の万之介さんの表情も楽しいです。
起き上がり小法師の謡・・・ご伝授いただきました。
京に 京にはやる起き上がり小法師
殿だに見れば 殿だに見れば つい転ぶ つい転ぶ
合点か 合点ぢゃ 合点 合点 合点ぢゃ

「にほんごであそぼ」でやっていたらしいです。
なかなか、軽妙で面白い唄です(意味深ですけど)。

「隠狸(かくしたぬき)」 太郎冠者 野村萬斎
               主     高野和憲
太郎冠者が内緒で狸を捕っているという噂を聞いた主人が
知らないと言い張る太郎冠者を市場へ狸を買いに行かせる。
太郎冠者は狸を実はもう持っているのだが、それを売り払い
主人にはありませんでしたというつもりが、あとをつけた主人に
見つかりそうになるが、シラをきろうとする。主人は酒をすすめ
酔わせ、趣向に舞わせて・・・。


本当のことを言わせようとする主人と、シラをきる太郎冠者の
駆け引きのような言い回し、仕草がなんとも可笑しい♪
どんどんお酒を勧められ酔っ払っていく萬斎さん、
心なしか鼻の周りが赤くなってる!
狸も可愛いです(笑)
解説をしてくださった高野さん、声が素敵でした。
謡では萬斎さんと一緒に唄うところが圧巻でした。

二つとも、わかりやすく、コミカルな内容だったので
初心者の入門講座としては十分な内容で
あっという間でした(一時間半くらいは短い?)。
機会があればまた観たいです♪

衣装なぜにトンボなんだろう?
(二人大名ではお使いの物は背中にカブ・・・野菜の)
奥が深いようで(笑)

この記事へのコメント

  • *miya*

    (^-^*)(..*)ウンウン。
    日本語であそぼで「合点じゃ~」ってやってた
    ような覚えがあります。^^
    萬斎さんといえば陰陽師の渋くてクールな
    イメージがありましたが、あの番組で見方が
    変わりました。
    狂言の見方っていうのがあるんですね~。
    知らなかったです。
    2005年07月28日 19:54
  • ひらで~

    miyaさんは「合点じゃ~」っていうの
    観ましたか・・・
    私は観てないので残念です。
    下の娘が学校に上がる前までは
    番組が始まった当初から観ていた番組ですが、
    もう、観なくなって久しいです。
    なかなか、あの時間に観るのは難しいですが
    また観たくなりました(笑)

    『陰陽師』、
    もう続きは作らないのでしょうかね~?
    2005年07月29日 16:30

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